会議録全文
 

10 平成十一年六月定例会(平成十一年六月二十四日質問)

・附属機関設置と県民参加条例の制定について
 (要綱設置機関から条例設置へ・委員の公募制・女性委員の登用拡大・薬事審議会の廃止・建設業審議会の存廃・附属機関の会議の公開率・附属機関委員選任の見直し、基準づくり・有効活用)
・福祉オンブズマン委員会の導入について

[答弁] 知 事  浅野史郎君


    〔十八番 秋葉賢也君登壇〕
◆十八番(秋葉賢也君) かつて、十九世紀、イギリスの憲法学者ド・ロルムが「男を女にし、女を男にすること以外、何事をもなし得る」という有名な表現で、議会主義の原則と議会立法権の万能性について説いたように、元来、議会の機能は極めて多元的なものであります。それが行政機構の肥大化や、いわゆるビューロクラシーの進展とともに、いつの間にか、議会の役割は行政に対する監視機能であるという側面のみが強調されるようになったことは、自戒の念を込めて、極めて残念でなりません。本来、議会の最も重要かつ中核的な役割は、その主体的な立法機能の発揮であり、議会を文字どおり立法府としてとらえるならば、議会制民主主義における立法過程においては、民意の集約、その政策化と立法化を、第一義的な立法主体である議会ないし議員が主導的に担っていくべきものでなければならないと確信いたしております。
 そうした文脈からすれば、ここ最近の県議会において、NPO促進条例などの、議会の自律規定以外のいわゆる行政事務条例が議員提案によって成立したことは、しばしば政治学者などによってラバースタンプとやゆされてきた議会が一矢を報いるものではなかったかと認識いたしております。同時に、今後とも、こうした県民ニーズを条例化していくという議会本来の役割を更に充実、加速化していくことが大切であることは言うまでもありません。今日の多様な政策課題の中で、私自身にも、ここ何年か温めてきた幾つかの条例案がございます。今後、同僚、先輩議員各位の御指導をちょうだいしながら、特別委員会などでの審議を軸にして、議員提案による成立を目指して意欲的に取り組んでみたいと考えております。
 その一つは、今回の質問でも取り上げました県民参加条例の制定についてであります。地方行政が、地方自治の本旨に基づき住民自治の理念に即して展開されるためには、行政運営の透明性を図りながら、政策形成過程において広く県民各層の参加を求め、行政に参加する権利と機会を広範に容認し、その意向を反映させていく不断の努力が肝要であることは、至極当然のことであります。しかしながら、これまでの県民参加の動向は、制度上認められている種々の権利を有効に活用して行われてきたとは言いがたく、むしろ実態としては、住民の運動というスタイルを主流としながら、多様な争点を揚げながら繰り広げられてきており、それらは一定の成果を生み出してきたものの、この間、県民参加の制度としての構築や工夫が十分に伴ってきたわけではなく、絶えず未完の模索であり続けてきたように思われてなりません。
 その意味では、政治、行政における参加をめぐる課題は、実に古くて新しい問題でもあります。それは、主として間接民主制の空洞化への挑戦であったとも言えるのではないでしょうか。周知のとおり近代民主主義国家の代議制における参政権は、当初、おしなべて制約的なものでありました。こうした参政権の限定に対する抗議と拡大の歴史を経て、現代の地方議会では、地方自治法上の数種の直接請求制度や請願、陳情はもとより、憲法第九十五条の特別法の住民投票のほか、各個の条例などの中にも公聴会や説明会、意見書の提出などの制度があるほか、各種審議会などの附属機関にも、学識経験者や技能者を中心として住民参加が図られているところであります。
 私が想定しております県民参加条例では、公正で開かれた県政運営の確立と県民参加の一層の促進を具現化していく見地から、その目的、定義、基本理念、知事の責務、県民の責務などを明記するとともに、とりわけ政策決定において重要な役割を担っている執行機関の附属機関である審議会などの質実的な機能強化や透明性を図ることを主眼に考えております。そのためには、さまざまな視点から検討すべき課題が存在しておりますが、具体的なポイントとして集約いたしますと、およそ次の三点になります。
 第一に、附属機関の設置に当たっては、原則として、条例に基づいて設置すべきことを明文化すること、第二に、附属機関の委員の任命に際しては、原則として、その一部の委員を公募により選任することを明文化すること、第三に、附属機関の委員の任命に際しては、女性委員の登用に努めることなどを明文化することの三点であります。これらにおいて、あえて「原則として」という文言が挿入されておりますのは、その運用において一律に制約することが困難な側面があることを踏まえてのことですが、むしろ重要なのは、条例で明文化すること自体に意義があるという点であります。常々、県民総参加の理念を高く掲げておられる知事は、この私案について、正直、どのような御見解ないし御感想をお持ちでしょうか。その必要性の有無や各ポイントに対する言及を含めて、まず初めにお伺いしておきたいと存じます。
