会議録全文
 

 

12 平成十二年二月定例会(平成十二年三月一日質問)

・行財政改革の推進について(県政オンブズマンの指摘事項・包括外部監査・国の予算編成方針・事業の優先順位・事務事業の総点検・独自課税の検討・職員特別研修)
・環境対策の強化について
(環境マネジメントシステム・大気環境・地球温暖化対策 ・自然エネルギー導入・水環境)
・ストーカー行為等の禁止の条例化について
・教員採用試験問題の公開について

[答弁] 知 事  浅野史郎君    
     教育長  柿崎征英君
     警察本部長  中川雅量君     
     保健福祉部長  山田洋治郎君


    〔二十番 秋葉賢也君登壇〕
◆二十番(秋葉賢也君) まず初めに、行財政改革の推進について広範な視点からお伺いをいたします。
 昨年十二月、県政オンブズマンが初めて知事に対して行った勧告と意見表明の内容が公表されました。このうち意見表明では、県民のための政治という観点から、問題とすべき事項として、次の三点の改善を要請いたしております。
 第一に、専門用語や役所用語が多くて難しくてわかりにくい広報物の表現を平易にすること。第二に、県からの「検討します」という回答について、長期にわたって検討結果が報告されていないことがあるため、およその検討期限を明記し、経過や結果を報告すべきこと。第三に、申請に対する審査期間がどれくらいかかるのか、行政手続法や行政手続条例で定められている標準処理期間を明示する必要があること。以上の三点について、具体的な理由とともに表明されております。
 オンブズマン御両名の御意見は、いずれもすべて至極もっともな指摘事項ばかりであります。とりわけ議会での知事答弁などにも多用されております「検討します」という回答は、ぜひ、その検討期限についても言及、明示していただきたいと存じますが、それぞれの指摘事項に対する知事の御所感と、改善に向けた今後の具体的な取り組みについてお伺いいたします。
 次に、議第三十七号議案の、包括外部監査契約の締結についてであります。
 新年度の監査事項などの検討についてはこれからだと思いますが、本年度初めて行政監査を主眼とした外部監査が実施されたわけですが、その活動状況と成果について、お聞かせ願います。
 さて、平成十二年度末の国と地方を合わせた長期債務残高の見込みは、過去最高の六百四十五兆円に上り、十年前の三倍近い水準に達し、国内総生産の約一・三倍という巨額に及んでおります。これ以上の借金を上積みしない緊縮型の財政再建路線を優先すべきか、たとえ借金を重ねても積極型の景気回復路線を優先すべきかという二者択一の判断に、小渕首相は、財政再建と景気回復という二兎を追う者は一兎を得ずとして、今は後者の選択が必要だと力説しておりますが、いずれの路線を優先するにせよ、その先にどんな事態が予想されるのか、景気の先行きには予断を許さない状況が続いているものの、明快なビジョンを提示していく責務が問われております。こうした国の予算編成方針に対する知事の御所見をお伺いいたします。
 本県においても、危機的な財政状況を踏まえ、平成十二年度の当初予算の編成に際し、歳出の抑制を図るため、一〇%のマイナスシーリングの設定やキャップ制の導入、県単独のかさ上げ補助の見直しなどが実施されました。しかしながら、単に各分野ごとに一律の削減を行うことは、既存の構造を温存するだけであり、重要なのは、客観的な行政評価を踏まえた上で、事業の優先順位をいかにして大胆に変えていくかということであります。この点について当初予算の編成では、これまで以上に緊急度、優先度の高い事業を厳選し、特に福祉、環境、教育の三つの分野への取り組みを重視したとしておりますが、このうち例えば教育分野における私立学校運営費助成事業の補助金総額の五億円の縮減や県立短期大学再編整備推進事業における開学年次の二年延長の決定などは、事務事業総点検における優先度評価はいずれもA、今後の方向性は、拡大ないし維持という評価であったにもかかわらず、縮小や延期という結果になっており、事業全体における優先順位決定の物差しが必ずしも明確ではなく、客観性や説得力に欠けるのではないかというのが率直な感想でありますが、知事の御認識をお伺いいたします。
 また、平成十二年度の重点推進事業として昨年公表していた八十件の候補事業については、すべて予算化されました。ただし、事業内容については、結果として二十九項目の事業が削減されましたが、優先順位をめぐる判断など、具体的にどのような理由からこうした判断をしたのか、お尋ねをしておきたいと思います。
 更に、平成十一年度の事務事業総点検の実施結果の内容がどのように当初予算に反映されたかについて、以下お伺いをいたします。
 一、ABCDによる優先度評価の区分別事業数はおのおのどの程度予算措置されたか。二、アの拡大からキの振替まで、今後の方向性の区分別事業数は結果としておのおのどのように変化したか。三、事務事業の改善検討方策別の事業数は、アの民営化からケの受益者負担の見直しまで、おのおのどの程度実現されたのか。四、以上の結果を踏まえた上で、知事の御見解をお聞かせください。
 ところで、東京都の外形標準課税の導入方針は、その内容の是非論はともかくとして、自治体の課税自主権を問い直す機運が拡大したこと自体を大いに評価したいと思います。まさに、地方分権への主体的な確立のためには、待ちの姿勢ではなく、たゆまざる改革の志を持って実践・トライしていく精神が不可欠であります。四百七十五本に及ぶ地方分権推進一括法がこの四月から施行されようとする中で、一向に進展しない自治体の自主財源確保に向けた動きが今後一層加速されることを願わずにはいられません。
 既に知事は、この四月からの地方税法改正の施行に伴って、都道府県が独自に導入できるようになる法定外普通税や法定外目的税の創設に前向きな姿勢を示しておられますが、その具体的な課税内容や検討事項についてどのようにお考えになっているのか、時期の見通しを含めてお伺いいたします。
 他道府県の動向を見ますと、北海道の堀知事は、環境保全の財源に充てる環境目的税の導入について、四月末までに結論を出す方針を表明しております。三重県では、産業廃棄物処分業者を対象に、産業廃棄物埋立税を新年度中にも導入する方向で検討を進めているほか、茨城県でも、原子力施設周辺の安全対策のため、核燃料等取扱税を新規創設するなどの動きが活発化してきております。もとより新たな地方税の導入は、経済活動などに与える影響を含めて、慎重に検討しなければなりませんが、全国知事会などにおける議論をより深めていくという観点からも、ぜひ県庁内に、知事を筆頭に関係者を組織した検討委員会を設置することも必要に思われますが、いかがでしょうか。
 いずれにいたしましても、地方分権という時代潮流のファーストステップとして、一括法がいよいよ施行されますことは、自己決定権の拡大と自己責任の明確化による住民意思をより反映した地域社会の実現にとって、実に意義深いものがあります。およそ八割を占めていた機関委任事務が廃止され、逆に七割程度が自治事務となり、残りは法定受諾事務になります。法定受諾事務は事実上の機関委任事務のような側面もありますが、国の指示に不服の場合には、自治体は国地方係争処理委員会で争うことも可能になります。国と地方が対等な関係に移行することに伴って、条例制定権の範囲も著しく拡大され、より地域の実態に即した対応が可能になるわけで、その分、県行政、県議会ともに、政策の立案能力の向上はもとより、特に立法措置による政策実現の優劣が試されると言っても過言ではないと思います。そこで、新年度の職員特別研修として、政策課題解決のための具体的な条例案づくりをぜひ実施してみてはいかがかと思いますが、どうでしょうか。