 これら三つの視座を念頭に置きつつも、現況の附属機関のあり方そのものについても、多岐にわたって問題点が明白に散見されることから、今後どのように改善されていく方針なのか、また、念願かなってこの議員提案条例が成立したならば、実際これを運用していくのは行政の長である知事の責務であるという観点から、以下、知事の率直な御見識をお伺いいたします。
 最初に、第一のポイントであります附属機関の条例による設置を明文化することに関連して、なぜこれが必要なのか、その理由を明示しながら幾つかお伺いいたします。
 今回、議会事務局の協力を得て調査した結果によれば、平成十一年五月三十一日現在において設置されている附属機関の総数は百五十二機関ございます。このうち設置区分による類型では、一つ、地方自治法第二百二条の三により設置が義務づけられている、いわゆる法令必置のものが三十六機関、二つ、法律により設置できることとされ、これを受けて条例により設置された、いわゆる法令任意のものが十五機関、三つ、県独自の条例により設置されたものが十四機関、四つとして、これら以外に要綱などで設置されたものが八十七機関になっております。中でも、昭和五十年代にはほんの一けたにすぎなかった要綱設置機関は、特に平成元年以降、飛躍的な増加傾向にあり、今や、実に過半数を超える八十七の機関が要綱などによって占められております。従来、こうした制度上から見て明らかに非公式な、かつ私的な任意の機関に対しては、公式に設置された附属機関と役割を等しくしている実態が多いことから、法令の盲点をつくもの、あるいは行政責任の拡散といった批判がなされてきました。手続的に安直な要綱設置機関は、あしき行政慣行として無批判に継続され、公式の機関である法令や条例に基づく附属機関の数をはるかに凌駕していることは、行政組織法定主義を著しく形骸化させているばかりか、事実上、議会の議決権ないし同意を軽んずる結果を生じさせており、看過できない重大な課題だと存じます。
 言うまでもなく附属機関とは、執行機関の要請により、その執行の前提となる調停、審査、諮問、調査などを行う機関であり、その名称のいかんを問わず、また、臨時的、速急を要する機関であっても、過去の行政実例も示しているように、その設置や権限については法律や条例に根拠を持たなければなりません。折しも平成七年には、本県でも行政手続条例が施行されており、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図ることとされているところでもあり、そもそも要綱で代替できるという安易な姿勢を改め、根本的な反省と改善を求めるものであります。従来、ともすれば軽視されがちなプロセスにこそ意を用いた配慮を示してきたのが、浅野県政の真骨頂のはずではなかったでしょうか。したがって、新規設置予定の附属機関はもとより、既存の要綱設置の機関についても、今後適宜、条例設置に変更していくべきと考えますが、改善に取り組むお考えがございますでしょうか、お尋ねいたします。
 更に、要綱設置の附属機関の場合には、委員などの構成員の報酬や費用弁償の面においても、厳密に見れば、少なからず問題があると存じます。すなわち、条例や法令による附属機関の構成員の報酬については、附属機関の構成員などの給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例を根拠として、例えば、出席一回につき一万一千七百円が支払われることなどが想定されておりますが、その一方で、要綱設置の機関については、法令上は非公式な機関であることもあり、明確な根拠法が存在しておりません。このため、さきの条例に倣って、いわば慣行的に支給されているにすぎず、予算の範囲内で報償費から謝金として支払われているのがその実態であります。大局的な見地からすれば許容の範囲内とする見方もできますが、非公式機関の構成員への報酬が、明文化された規定なしに公金から支出されている現況は、決して好ましいものではなく、もし条例設置への変更を実施しないとするならば、今後どのようにして改善されていくおつもりでしょうか、お伺いいたします。
 また、平成六年度の監査報告書によれば、当時要綱設置されていた中小企業設備近代化資金貸付審査委員会の団体代表委員に対する費用弁償などが支給されていない実例などが、改善すべき点として指摘されております。これ以降、現在の要綱設置八十七機関において同様の問題などがなかったのかどうか、しっかり精査いただいた上、お示しください。あわせて、こうした問題点に対する知事の御所見をお尋ねいたします。