 次に、環境対策の強化についてお伺いをいたします。
 「我々は、皆一緒に旅行しているこの小さな宇宙船の乗客で、それが我々に辛うじて与えてくれる空気と土に依存している。我々の安全は、すべてこの宇宙船の安全と平和にかかっている。すべては、配慮と作業によって辛うじて破滅を免れている。」一九六五年、アメリカの国連大使であったA・E・スティーブンスンが、国連の演説でこのように述べ、地球全体を一個の宇宙船に擬し、人類をその乗組員に見立てなければならない時代になったとして、宇宙船・地球号という発想を初めて示したのは、今から三十五年前のことになります。今や、環境の世紀と言われる二十一世紀を目前にして、私たちには、大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済社会システムを、人と自然が共生する社会、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な循環型社会に転換していくことが求められております。
 本県においては平成九年三月に、平成十七年度を目標年次とする環境基本計画が策定され、諸施策が講じられてきましたが、実施計画を含めた進捗状況は、一部において目標がいまだ達成されておらず、依然としてなお改善を要する厳しい状況にあります。新年度は、計画の中間年次にも当たり、数値目標を含む基本目標の設定や具体策など対策強化のための見直しを十分に実施すべきであると思いますが、いかがでしょうか。
 新年度予算案には、ISO14001の認証取得推進事業費が盛り込まれ、ようやく再来年度の認証取得に向けた取り組みがスタートをいたします。環境マネジメントシステムの構築に当たっては、一般事務事業だけではなく、公共事業やオフィス活動などのあらゆる行政活動を十分視野に入れて作成すると同時に、システムの運用では客観的な監査を強化徹底しながら、環境負荷の低減を着実に実現していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 ところで、環境基本計画の目標や環境基準が達成されていない諸課題について、以下、具体的にお尋ねいたします。
 第一に、大気環境についてでありますが、二酸化窒素についてはすべての測定局で環境基準が達成されておりますが、環境基本計画の目標値については、十カ所の測定局中、実に九局で目標が達成されておりません。平成九年に策定された自動車交通公害防止計画などに基づくエコドライブ運動推進事業などを初めとする各施策の効果が思うようにあらわれておらず、大変遺憾であり、同計画の実効性を高めるための一層の努力と工夫が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
 浮遊粒子状物質−−SPMについては、測定局四十局中、長期的評価では十三局で、短期的評価では二十四局において、環境基準が達成されておりません。更に、光化学オキシダントについても、二十八局で環境基準が満たされておりませんが、今後の測定値の見通しと実効性の伴う対策の強化についてお伺いいたします。
 御承知のとおり、東京都の石原知事は、都は都民の健康を守る努力をしてこなかったという不作為の責任があるとして、都内を走るディーゼル車にSPMを取り除くフィルター装着の義務づけを発表いたしました。公害防止条例を改正して、これを罰則を設けて規定するとともに、企業に対しても低公害車の導入計画と実績の報告を義務づけるという厳しい内容になっており、平成十三年度から四年計画で段階的に実施しようとするものであります。かねてからSPM汚染については、呼吸器などに悪影響を与える発がん性物質として憂慮されており、神戸地裁がことし一月、尼崎大気汚染公害訴訟の判決で気管支ぜんそくの発症や悪化の主因として認め、国などに賠償を命じました。本県でも、このような根本的な具体策を検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 先月には、環境庁もようやく重い腰を上げ、ディーゼル車の交通規制強化の発表や関係業界への協力の要請が実施されました。反面、運輸省は、都のSPM除去装置の装着を義務づける条例案に難色を示しております。石原知事は、国と争って都が負けても、恥をかくのは国だと公言してはばかりませんが、こうした地方から中央に対する積極的な異議申し立てを私は高く評価したいと思います。浅野知事にも、ぜひこれまで以上に、地域から日本を変えていくという気概を持って、実効性を重視した政策の実現に取り組んでいただきたいと存じますが、知事のお考えをお聞かせください。
 さて、本県の地球温暖化対策も、極めてその成果に乏しい現状にあるのではないでしょうか。国の地球温暖化防止行動計画を受けて、平成七年には、宮城県地球温暖化対策地域推進計画が策定され、温暖化要因の負荷が八八・五%で最も大きい二酸化炭素の排出抑制対策などが講じられてきておりますが、県内の二酸化炭素の排出量は相変わらず増加基調にあり、平成十二年度の将来予測値を既に大きく超えている状況で、対策に不満を抱かずにはいられません。新年度予算案には、国の地球温暖化対策推進法に伴って、温暖化防止活動実行計画の策定が予定されておりますが、一、省エネルギーのための具体的な取り組み事項や、二、自然エネルギーの積極的な活用に向けた取り組み事項について、ぜひ、本格的にこの政策の改善を検討した上で、提示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 例えば現在、県の公共施設への自然エネルギー導入の状況は、県庁舎などでわずかに太陽熱を給湯利用しているほか、太陽光発電のものでは最大の古川合同庁舎で八十キロワット、産業技術総合センターで三十キロワットの発電能力のものが導入されているものの、著しく低調な導入状況であります。導入コストも三年前に比べて約三分の一まで低下してきており、仙台市では既に十カ所の小学校にも導入するなど積極的に取り組んでおりますが、本県においても、既存の県立高校はもとより、今後建設予定の子ども病院や仙台中央警察署などを含めて、前向きに導入の検討を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 第二に、水環境についてでありますが、有機性汚濁の指標であるBODやCODについて、水域ごとの環境基準の達成率は、河川が九八%で改善傾向にあるものの、海域が四八%で低下傾向にあり、湖沼に至っては依然として〇%で、改善策の拡充が必要に思われますが、いかがでしょうか。
 また、公共用水域の水質状況は、鉛川と江合川上流部で、鉛の項目が環境基準を超過しております。更に、江合川上流では、砒素が環境基準の〇・〇一ミリグラム/リットルを長期にわたって超過している実態にあります。今後、それら主要因となっている砒素を含む温泉水の排水対策の指導強化などが必要でありますが、少なくても公共施設である県所管の拓桃医療療育センターや福祉事業団所管のなかやま山荘については、砒素除去装置を設置するなどの対策を講じるべきと思いますが、いかがでしょうか。
 ほかにも、鶯沢の一部におけるカドミウムによる土壌汚染や、騒音の問題でも実に八七%に当たる八十四カ所の測定地点で環境基準がオーバーしていることなど、これら実態の改善を図るため、どうか、結果重視の一歩踏み込んだ施策の展開に積極果敢に取り組んでいただきたいと思います。
 また一方、この四月から完全実施となる容器包装リサイクル法に伴うリサイクル対策の強化徹底が要請されております。平成十七年度までの目標値であるリサイクル率二五%がぜひ達成できるように、総力を挙げて取り組んでいかなければなりませんが、県内市町村の準備・対応状況は必ずしも十分とは言いがたく、どのような見通しをお持ちになっているのか、お伺いしておきたいと存じます。
 次に、警察行政についてお伺いいたします。
 平成十一年度中の県内における重要犯罪の治安概況を見ますと、殺人十一件、強盗五十三件、放火二十一件、強姦二十八件、誘拐一件、強制わいせつ七十一件となっており、発生件数を前年と比較しますと、強盗が一・五倍、強制わいせつが約二倍と大幅に増加いたしております。一方、殺人や強盗の検挙人員や件数は増加したものの、放火、強姦、強制わいせつ事件の検挙は、件数、人員ともに減少しており、重要犯罪全体の検挙率は六二・二%で、前年比二八・八ポイントの大幅な減少となっております。懸命の御努力にもかかわらず、検挙率が大幅に減少した要因について、どのように分析しているのか、今後の検挙率の向上に向けた対策とあわせてお伺いいたします。
 昨年は、県警史上過去最高の二キログラム、末端価格約三億四千万円という大量の覚せい剤が押収され、薬物事犯全体で百五十五名を検挙するなどの実績を挙げておりますが、検挙者のうち、初犯者が過半数を上回るなど、女性や少年を含む一般市民層にまで乱用者が幅広く浸透してきているのは、看過できない重大な問題であります。教育現場での指導の徹底はもとより、対策の強化が必要に思われますが、学校などでの指導状況や今後の取り組みについてお伺いいたします。
 言うまでもなく薬物事犯は、その薬理作用から幻覚や妄想などの精神障害を来し、殺人や強盗などの凶悪な犯罪や交通事故に結びつくケースが少なくありませんが、県内での実態についてお尋ねいたします。
 ところで近年、新たな犯罪傾向として、悪質なつきまとい行為などのいわゆるストーカー行為が増加してきております。このため警察庁では、つきまとい(ストーカー)行為の定義について、一、執拗なつきまとい、二、頻繁な無言電話、三、差出人不明の郵便物などを繰り返す行為と定め、全国の警察本部に対して積極的な摘発を指示いたしております。実際に、昨年、総理府が二十歳以上の男女四千五百人を対象に実施した初の全国調査結果によれば、女性の一三・六%、男性の四・八%がストーカー行為による被害経験があると回答しておりますが、本県においても、悪質なつきまといや電話での嫌がらせなどによる相談件数は、平成九年が六十二件、十年が七十四件、十一年が八十二件と年々増加傾向にあります。このうち検挙された件数は、平成十年が脅迫と住居侵入で各一件、十一年が脅迫二件、住居侵入一件となっております。
 単につきまとうだけではなかなか取り締まることができず、脅迫行為や住居侵入などに及んでようやく摘発できるというのが現状であり、ストーカー行為を有効に取り締まっていくためには、本来であれば、ストーカー行為の法的定義を明確にした上で、刑法を改正することが必要だと思います。例えば軽犯罪でも、不安若しくは迷惑を覚えさせるような方法で他人につきまとうことを禁じておりますが、罰則は三十日未満の拘留か一万円未満の科料だけとなっており、より厳しい罰則を持つ刑法の適用が難しい実態になっております。このため、最近では、軽犯罪法以上刑法未満の犯罪行為のすき間を埋める観点から、新たな条例化や既存条例の改正によって、ストーカー行為の禁止などを明文化する県が相次いでおります。昨年六月には鹿児島県、十二月には岩手県と宮崎県が、つきまといや電話の嫌がらせなどの禁止を条例化し、常習の場合には、懲役一年以下か罰金五十万円以下とするなどの厳しい罰則を定めております。十三を超える他の都道府県においても、条例化の検討をしているようであります。
 本県においても、条例化に向けた検討をしていると昨日伺いましたが、ぜひ速やかに対応していただきたいと強く要請いたします。具体的には、いつごろまでを念頭に検討されるのか、その時期について、警察本部長にお伺いいたします。
 本県では既に昭和四十二年、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例が制定され、粗暴行為や押し売り行為、客引行為などに対して罰則をもってその禁止を定めておりますが、新たな条例化に際しては、具体的にどのような行為について禁止事項と定める方針なのか、お伺いいたします。
 この際、カメラやビデオを使った盗み撮りやのぞき行為についても、禁止の措置が必要に思われますが、いかがお考えでしょうか。また同時に、同条第十二条の罰則に関しても、特に第二項の常習の場合には六カ月以下の懲役又は二十万円以下の罰金としている、規定の強化を図る必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 恩師の渥美東洋中央大学教授は、正式な処罰の手続をとる前に、非公式に被害者に謝罪し、改悛する機会を作ったり、悪質な場合は保護観察にし、服役した場合も、出所後の居場所を被害者に知らせることや、無差別にストーカー行為を繰り返す加害者は公表すべきだとして、対策の重みを強調しております。そして、ストーカー行為を防いでいく仕組みづくりを通して、刑罰に主眼を置くことで、被害者が軽視される社会から、人間関係の回復に主眼を置く社会に変える大きなきっかけになると指摘しておりますが、ストーカー犯罪に限らず、加害者を単に処罰するだけではなく、心の傷を負った被害者をいかにして回復させ、守っていくかという問題も重要な課題であります。
 今後、被害者のアフターケアやフォローアップをより充実させていく必要があると思いますが、現状と今後の対策についてお伺いいたします。
 最後に、教育行政に関して、教員採用試験における試験問題の公開についてお伺いをいたします。
 現在本県教育委員会では試験問題の公開を実施しておりませんが、どのような理由から開示していないのか、お示し願います。
 愛媛県では昨年、県民からの開示請求を受けて、筆記試験問題についてその配点基準を含めて全面公開いたしております。また東京都でも、新年度夏に実施される試験から、問題を公開する方針を固めております。これまではすべての問題が非公開でしたが、一般教養、教育教養、論文について出題内容が明らかになります。ただし、専門教科ごとに受ける専門教養に限っては、現段階では非公開とするようであります。
 そもそも、筆記試験よりも人物重視の採用方針が貫かれることが肝要でありますが、情報公開先進県を任じている本県でも公開に踏み切るべきだと思いますが、いかがでしょうか。公開の範囲だけではなく、例年作成している問題の種類数や作成体制の現況を含めてお尋ねいたします。
 いつの時代にも改革者は常に少数であり、出る杭はたたかれるというのも世の習いですが、たたかれるのを恐れて出ようとしない杭は、やがて土の中で朽ち果てるだけでありましょう。地域主権への新しい世紀は、たたかれることを承知で、力強く頭をもたげる杭によってのみ切り開かれていくのであり、今後とも一層、知事の勇気あふれるリーダーシップが発揮されますことを期待して、私の質問を終わります。
○議長(千葉正美君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、昨年十二月に県政オンブズマンから意見表明があった事項についてのお尋ねでございます。