 次に、第二のポイントとなります、附属機関の構成員の一部に原則として公募による選任を導入すべきことに関連してお伺いいたします。言うまでもなく、附属機関の役割や性格は多様なものであるがゆえに、すべて一律に公募制がなじむとは限らない面も確かにございます。また、それぞれの構成員として、専門的な有識者や関係団体代表者などが登用されるべきは当然のことであります。しかしながら、諮問行政の利点を更に発揮させるためには、一面では、構成員の選任に公正を期し、構成員のマンネリ化、御用化を是正し、もっと広く一般県民にも参加の機会を拡大していくとともに、他面では、諮問事項とその範囲を明確にして審議の効率化を進めることが必要であります。政策形成過程に一般の県民の参加を拡充していく多元的な民主主義の装置として、原則として構成員の一部に公募制を採用すべきことを条例の中に明文化することが、その促進をより確実なものにしていくと考えますが、いかがでしょうか。
 公募制による選任に当たり、一部には、その具体的な方法や選考の客観性などを危惧する指摘もございますが、志ある多くの県民の皆さんに参加していただくことによるメリットの方がはるかに大であります。昨年設置された総合計画審議会の専門委員に三名の公募委員が登用されたことは高く評価できる内容であり、この折、要件となった所定の小論文を提出し応募した県民が実に五十名を超えたことは、潜在的なニーズの高さを物語っております。こうした取り組みを一過性のものに終わらせることなく、今後更に拡充していくことを心から念願するものであります。
 次に、第三のポイントとなります、女性委員の登用の拡大に努めることを明文化することに関してお伺いいたします。御案内のように、今国会においては、男女が対等な立場で責任を担う社会の実現を総合的、計画的に推進するための男女共同参画社会基本法が可決成立いたしました。今後一層、女性の社会進出を後押しする役割が期待されています。本県においては、昨年度、みやぎ男女共同参画推進プランが策定され、女性委員の登用目標については、平成十二年度末までに三〇%以上になることを目指しておりますが、昨年度の登用実績はまだ一七・三%にすぎず、果たして来年中にこの目標が達成されるのかどうか、極めて困難な状況にあるのではないかと懸念いたしておりますが、達成の見通しについてお聞かせください。いずれにいたしましても、より積極的な登用促進が望まれるところであり、女性の社会進出の促進に関して、条例の中にも明確に位置づけていくことが重要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 以上、県民参加条例の議員立法化を前提に、知事の考え方などをお伺いしてまいりましたが、附属機関の運用をめぐっては、既に指摘してきた内容以外にも改善すべき課題が見受けられますので、以下、今後の対応についてお伺いいたします。
 まず、類似機関を含めた附属機関の整理統合化の推進が必要であります。要綱による設置機関は、その廃止予定が明確になっているものもあり、評価できますが、まだまだその取り組みにおいて不十分だと思います。一方、法令による設置機関の場合には、常設をせざるを得ない面もあり、仕方がないにしても、法令任意の設置機関の中には、ほぼその役割が達成されているにもかかわらず、設置以来長期化しているものがあります。例えば、法令任意設置の薬事審議会などは、昭和六十年度以降開催されておらず、薬事法の改正などもあり、その設置目的が完了していると思われますので、速やかに廃止の手続をすべきと思われますが、いかがでしょうか。同様に、法令任意機関である建設業審議会は、会議の事案が行政側の報告事項などにとどまり、設置目的の機能が十分に発揮されておらず、存廃を含めて会議の内容について検討を要すると思いますが、いかがでしょうか。ほかにもこうした機関が散見されますことから、抜本的な対策を立てて、その見直しに取り組む必要があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 一方、附属機関の会議の公開を常態化していく取り組みも大切であります。平成六年度の監査資料によれば、当時の会議の公開状況は、百四十二機関のうち、公開が四十二機関、非公開が百機関に達しており、公開率は二九・六%にすぎませんでした。中でも法令任意の設置機関の公開率はわずか一二%で、極めて低調なものでした。このため平成七年には公開に関する指針が策定され、公開に努めてきておりますが、平成七年度から十年度にかけての公開率は実際にどうであったか、年度ごとにお示しいただくと同時に、非公開の会議については、年度ごとの件数及びその具体例と、その非公開理由についてお聞かせください。
 さきの定例会で改正された情報公開条例において、第十九条として、新たに会議の公開を明文化したことは高く評価できるものであります。これに伴い、今年度はこれまでの指針にかえて、会議の公開に関する事務取扱要綱が策定され、来月、七月一日から施行されることとなっております。細部にわたって踏み込んだ内容になっており、おおむね評価できますが、ただし、一点、会議の開催の周知に関しては、開催日の七日前までとなっておりますが、県公報やホームページなどを通じて情報が伝わるまでの時間差や、傍聴への参加のしやすさという観点から考えますと、最低でも二週間ぐらい前に変更できないものなのか、お尋ねいたします。