 ここで指摘されました内容や項目については、我々としても反省すべきもの、改善すべきものがあるというふうに受けとめております。そこで、意見表明のありました事項については、早速、各部局長を初め全職員に対して、その趣旨を十分に踏まえ、より一層のサービス向上を図るよう、指示したところでございます。今後は、こういったような意見表明をいただくことのないように、県民サービス向上運動の充実強化を図ってまいります。
 次に、今年度初めての包括外部監査に関する御質問でございます。
 この監査は、平成九年六月に公布された地方自治法の改正によって、包括外部監査契約に基づき行われるものであります。今年度は、平成十一年四月十二日から、二つの項目ですね、基金とそれから債権−−債権というのは県の貸付金でありますが、この二項目について外部監査人によって監査が行われております。監査の結果に関する報告については、間もなく、包括外部監査人から、議会、知事、監査委員、その他関係のある委員会に報告されるものと伺っております。
 次に、今回の国の予算編成に関する御質問でございます。
 昨日、国の予算案が衆議院を通過をいたしました。早い時期の成立ということになろうと思いますが、これは早く成立をし、積極型と言える予算編成、これを実行をしてもらいたいと考えております。我が国の経済の現状からすれば、今回の積極型と言われるような予算編成、これは評価できます。しかし一方、国の財政も、これは我が宮城県以上にというふうに言っていいと思いますけれども、大変な危機的状況にございます。その意味では、積極型の予算編成というのはもうこれ以上続けていくことはなかなか難しいんではないか、またやるべきではないんじゃないかという見方もございます。私はむしろ、今、問題提起で、財政再建か景気対策かと、二兎を追うか一兎を追うか、この議論もちょっと、はっきり言うと、ナンセンスなような気もしているわけでございます。と申しますのは、例えば、一昨年から昨年にかけて、全国民の預金というか、これが一千二百兆から一千三百兆にふえた。約百兆円一年間でふえたわけです。せめてこの半分でも消費に回れば、景気はすぐにでも回復すると。単純に言えばですね。なぜそういう消費に回らないかといえば、間違いなく、将来への不安です。その中の不安には、一体国の財政がどうなるんだろうかということが見えない。私は、財政再建を完遂するというよりも先に、財政再建のための道筋を、また強い意欲を示すということだけでも、相当違ってくるのではないか。それが結果的に景気回復につながるんではないか。こんなふうにも思っておりますので、一兎論、二兎論というのとはちょっと違う見方で、今後の国としての予算編成もされるべきではないかということで、私見を申し上げました。
 次に、今度は我が県の方の来年度予算の編成についてでございますが、優先順位決定の物差しが明確ではないと、客観性や説得力に欠けているのではないかという御質問でございますが、現在我々が実施をしている事務事業、数え方がありますけれども、約四千六百であります。その四千六百のそれぞれの事業実施の背景とか目的、種類、内容、これはすべて違ってるわけでありまして、その意味では極めて多岐にわたっております。このために、仮にある一定の基準、ある一定の物差しというのを設けて、それに基づいてすぱすぱと予算上の措置をしていくということは、むしろ、現状、背景を無視した極めて硬直的な予算になる可能性もあろうと思います。これは実際に予算編成作業をしていると、そのことを強く感じます。このため、現下の厳しい財政状況を視野に入れながら、それぞれの施策、それぞれの事業の目的、内容に応じて、これを個別に判断をしていくということを基本にするべきであり、またそのように対応しております。
 なお、事務事業の総点検は、行政改革推進計画の基本理念に基づいて、各部各課におけるいわば自己点検であります。自己点検の結果でありまして、必ずしも予算編成の考え方と一致をするというものではないことを御理解いただきたいと思います。
 次に、平成十二年度の重点推進事業についてのお尋ねであります。
 この中で、重点推進事業の候補事業というのを早い時期に出しました。これは、来年度に取り組む主要な事業のうち、戦略性、独自性、先導性のある事業を予算要求の時点で選定をしたものであります。その後、予算編成過程というのがあったわけでありますが、この予算編成過程においては、国会等移転審議会答申が出たとか、さまざまな情勢変化がこの間にございました。また、農業短期大学再編整備構想に見られるような、事業の進捗の状況でありますとか、ISO規格認証取得に対する企業支援の状況、こういったことなど、厳しい財政状況にかんがみて、施策の効果や効率性についてより一層の検討を深めたということがございます。その上で、事業内容の一部を変更をし、重点推進事業として決定したものであります。
 次に、事務事業総点検の実施結果を当初予算にどう反映したかという、その状況についてであります。
 まず、優先度別の予算措置状況でありますが、数字で申し上げますと、一般財源ベースで見ますと、優先度のAの事業ですね、それからBの事業、これは総点検の額に対して一一%の減でございます。そしてC事業については三〇%の減、D事業は三三%の減ということになっております。このような予算措置状況であります。
 次に、拡大、現状維持、縮小など、今後の方向性区分の変化状況についてでありますけども、約八割の事業は、点検したとおりの方向性ということになっております。
 また、民営化、民間委託、事業転換などの改善検討方策の実現状況でありますが、これは中期的な取り組みを想定しているものでありまして、平成十二年度中に実施される見込みの事業数ということで言いますと、全体で約五割強ということでございます。
 最後に、以上の結果を踏まえた上での所感ということでありますけれども、予算編成前に行った総点検は、予算編成過程での財政部局と事業部局との議論を明らかにする、容易にしたのではないかと考えております。したがって、これが効率的な予算編成に役に立ったものと考えております。結果といたしましては、担当者や各部局の自己点検という、事務事業総点検の性格や財政事情の厳しさ、更には総点検後の新規事業を含めた事業調整などから、必ずしも総点検で出された結果がすべてそのまま予算に反映されたというわけではありませんが、この点については今後更に、実効性という点で、実効性が高まるように努めてまいりたいと考えております。
 次に、法定外普通税や法定外目的税の創設について、具体的な課税対象や検討事項についてどう考えているか、その時期の見通しについてのお尋ねであります。
 法定外普通税あるいは法定外目的税を新しく創設をするという場合には、いろいろ検討すべきことがございます。税収を確保できる税源をどうするかということもありますし、また、国税とか他の地方税と課税標準が重なっていないかということもございます。また、もちろんこれは負担する側の企業や住民の負担感というのが著しく重くならないか、こういったことについての慎重な検討が必要になってまいります。
 そこで、本県でこの法定外目的税などを導入をするということについては、これは宮城県だけで考えるよりは、同じような考え方を持つ他の都道府県と情報交換というのも行っていくことが有効だと思います。そんな情報交換も行いながら、具体的な導入の時期も含め、研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、新しい地方税導入のために庁内に検討委員会を設置してはどうかとの御質問でございます。
 今申し上げましたような、さまざまな慎重な研究、幅広い調査というのが必要になってまいります。こういったような研究の進捗状況を見ながら、組織体制については、必要に応じて設置をしてまいりたいと考えております。
 次に、職員特別研修として、政策課題解決のための条例案づくり、立法措置による政策実現の優劣が試されるということで、そういった研修の必要性についてのお尋ねにお答えをいたします。
 地方公共団体といたしましても、職員の政策形成能力の一層の向上が求められます。例えば、政策実現のために条例を制定をするという場合のみならず、立法的能力が発揮される機会というのもこれからふえていくだろうと考えております。そこで、職員の立法能力というのを養成をしていくために、現在でも公務研修所での法制入門コースや、職員の希望による通信の講座受講支援、自治大学校への派遣研修など、これをやってるわけでありますけれども、更に引き続き、政策課題研修など研修カリキュラムを更に充実をして、法制実務能力養成に一層配慮をしてまいりたいと考えております。
 次に、環境対策について何点かお尋ねがありましたので、お答えをいたします。
 まず、環境基本計画の見直しについての御質問でございます。
 この環境基本計画の中で示されております目標達成状況でございますが、これについては毎年、点検評価を行っております。そしてその結果を環境白書の中で公表をしております。平成十三年度には、この環境基本計画の中間年次であります平成十二年度までの結果を踏まえて、この計画の必要な見直しを行うこととしておりますが、その際に、基本目標達成のための具体的な方策のみならず、例えば今まで考えられていなかったような環境ホルモンといったような新しい課題についても検討をしてまいりたいと考えております。
 次に、ISO14001の認証取得についての御質問にお答えをいたします。
 これまで既に先行して14001を取得している自治体がございます。その多くは、電気や紙の使用量の削減など、いわゆるオフィス活動での環境負荷を少なくするということに力を入れられていたというふうに認識をしております。宮城県の場合は、もちろんこのオフィス活動の部分というのもありますけれども、それに加えて、公共事業や一般事務事業を含めて県のあらゆる行政活動を対象にして、環境マネジメントシステムをつくっていきたいと考えております。
 また、県関係施設のすべてを対象にして、環境負荷の低減をすべきというお尋ねでありますが、まずは県の事業活動の中心となる本庁舎、この知事部局を対象に認証を取得をするということにしておりますが。その後、環境マネジメントシステム構築のノウハウや取り組みの成果などを踏まえて、地方機関にも拡大をしていきたいと考えております。
 次に、自動車交通公害防止計画の実効性についてのお尋ねであります。
 まず、二酸化窒素でございますけども、二酸化窒素については環境基準を達成しておりますが、この自動車交通公害防止計画では、よりよい環境を求めて、厳しい環境目標値、具体的には〇・〇四ppmでありますが、この厳しい環境目標値を掲げて、平成十年度から、国、県、市町村等関係機関が連携して、いわゆるエコドライブ運動というのを進めております。また、パーク・アンド・ライドの促進、交通管制システムの高度化など、さまざまな施策を総合的かつ体系的に実施しているところでございます。今後とも、環境目標値の達成に向けて、実効性のある施策の推進に努めてまいります。
 次に、浮遊粒子状物質−−SPMなどの今後測定値の見通しと実効性についてのお尋ねであります。
 この浮遊粒子状物質については、自動車からの排出が主な発生源ということでありますので、先ほど申し上げました自動車交通公害防止計画に基づく各種の施策を推進し、環境基準の達成に努めてまいります。また、光化学オキシダントについては、工場や自動車から出される窒素酸化物などの光化学反応によって発生するほか、成層圏のオゾンが地上へ降下してきて高濃度になるということも知られております。こういったように種々の発生原因が考えられております。県といたしましては、今後とも、工場、事業場の規制や自動車排ガス中の窒素酸化物などの削減対策を進めてまいりまして、光化学オキシダントの低減に努めてまいります。
 次に、SPM−−浮遊粒子状物質の汚染対策についてのお尋ねであります。
 お話がありましたように、東京都では、特別措置法に基づいて策定した自動車排出窒素酸化物総量削減計画などにより、低公害車の普及や交通量抑制対策などさまざまな対策が講じられてきております。しかし、こういった対策の推進にもかかわらず、浮遊粒子状物質については、環境基準がほとんどの測定局で大幅に超過するといったような深刻な状況にあるために、今回東京都では、浮遊粒子状物質濃度への寄与率が高いディーゼル車に対する規制の方針を示したものというふうに考えております。
 我が宮城県でありますが、県といたしましては、浮遊粒子状物質の濃度は、東京都に比べますと相当に低い状況でございますので、当面は、自動車交通公害防止計画に基づく対策を関係機関とともに強力に推進をし、環境基準の達成に努力してまいります。
 なお、ディーゼル車に対する規制については、これは交通の広域性という観点からは、全国一律に取り組むべき問題と考えておりますので、排ガス規制に関する法令の改正について、全国知事会などさまざまな機会をとらえて、国に対してこの点強く要請してまいりたいと考えております。
 次に、地球温暖化対策についてのお尋ねでありますが、宮城県での二酸化炭素排出量は、御指摘のとおり、平成二年度に対して、平成九年度では一三%程度増加しております。この排出量を抑制をし減少をさせていくためには、国、県、市町村の行政はもとより、県民、事業者などあらゆる主体による取り組みが必要であると認識をしております。御指摘の温暖化防止活動実行計画については、電気使用量の削減、水の有効利用など省エネルギーへの取り組みや、太陽光発電の導入を初めとする自然エネルギーの活用などさまざまな項目について検討の上、策定してまいりたいと考えております。
 次に、県の公共施設への自然エネルギーの導入についての御提案であります。
 これまでも県の公共施設に太陽光発電などの自然エネルギーを先導的に導入してまいりましたが、今後とも新エネルギー導入の実効性を高めるためには、県が先駆的に取り組む役割は大きいと考えております。
 御提案のありました県の公共施設への導入でございますが、現在若柳町に建設中の(仮称)迫桜高校に空気式太陽熱床暖房を予定をしております。更に、平成十二年度から改築を予定しております白石工業高校に太陽光発電システムを導入する計画でございます。また子ども病院、また仙台中央警察署についてでありますが、今後この計画を具体化していく中で、導入の可能性について積極的に検討してまいりたいと存じます。
 次に、水質環境基準の達成状況についてのお尋ねであります。
 県では、公共用水域の水質保全を図るため、工場、事業場の排水規制や下水道整備などの生活排水対策を推進しております。その結果、河川については着実に水質改善が図られていると考えております。一方、湖沼や内湾など閉鎖性の強い水域については、直ちに対策による効果があらわれにくいものでありますが、今後とも水質保全のため、関係機関と連携のもと、各種施策を着実に推進し、水質環境基準の達成に向けて努力してまいりたいと考えております。
 次に、砒素を含む温泉排水対策についてでありますが、鳴子温泉の一部などの源泉には成分として砒素が含まれております。水質汚濁防止法の規制対象となる旅館などの施設では、事業者の責任において砒素を除去する排水処理装置を設置するなど、排水を適切に管理することとされております。県といたしましては、この監視、指導を強化をし、排水基準の遵守を図ってまいりたいと考えております。