 他方、附属機関の構成員の選任に当たっては、公募制や女性登用の促進を図るだけではなく、年代的な分布にも十分配慮し、若年層からも積極的に登用すべきだと考えますが、いかがでしょうか。二十歳代が〇・一%という程度は、ある意味でやむを得ないにしても、三十歳代が全体の三%にも満たないのは、いかにも残念なことであります。あわせて、出席率の低いものや出席委員に占める代理人の割合の高いものも見受けられますが、委員選任の見直しを含めて適切に改善を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
 更に、長期就任者や兼職のあり方についても、より厳密な基準を策定する必要があると要請いたしますが、いかがお考えでしょうか。かつては、十年以上の就任者は一〇%前後であり、最高就任年数では三十年を超える委員がいたり、あるいは多数の審議会などを兼職している者も多く、現在の概況はおよそいかなる運用になってきているでしょうか。国の審議会などの人選に関する閣議口頭了解によれば、任期三年のものは三期まで、任期四、五年のものは二期までを原則としており、会議によく出席して、その職責を果たし得るように、兼職の数は最高四とするとされておりますが、本県においても、より厳格な基準づくりに着手する必要があるのではないでしょうか。
 また、附属機関からの答申などは、執行機関の最終的な意思決定を法的に拘束するものではありませんが、附属機関の会議の開催における諮問、答申の機関数が極めて低い傾向にあることは、会議の内容が形式的なものに流れ、本来の設置目的が十分達成されているとは認めがたいものであります。このため附属機関の機能向上と有効活用について、具体的な改善を検討すべきと存じますが、いかがでしょうか。
 今後とも、いわゆる審議会行政が行政運営の民主化を促進し、間接民主主義の欠点を補完する重要なシステムとして、より活性化されることを念じながら、そして、そのための対応策の一つとして、県民参加条例の制定が有効であることをお訴えをし、次の質問に移ります。
 さて、ことし、一九九九年は、国連が提唱する国際高齢者年であります。我が国においては、本格的な高齢社会の到来に対応するため、来年四月から導入される介護保険制度の円滑な運用に向けて諸準備が進められているところであります。市町村間格差の是正に配慮しながら、関連施設の量的な拡充はもちろんのこと、サービスの質的な向上、サービス内容などに関する情報の開示、利用者の権利擁護などが重要な課題となってきております。今後は、施設の提供するサービスの良否は、利用者やその家族によって評価され、その結果に基づいて選択が行われるようになることから、介護サービスを利用する高齢者の視点に立った利用者本位のサービスの提供がこれまで以上に必要になるものと考えられます。
 ところが、これまでも福祉施設などに対する行政監察局や県の指導監査などによって明らかにされてきたように、入所者への不適切な待遇や不明朗な経理、施設運営の問題がしばしば指摘されてきました。県の指導監査による文書指摘事項などを見ますと、入所者処遇関係や運営管理関係などにおいて、例年、百三十カ所前後の法人及び施設を監査し、その都度、問題点の改善を指導してきているにもかかわらず、悪質なケースは鳴りを潜めたものの、その指摘数が必ずしも減少していない実態は、極めて深刻な問題だと思います。このような状況を踏まえ、なお一層、指導の徹底を図るとともに、NPOなどとのパートナーシップを強化、構築しながら、新たに、監視、サービス評価、苦情処理などをきめ細かに、かつ広範囲に実施するための第三者機関として、仮称福祉オンブズマン委員会を組織し、制度化することが必要ではないかと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。
 類似の取り組みとして、既に本県では、平成七年度から特養ホーム・老健施設サービス評価事業が継続して実施されてきているほか、知的障害者等権利擁護システム推進事業において、平成十三年度以降を目途に、運営監視や苦情処理を行う第三者機関の設置が予定されております。しかしながら、前者については、その対象施設が限定的であるため、とても不十分なものに思われますし、また、後者についても、その対象が知的障害者や痴呆性高齢者などに限定されがちであり、また、監視や苦情処理のあり方において、積極的に現地現場に出向いて行うというものではなく、受け身の体制を前提にしているという欠点があります。したがって、安心で質の高い福祉サービスを実現していくためには、こうした事業の利点を十分に生かした上で、むしろこれらの機能拡充を更に積極的に図っていくという観点に立って、これらを統括的に担う機関として福祉オンブズマン委員会を早期に設置すべきことを強く要請し、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○議長(千葉正美君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えをいたします。
 まず初めに、県民参加条例という、御自身の検討されている条例案について、関連してお尋ねがございましたが、まず前提として、県議会というもののあり方についても幾つか言及されました。単なる監視機関を超えて、立法機関ということの意義を強調されましたが、私も全く同感でございます。また、これについては宮城県議会、大変特筆すべき実績を上げているわけでございます。NPO促進条例を初めとする議員提案の立法が、条例が、このところ次々と出されておるということは、これは各県の議会と比較いたしましても特筆すべき成果であると、私も誇りに思いつつ、今お話があったような立法機関としての役割を十分に果たしていくということは、大いに、執行部と議会との関係を更により高い次元に持っていくものとして重要なものというふうに考えております。
 そういう中で、具体的な御提言として県民参加条例案というもののお話がございました。その基本的な考えであります、真の地方自治の確立を図る上で、政策形成過程に県民参加を促すということは大変重要なことであるというのは、私も同様でございます。その意味で、大変貴重な御提言であるというふうに受けとめております。その個々の内容については、これからまた一つ一つ御答弁申し上げますけれども、幾つか論点としては、私どもとして申し上げる部分もございますが、今後、そういった問題一つ一つを含め、十分に検討をしてまいりたいと考えております。当面は、具体的に御提案されました女性委員の登用拡大の問題でありますとか、公募制による委員の拡充の問題、こういったことには積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 関連して、各種の附属機関の中で、いわゆる要綱設置機関については、今後、適宜条例設置に変更すべきではないかという御意見を賜りました。実際に数もお挙げになりましたように、要綱設置機関というのもかなりの数に上っているわけでございますけれども、これは実際の審議内容でありますとか、それから、想定される設置の期間が限定されておるというようなことから、要綱による設置の方がより望ましいだろうということで設置しているものが大半であるというふうには考えております。しかし、今申し上げましたような審議事項の内容でありますとか、審議期間についても、もう少し吟味をしていく必要があろうかとも思います。要綱設置のままで継続をしていくということになれば、個々のものについては問題なしとしないものもないかもしれない。また、そういった状況になってくるかもしれません。そういう意味で、今後、見直すべきは見直すという姿勢でこの問題には対応してまいりたいと考えております。点検をさせていただきます。
 次に、各種の委員に対する報酬、費用弁償についてでございますが、要綱設置機関の委員については、ただいまのところ予算の範囲内で謝金をお支払いをしているところでございます。その内容といたしましては、附属機関の構成員の例に倣ってということでございますので、実質的にこれが問題ありというものとは受けとめてはおりません。条例設置ということになれば、確かにこの点は明確になるわけでございますが、それについては、先ほどもお話しいたしましたとおりの、そもそも論というか、そもそもその委員会なりが条例設置が望ましいのかどうかということに立ち返っての問題になろうというふうに考えております。
 次に、要綱設置機関の委員に対する費用弁償の支給についてでございますが、平成六年度の監査委員による行政監査の結果報告において、一部の要綱設置機関において費用弁償がなされていないと、支給されていないといった御指摘があったわけでございます。これに応じて、早速改善はさせてもらいました。その後の状況でございますが、平成七年度に同様の件が二件、平成八年度にも一件ございました。平成九年度以降はすべて改善されております。今後、こういった事態が生じないように、十分に趣旨徹底をしてまいりたいと考えております。
 次に、構成員の一部に公募制を採用するということについてのお尋ねでございますが、御指摘もありましたように、個々の審議会等はそれぞれ性格も違うものでありますので、すべて公募制になじむものではございません。その意味では、一律の条例化というのはなかなか難しいとは考えております。そういった形式は形式としながら、趣旨としては、まさに公募制ということの有用性はあるわけで、お話があったように、今回の総合計画審議会では、多数の県民の方に、大変な論文も提出してもらった上で、三人の方を委員につけ加え、そして十分なお働きをしていただいています。その意味で、これは成功というか、効果ありというふうに私どもも評価をしているわけでございます。そういった意味で、住民参加の実効性を高めるという意味から、可能なもの、そして望ましいものについては、今後ともどんどん公募制を拡充していきたいと、このように考えております。