 なお、御指摘のありました、拓桃医療療育センターやなかやま山荘について、砒素の排水基準を超過をしておりますので、その対応については現在検討しているところでございます。
 次に、容器包装リサイクル法の完全実施に関する御質問でございます。
 一般家庭から出される廃棄物のうち、容積で約六割を占めるのが容器包装廃棄物でございますが、そのリサイクルを進めるために、平成九年四月から、ガラス瓶やペットボトル、紙パックなど七つの品目を対象として、市町村による分別収集が実施されてまいりました。ことしの四月からは、これに加えて、すべてのプラスチック製容器包装、紙製容器包装とダンボールが追加されまして、計、十の品目を対象として分別収集が実施されることになっております。県内の市町村は、この方向に向けて、来年度から平成十六年度までを計画期間とする分別収集計画を策定し、完全実施に向けた具体の準備を進めておりますが、これに基づき、県では平成八年に策定した分別収集促進計画の見直しを今年度行ったところであります。その計画の最終年度である平成十六年度には、容器包装リサイクルの進展により、一般廃棄物全体のリサイクル率は現状一七%でありますが、これから五ポイント程度上昇が可能と見込まれております。更に、生ごみ等容器包装以外のリサイクルの拡大によって、おおむね平成十七年度の目標値は達成できるものと考えております。
 いずれにいたしましても、容器包装リサイクル法のシステムがスムーズに定着するためには、まず消費者の十分な理解に基づく分別排出が重要でありますので、県といたしましても、各種広報媒体を活用して制度の普及啓発に努めているところであります。今後とも、市町村と十分な連携を図りながら、目標達成に向け努力してまいります。
 次に、犯罪対策ということで、薬物事犯対策やストーカー防止対策についてお尋ねがございました。
 私からは、本県での薬物乱用防止対策と今後の取り組みについてお答えをし、その他の項目については、後ほど、教育長、警察本部長から答弁をいたします。
 現在の薬物乱用の状況でありますが、昭和二十年代後半、昭和五十年代後半に続く、現在では、第三次覚せい剤乱用期とも呼ばれております。携帯電話を使った取引など、販売方法が巧妙化しているということ、更に女性や少年を含む一般市民層にまで浸透をしていること、これが現在の状況の特徴として挙げられております。こういった状況にありますので、本県においては、県内の捜査機関、教育機関、更生機関、医療機関などから成ります宮城県薬物乱用対策推進本部員会議を中心として、相互の情報交換と連携を図りながら、薬物乱用防止対策を推進しているところでございます。昨年六月には、より効率的、組織的な対応を図るため、積極的な啓発活動の促進、相談医療対策体制の充実・覚せい剤等薬物事犯取り締まりの徹底を柱とする宮城薬物乱用防止対策四カ年計画を策定いたしました。
 これまでも、ボランティアと中学生、高校生が参加するヤング街頭キャンペーンなどの啓発活動を実施してまいりましたが、今後更に拡充を図り、平成十二年度においては、新たに精神保健福祉センターにおいて薬物乱用者及び家族の個別相談を実施することといたしております。今後とも、関係機関との連携を密にし、特に、若者たちが薬物に手を染めることのないよう、中学生に副読本を配布するなど、青少年の薬物乱用を未然に防止するための対策を講じてまいります。
 私からは、以上でございます。
○議長(千葉正美君) 教育長柿崎征英君。
    〔教育長 柿崎征英君登壇〕
◎教育長(柿崎征英君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、薬物の乱用防止についてでございますが、薬物の乱用は、心身の健康のみならず、人格の形成にも重大な影響を与え、加えて社会に及ぼす悪影響が大きいと思われます。このことから、学校における薬物乱用防止教育は、単に知識を教えるだけでなく、将来にわたり薬物乱用は絶対に行うべきでないし、許されるものではないという視点に立って、その指導の徹底に努めているところでございます。具体的には、県内中学校、高等学校において、警察と連携し、薬物乱用防止教室を開催しており、平成十二年一月末までに、中学校百六十六校、高等学校九十六校で実施されております。更に、各種手引、副読本の配布、関係教職員を対象とする各種講習会の開催などを通じ、その指導の徹底を図ってまいりました。また従来、教科、「保健・体育」の中で中学生から行っていたた薬物乱用防止教育について、新学習指導要領においては、新たに小学生の段階からも取り上げることとなっております。今後とも、警察当局、関係機関とより一層の連携を図り、薬物乱用防止教育に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、教員採用試験問題の公開を実施していないのはなぜかという御質問でございますが、教員採用は、専門教科を初めとする筆記試験だけでなく、面接や実技試験などの結果から、個々の志願者について、本県教育が求める教員としての資質能力を有するか否かを総合的に判断する、いわゆる選考という方法によって行ってきたこともあり、これまでは特に公開を行ってきておりませんでした。
 次に、教員採用試験は、情報を公開すべきでないかということでございますが、議員御指摘のとおり、今後、教職教養問題等、選考に支障のない範囲で公開することを検討してまいりたいと考えております。
 また、採用試験の問題の種類や作成体制についてでございますが、平成十二年度採用予定の教員採用候補者選考試験におきましては、小学校、中学校及び高等学校、合計二十三種類の試験問題を作成いたしました。更に、問題の作成は、県教育委員会と仙台市教育委員会の職員数十人による合同の体制で行っているところでございます。
 以上でございます。
○議長(千葉正美君) 警察本部長中川雅量君。
    〔警察本部長 中川雅量君登壇〕
◎警察本部長(中川雅量君) 秋葉議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、平成十一年の重要犯罪の検挙率が大幅に減少してると、その要因とこの検挙率向上方策についていかんと、こういうことであります。
 本県の重要犯罪の検挙率につきましては、過去五年間を見ますと、一昨年までは九〇%台の検挙率を保っていましたが、残念ながら、議員御指摘のとおり、平成十一年中は六二・二%と、前年比二八・八ポイントの減少となっておるということであります。その検挙率低下の要因といたしましては、一般的には、認知件数の量的な増加によって捜査力の分散を余儀なくされているのに加えまして、昨年検挙解決をいたしました、例えば七ケ宿町における風俗嬢殺人死体遺棄事件、あるいは暴力団らの殺人請負グループらによる殺人事件、更には中国人グループらによる会社役員宅における緊縛強盗事件等々に見られますように、これら重要犯罪は関係者のほとんどが県外に在住するなど、広域化、組織化、国際化の傾向が顕著となっており、捜査の困難性と相まって、長期にわたって相当の捜査力を傾注せざるを得ないといったこと、こういうことが要因の一つであろうかと考えておるところであります。