 次に、女性委員の登用目標達成の見通しについてでございます。これは、ちょっと私も実際に、委員会、検討会、そういったたぐいのものの女性委員登用状況というのを、数字なりで見てみました。数字だけではなかなかわからないんで、実際の固有名詞で、女性以外に、どういう方が委員になっていらっしゃるかというものも、かなりつぶさに見てまいりました。そうしますと、後からもちょっとお答えしますけれども、いわゆる充て職というのも相当ございます。これは、どうしてもそういう委員を登用しなければならない、その充て職になっている方が女性でなければどうにもならないという問題がございます。それから、団体に委員を推薦してくださいというふうにお願いするケースもあるんですが、これもなかなか、団体で女性ということの候補をお挙げになるというのも、これは対象者がなかなかいらっしゃらないということも含めてあるわけで、そういったことを反映して、なかなか進んでいないというか、難しいという状況も理解をしております。ただ、実際は、候補になるような女性は県内にたくさんいらっしゃる。ただ、そういう訓練というか、なかなかその場がないということもありますので、実は、宮城女性人材開発セミナーというのを開催いたしまして、そういった埋もれたというか、女性人材の発掘、そして養成に努めておるところでございます。ただ、具体的には、なかなか現在、女性の人材が不足しているという分野もあるわけです。例えば、医療とか土木とか水産といった専門分野、なかなかちょっと得がたい状況がございます。また、今、女性委員を登用するとしても、委員の任期があるわけで、二年とか三年とか決まっておりますので、途中で入れかえということもできません。その任期が来たときに入れかえることになるわけですが、そういう意味で私ども、平成十二年度末という目標を定めて、そこまでに女性の登用率三〇%というふうな目標を掲げておりますが、率直に言って、この達成は、今申し上げましたような事情から、かなり厳しいというふうなものと認識をしております。今後は男女共同参画施策推進本部というのを立ち上げるわけですが、これは私自身が本部長になります。全庁挙げて目標達成に向けて更に努力をしていきたいというふうに考えております。
 女性委員の登用拡大を条例に明記してはという御提案でございますが、今申し上げましたように、実際の女性委員登用というのは、いろいろな状況の反映ということがございますので、現段階で一律に条例に規定すればそれで済むという問題ではないのではないかというふうに思っております。それはそれとして、申し上げましたように、当面、審議会などに女性委員を積極的に登用をしていくということについては、女性委員の登用推進要綱に基づいて対応してまいりたいと考えております。
 次に、附属機関の整理統合についてでございます。昨年十二月に宮城県行政改革推進計画を策定いたしましたが、この中でも審議会等の附属機関の見直し、類似機関等の整理統合、審議方法の見直しといったことも進めることとしております。このために具体的には、ことしじゅうに、役割が終了したと思われる審議会等の廃止、目的や委員構成の類似した機関同士の統合ということを積極的に進めてまいりたいと考えておりますが、そういったことを内容とする基本方針を定めることとしております。この基本方針に基づいて、今言ったようなことについて取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、具体的に薬事審議会という御指摘がございました。確かに昭和六十年度以来開催していないんですが、たまたまこの秋に、どうしても開催しなければならない事情が出てまいりました。これは薬局の設置基準など、それの見直しということに対応してのものでございまして、そういうものもあって、なかなか個別に入りますと難しさがあるということも、ちょっと私ども頭の痛いところでございます。
 次に、会議の公開に関する状況でございますが、公開率について申し上げたいと思いますが、一部公開というのも含めますと、平成七年度の実績が六九・一%、以下、八年度、七三・七%、九年度、七三・一%、十年度、七五・三%という状況でございます。非公開の会議はどれだけあるのかということでございますが、これも年度ごとの開催件数、非公開となった会議の開催件数を申し上げますと、平成七年度、四十二件、以下、八年度、四十件、九年度、四十五件、十年度、四十一件というふうになっております。どういった会議が非公開となっているかというと、例えば、精神医療審議会、医療扶助審議会、新成長産業進出計画審査会、こういったものがございます。こういったことでもある程度推測がつくと思いますが、非公開の理由としては、審議の内容に、情報公開条例においても非開示とされておりますような個人に関する情報、法人に関する情報というものが含まれているということが非公開の理由でございます。