 また昨年の問題点としては、強姦、強制わいせつといった性犯罪が、認知件数の増加に比し検挙が低調であったということから、これが重要犯罪全体の検挙率低下の大きな要因となっておるわけであります。これらの性犯罪の増加につきましては、これまで、この種被害の潜在化傾向が見られたことから、女性警察官による事情聴取や性犯罪相談窓口の設置等によりまして、被害申告の促進を図ったことにより、被害が顕在化してきたものと考えております。他方、捜査の面で見ますと、被害申告が、家族、友人等と相談し、相当の時間を経てからなされるなどのケースが多くて、捜査資料が散逸する点も捜査を困難にしている理由の一つであろうと考えております。
 いずれにいたしましても、警察といたしましては、治安維持のバロメーターとも言われる重要犯罪の検挙向上に向け、これまで築き上げてきた捜査手法の練度を高めつつ、新しい捜査技術の修得に努めながら、組織捜査の充実強化を図るとともに、特に、昨年検挙率が低かった性犯罪につきましては、被害の早期申告の広報啓発を図るとともに、これが県民の最も不安に感ずる犯罪の一つであるということから、更に捜査体制の強化を図って、事件解決に向け、今後一層努力していきたいと考えております。
 第二点目の、少年の薬物乱用防止対策の強化についてでありますが、ここ数年来全国的に中学生や高校生等低年齢層への覚せい剤等薬物事犯が拡大し、大きな社会問題となっております。少年の薬物乱用を根絶するためには、少年に対する覚せい剤等の供給源の取り締まりや、薬物を乱用している少年の早期発見、補導はもとより、少年の規範意識や薬物を許さない世論の醸成が最も重要であります。このため本県では全国に先駆けて、平成八年から、教育委員会や学校と連携し、各警察署単位に警察職員を中学校や高校等に派遣して、中高校生を対象とした薬物乱用防止教室を開催し、薬物乱用は犯罪であるということ、あるいは薬物乱用の心身に及ぼす影響、恐ろしさ等について正しい知識を持たせるため、ビデオや寸劇、パネル等を活用して指導しているところであります。ちなみに平成十一年度中の薬物乱用防止教室の開催状況、先ほど教育長が答弁したとおりでありますが、これは率で言いますと、中学校では七一・二%、高校では八五・〇%開催していると、こういうことになっております。
 警察といたしましては、引き続き、教育委員会や学校と連携して、本年三月に入る予定の薬物乱用防止広報車を活用した薬物乱用や非行防止の教室を開催するとともに、宮城県薬物乱用対策推進本部に設置してあります中高校生対策専門部会の効果的な運用のもと、関係機関・団体との連携を強化しながら、中高校生の一日薬物乱用防止広報官の委嘱や、街頭キャンペーン等の広報啓発活動に努めるなど、地域総ぐるみによる、薬物の乱用を許さない機運の醸成のための各種施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 第三点目の、薬物乱用によって引き起こされた事件事故の実態ということであります。
 全国的には、薬理作用から幻覚や妄想等の精神障害を来し、殺人や強盗等の凶悪な犯罪や人身交通事故、死亡事故等の発生が後を絶たない現状であります。平成十一年中の県内におけるこの種薬物乱用が影響したと見られる事件事故は、殺人や強盗等の凶悪な犯罪の発生はなかったものの、器物損壊、住居侵入及び交通事故が各二件、合計すると六件発生しております。例えば、県内の交通事故の例でありますが、第三者からの通報により臨場したところ、車道を逸脱した事故車両から数百メートル離れたところに、下半身が裸の運転手がおり、言動が支離滅裂で、所持品検査の結果、覚せい剤が発見されたことから、覚せい剤取締法違反で現行犯を逮捕した事案等があります。警察としましては、こうした現状を踏まえ、引き続き薬物の供給遮断等総合的対策を推進し、県民生活の安全と平穏を守るため、徹底した取り締まりと広報啓発活動等の諸対策を強力に推進し、覚せい剤等薬物事犯の根絶を図ってまいりたいと考えております。
 第四点目の、ストーカー行為に関する条例改正の必要性の認識及び具体的な改正の時期ということでありますが、いわゆるストーカー行為に関しましては、現在、刑法や軽犯罪法等を適用して検挙を図っているものの、これら法律だけでは対応が困難な面がありますし、また本県のいわゆる迷惑防止条例には、ストーカー行為を有効に取り締まる条文がない現状であります。
 ストーカー行為が県民に著しく不安を与えるものであること、更には現行の法律では十分に対応できない面があることなどを踏まえて、本県の迷惑防止条例にこれら行為の禁止条項を盛り込む改正の必要性について認識してるところであります。
 また、条例改正の時期ということでありますが、今後所要の手続を踏み、平成十二年度のできるだけ早い時期に改正できるよう作業を進めてまいりたいと考えているところであります。
 第五点目の、条例改正に際しての具体的な禁止事項の規定に関してでありますが、警察といたしましては、本県の迷惑防止条例に、つきまとい行為や電話等による嫌がらせ行為を有効に取り締まる条文がない現状を踏まえまして、特定の者に対する追従や待ち伏せ、又は住居等への反復した訪問による面談要求等のつきまとい行為と、それから特定の者への反復した電話や文書による卑わいな事項等の告知、あるいは無言電話による嫌がらせ行為等の禁止を盛り込むことを検討してるところであります。
 第六点目の、カメラやビデオを使った盗み撮りやのぞき行為に対する禁止措置に関してであります。
 カメラやビデオを使用した盗み撮りについては、迷惑防止条例−−現行のですね、第三条第一項第二号を適用できると解釈して、平成十年は六件、昨年は十一件検挙しているところであり、手鏡を使用したのぞきは、同じく平成十年は三件、昨年は一件を検挙しているところでありますが、条例の改正に当たりましては、具体的な規定の必要性を含めて検討してまいりたいと考えております。
 また、罰則の強化につきましても、他府県の条例における罰則等を参考にしながら、ストーカー行為の特質や、この条例が昭和四十二年の制定であることなどを考慮をいたしまして、具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、心の傷を負った被害者へのアフターケアについてでありますが、犯罪の被害者及びその家族は、犯罪による直接的な被害だけでなく、精神的な被害によるダメージは深刻なものがあり、被害者にとって、これらを自力で回復することは困難な面がありますので、その精神的被害の回復を支援することは、被害者に最も身近な存在である警察の重要な責務として認識しているところであります。警察といたしましては、このような認識に立って、これまで全警察職員に対し必要な教養や指示を徹底するとともに、臨床心理士の資格を有する心理カウンセラーの採用や、女性警察職員による相談員制度を確立し、カウンセリングに必要な研修を行うなどして、被害者からの相談、精神的被害回復のための支援措置等を講じてまいったところであります。
 また、精神科医、産婦人科医等の学識経験者を部外相談専門指導員として委嘱し、専門的立場からの指導、助言を受けて対応をするとともに、状況に応じて直接、専門指導員の診察による対応を講じているところであります。
 今後ともこのような施策の充実を図るとともに、新規施策としまして、具体的には本年四月から全警察署に被害者支援要員を指定し、精神的ダメージの大きい犯罪の被害者を支援するための制度の導入や、地域に密着した被害者支援活動を効果的に推進するため、警察署単位の被害者支援ネットワーク組織の設立を推進しているところであります。
 なお、精神科医や臨床心理士の方々等が中心となって準備を進めておられる犯罪被害者支援のための民間組織が本年四月末に設立されることとなっており、県警としても全面的バックアップを図りながら、連携をとり合い、精神的被害の回復を含めた被害者支援活動を積極的に推進していきたいと考えているところであります。