 次に、会議開催の周知についてでございます。会議開催前七日、少なくとも七日前にというのが短いのではないかと、そういったことからなかなか参加がしにくいということの御指摘いただきました。確かに、私も幾つかの公開された審議会に出席をして、せっかく傍聴席も多く用意をしておるのでございますけれども、傍聴者がゼロということもあったり、むしろ残念な思いをすることがございます。その理由として、こういった周知の期間が短いということもございますが、なかなか、その審議会内容の関心の高さに比例してのものということもあろうかと思っております。ただ、日程については、県公報に登載をしたり、庁内の案内板やインターネットのホームページ、マスコミを通じてお知らせをしておりますが、平均しますと、大体十日くらい前にはお知らせできているという状況でございます。これは私ども、むしろ早目になるべく多くの方に知らせて、むしろ参加をしてもらいたいという思いもございますので、運用面で更に努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、附属機関の構成員の選任などについて何点かお尋ねがございましたが、ちょっとまとめてお答えをさせていただきますけれども、高齢の委員、長期にわたって就任している委員という方々について、委嘱がえによる委員の若返りや、本人出席可能な委員への委嘱がえ、より効果的な審議を行うために委員の選任分野の拡大といったこと、こういったことについては、これまでも可能な限り対応策を講じてきておりますが、更に、先ほど、審議会の見直しの基本方針をこれからつくって、それに基づいてやっていくと申し上げましたが、この基本方針の中に、今、議員から御指摘があった事項も盛り込んで、審議会等の見直しに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、長期就任者、どういったような状況かということなどについて、ちょっと状況を申し上げますと、十年以上委員をされているという方が二百三十六人いらっしゃいます。最長の委員は何年かということでございますが、三十六年という方がいらっしゃいます。これは団体の代表をされている方でございますが、また兼職者、幾つかの委員の職を兼ねておるという、最高何機関の委員かということは、十七の機関の委員に就任しております。これは、いわゆる充て職という関係もあること、先ほど申し上げたところでございます。
 次に、福祉オンブズマン委員会の導入というようなことについてのお尋ねがございました。これは私も、私自身の経験上、福祉の分野においては、いわゆる人権の問題ということが大変難しい問題として存在をしております。自分の意思を表明できないという方、実際、物理的にというか、コミュニケーション障害ということがあってできないという方、また、立場が弱いために伝えたくても伝えることができないという方、こういった方が福祉の分野には数多くいらっしゃるということ。そしてまた、そういった方々が、いわゆる居住型施設に入所している場合については、生活丸ごと、そこにからめ捕られているというか、という状況でございますので、ますますそれがしにくい。そしてまた、ある意味での密室性もあるわけでございまして、仮に人権侵害が起きた場合に外に漏れにくいと。こういった人権擁護の観点から、一般の地域社会における人権侵害よりも何倍も切実な、また、難しい問題が存在をしているということを十分認識をしております。私どもも、幾つかその問題に対して対応すべく手は打ってきているわけでございます。これはお話にもございましたが、平成七年度から、特別養護老人ホーム、老人保健施設サービス評価事業を行っているところでございます。また昨年度は、県福祉事業団の船形コロニーにおいて、同じく評価事業を実施しているところでございます。更に、自己決定能力の低下した方々に対する相談や、福祉サービスの利用支援、福祉サービスの実施状況の監視など、生活支援サービスの向上などを目的として、ことしの十月の予定でございますが、地域福祉権利擁護センター−−仮称でございますが、これを県社会福祉協議会に設置をするということとしております。また、サブセンターについては、石巻広域圏と仙台市に設置をし、運営を開始をしていくということにしております。また、来年度は、こういったサブセンター、全部の県内の圏域に設置をしたいと考えております。こういったように、個別分野における福祉サービス利用者保護のシステムについては逐次実施をし、その内容も検証してきているところでございます。
 こういった中で、国の動きもこの面について見られるようになってまいりました。社会福祉基礎構造改革において、福祉サービスに対する利用者の苦情や意見を幅広くくみ上げてサービスの改善を図ろうとする観点から、第三者が加わった施設内における苦情解決の仕組みの整備や、解決が困難な事例に対応するための苦情処理委員会の設置など、利用者保護制度の創設が進められているところでございます。こういった国の動向も、私ども大変興味を持って見させていただいておりますが、このようなことも踏まえながら、これまで個別分野でさまざまな検証成果が得られているわけでございますので、こういった成果も十分に生かして、利用者の立場に立った苦情処理システムの構築を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(千葉正美君) 十八番。
◆十八番(秋葉賢也君) 御答弁ありがとうございました。
 附属機関について今後検討していただけるということで、期待をいたしておるところでございますが、いつごろをめどに報告書を出すのかということ、そして、知事御自身、私は条例主義ということをきょうは強調して、訴えてまいってきたわけでございますが、確かに年限が三年とか五年の期間で限られているというものも多いのも、実態も承知しております。しかし、やはり本来、法治国家の中で、きちんとした根拠法の中で運営していくというのがあるべき姿でありますことを考えますと、確かに二年、三年とかというものについては、知事がおっしゃる面もよくわかりますけれども、例えば何年ぐらい以上であれば、やはり条例の方がいいという考え方も、一方で必要かと思います。したがいまして、知事御自身のお考えとして、期間的な問題を挙げられたわけでございますので、何年−−一概に言えない面もありますけれども、やはり、五年、十年をかけてというものはやはり条例にするとか、そういう御自身としてのやはり方針を示した上で御検討していただくということも大事なのかなと思いますので、その見直し作業の時期と、それから条例設置に移行するものについては、目安となる年限をどのようにお考えになっているのか、ここを再度、改めてお伺いしたいと存じます。
 おおむね誠意を持った御答弁だったとは存じ上げますけれども、しかし、後半において、割と今後の改善の中でやっていくということで、いろいろ細かい点お伺いしたんですが、十分でないようにも思われます。指摘した薬事審議会、そういう理由だということで承知しましたが、一方で、建設業審議会などはどうなのかということを個別にお伺いしたんですが、具体に御答弁がなかったと思いますので、その問題についてもお尋ねいたします。
 それから、いろいろ最後の方、諮問、答申などを前提としていない審議会、附属機関というのも一部もちろんあるんですけれども、審査などを中心にしているようなところはそうなりますが、諮問、答申を前提に当初しておきながら、それがなされていないという附属機関も決して少なくない。そういう附属機関に限って廃止にならないで継続しているという実態があるものですから、その辺についての具体的な改善策も伺ったわけですね。それは全体の中でやっていくんだというような答弁だったんですが、もう少し踏み込んでいただければなというふうに思いまして、特に後半部分の質問に関しては、少し納得できないといいますか、詳しく、やはり知事御自身の考えというのが、行政運営、一番基本になる大切なことだと思いますので、御答弁をお願いしたいと存じます。
○議長(千葉正美君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉議員の再質問にお答えをいたします。
 審議会等の見直しということについてでございますが、今、議員がお話しになったようなことは、基本的には私どももそのとおりだというふうに思うことがほとんどでございます。そういう意味で、例えば、要綱設置のものを条例化するということについても、先ほど申し上げましたとおり、見直すべきは見直すということで、これは、年限だけで申し上げるのはなかなか難しいんですが、確かに五年、十年ずうっとということが常態化するというようなこと、これはいかがかということは御指摘のとおりということは理解できます。そういったこと、それから、各種審議会の諮問、答申がされていないとか、長い間、開催されていないものについてどうするか、この辺も問題意識として持ちながら、ことしじゅうに基本方針を定めますので、それに基づいて具体的に、今度は個々の審議会等をどうしていくかということについて手をつけていくことになりますが、これは少しお時間をいただきながら対応していきたいというふうに思っております。
 具体的に建設業審議会についてお話がございました。これも確かに、かなり長い期間開催をしておりません。平成六年以来開催をしていないということだったと思いますけれども、これも、じゃ全く審議事項がこれからもないかというと、先ほどちょっと薬事審議会で申し上げましたが、建設業ということに関して問題が結構出ている中で、不要だというふうに今決めつけるのはなかなか難しいということで、少し、やめるというふうに決めつけるのは、ちょっと様子を見させてもらっているという状況、これが実情でございます。そういった個別の問題もございます。大くくりとしての審議会等の見直しということもございます。これを大きく行政改革という枠の中でも指摘をしておりますので、基本方針をしっかりとつくって見直していきたいということでございます。