 以上でございます。
○議長(千葉正美君) 二十番。
◆二十番(秋葉賢也君) 確認も含めて、幾つか再質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点目は、事務事業総点検は、もちろん内部点検をいたしていくということで、必ずしも予算反映を目指したわけではございません。その中で、三つ目の、点検結果を受けて、改善検討方策別の状況については中長期の課題であるのでというようなお話で、一応全体の五割程度の見直しが行われたというような答弁があったんですけれども、これは、それぞれ、アから個別に具体的な改善の策が示されたんですが、去年の六月に総点検をして、既にそこで指摘された変更予定のうち五割が実現したということの理解でいいのか。これの確認だけちょっとさしていただきます。あるいは、今後、五割程度を目指してやるんだということなのか。ちょっとそこをよくわからなかったので、お願いします。
 それから二点目でございますが、職員の研修、いろいろ御努力いただいてるのも承知しておりますし、人事課からちょうだいした研修報告書なども読ましていただいておりますけれども、今後充実していくというだけの御答弁になったように思うんです。私は、やはりそういった個別の政策課題研修というのをそれぞれ行っていただくのはいいんですが、やはり解決するためにどういう立法措置が必要なのかということ、その具体的な立法措置に踏み込んだレベルの研修というのをやられたらどうかなと思うんです。例えば高知県では、百の条例ということで、職員研修で、ただ職員研修をやるというんじゃなくて、その課題解決のためにどんな立法措置をすれば課題解決できるだろうか。条例化を具体的に踏まえて、百、提示してるわけですね。そういうふうな、地方分権ということを踏まえて、条例対応をしていくような職員の研修というのが必要じゃないかということを申し上げたんであって、単に研修計画強化していきますというだけではないので、そこのをやるかどうかということが、二つ目。
 それから三点目でございますが、自然エネルギーの積極的な導入、これは県行政だけの話ではないわけですが、これからも大いに積極的に導入していきたいという答弁だったわけでございます。県のいろんな計画を見ても、政策の方向性や目標というのはそういうことでもう既に出てるんですが、具体的な導入計画じゃないんですね。何パーセントを目指すというような数値目標もないわけ。ですから、そうした具体の数値目標も含めて、やっぱり決めていきませんと、実際はなかなか導入が難しいというのが実態なんです。やっぱり各所管課でそれぞれ基本設計、計画して、営繕なり設備の方での対応ということでやってはいるんです。どうも総合的な計画、方針というのが縦割りで、県としてのきちんとした導入の、強い計画というのが−−強いと言うとあれですけれども、しっかりした数値目標も含めた導入計画がないので、個別に対応してるのが現状だと、だから進まないんじゃないかということを私指摘してるもんですから。そこですね、今後具体に盛り込んでいただきたいなと思うわけです。
 それから四点目。温泉排水における砒素の問題で、これも、現在対応を検討しているという答弁でした。ところが、平成五年には、この環境基準というのは大幅に強化されているわけですが、県の環境白書を見ますと、この環境基準が、例えば〇・〇五ミリ/リットルだったのが、〇・〇一になってるわけですが。平成五年に改正を受けて、平成六年から平成十年までのこの県の取り組みというのが大体〇・〇三ミリ/リットルで、全然減少してないんです。ですから、この六年間放置されてるという現状を踏まえて、検討期限を明確にしていただきたいと思います。
 それで最後に、教育長からは、大変、情報公開、前向きな御答弁をいただきまして、検討していくということですが、これも、具体的な公開の時期、いつごろを念頭にしているのかお答えをいただきたいと思いますし、また、公開の範囲、これについてもお答えをいただきたいと思います。
 以上です。
○議長(千葉正美君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉議員からの詳細な再質問にお答えをいたします。
 私から、四点でございますが、まず一点目、確認ということでございますけども、事務事業点検の中で、民営化、民間委託、事業転換、こういったような改善方策を事務事業点検の中で出してるわけですが、それの実施状況ということで先ほど申し上げましたのは、平成十二年度中に、つまり来年度中にその方向で実施される見込みの事業数が全体の約五割強。逆に言うと、約半分ぐらいはまだもうちょっとかかりますということでお答えをいたしました。
 二番目に、立法措置についての研修ということで御質問の趣旨わかりました。ということであると、これは研修のための研修であってはならないと。むしろ、職員が立法措置というか、必ずしも条例をつくる技術論ということではなくて、政策を立案をしていく、それをみずからやっていくということが求められ、必要であり、またそれが可能であるということをどれだけ強く認識をして仕事に当たるかということでありますので、これは研修というよりも、その辺の意識というか、日々の仕事の中でそれを培っていくということが必要だろう。高知県の例も私も承知をしておりますが、これは研修というよりは、まさに仕事そのものとしてやっているということですので、私どももそういった方向でむしろ考えていくべきと思っております。
 三番目に、自然エネルギーについて導入の数値目標をということでございますが。これは技術的にも新しい分野でありまして、しかも本県に導入する場合には、その地域的な特性というものをどうとらえるか、まだまだ解決すべきものがございます。数値目標をまずぼーんと立ててというのには、まだもう少し、そこまで煮詰まっていないのではないかというふうに思いますので、それぞれの事業で努力をし、その上での数値目標ということだろうと受けとめさしていただいております。
 温泉排水のその達成時期については、これは部長からお答えをさせることにして、私からは、以上でございます。
○議長(千葉正美君) 保健福祉部長山田洋治郎君。
    〔保健福祉部長 山田洋治郎君登壇〕
◎保健福祉部長(山田洋治郎君) 拓桃医療療育センターとかなかやま山荘の砒素対策でございますけれども、議員御指摘のように、これまで確かに排水基準を上回っておりまして、それなりに希釈をしたりして対応したんですけれども、なかなか成果が上がらないというのが現状であります。これからの対策として、例えば砒素の除去装置をつけるとか、これにはかなりの多額の費用がかかるということもございます。それから更に、希釈の方法を改めるとか、あるいはこの温泉利用を中止するというような、いろんな方法を考えておりますので、できるだけ早期にこの対応をしてまいりたいと考えております。
○議長(千葉正美君) 教育長柿崎征英君。
    〔教育長 柿崎征英君登壇〕
◎教育長(柿崎征英君) 秋葉賢也議員の再質問にお答えいたします。
 二件ございました。
 初めに、公開の時期でございますが、平成十二年度実施の採用試験から公開を検討したいというふうに思います。
 それから公開の範囲でございますが、これからの検討にもよるわけでございますが、現在のところ、教職教養問題あるいは作文題、集団討議題について考えられるのではないかなというふうに思っております。
 以上でございます。