会議録全文
 

 

16 平成十四年二月定例会(平成十四年二月二十八日質問)

・環境政策の促進について(知事選公約の環境政策の具体化・自然エネルギー、省エネルギー促進条例)
・教育問題について(みやぎらしい教育の確立と競争の視点・基礎学力向上推進事業・少人数教育・中学校の補充的学習と部活動・中高一貫、連携教育・角田高校と角田女子高校の統合・男女共学化等の推進状況)
・警察組織体制の拡充と基盤整備について
 (犯罪検挙率向上対策・組織体制の見直し・交番相談員の増強)

[答弁] 知 事  浅野史郎君        
     企画部長  遠藤正明君
     環境生活部長 赤間信彦君
     教育長  千葉眞弘君
     警察本部長  佐藤正夫君


    〔二十一番 秋葉賢也君登壇〕
◆二十一番(秋葉賢也君) 「未来を見る目を失い、現実に先んずるすべを忘れた人間。その行き着く先にあるのは自然の破壊である」−−今から四十年前、レイチェル・カーソンがその著書「沈黙の春」の中で、その扉で引用したアルベルト・シュバイツァー博士の言葉です。私たちは、来るべき未来を正確に予見することは困難ですが、常に未来を見る目を失ってはなりません。未来のあるべき姿を構想し、未来をしっかりと見据えて取り組んでいくことが重要なことであります。なぜならば、未来とは与えられるものではなく、我々がみずからの手でつくり出していくものだからです。
 そのためには正しい現状認識が不可欠です。持続可能な未来から見た地球環境問題は、日常生活を送る上では余り実感のわかない問題かもしれません。しかし、地球温暖化やオゾン層の破壊、熱帯林の減少や砂漠化の拡大、生態系の破壊や生物多様性の低下などなど、文字どおり地球規模で日ごとその深刻さを増しており、とりわけ地球温暖化問題解決への対応策はもはや手おくれの状況にあるという国連の指摘もあるほどです。
 今から百年前に十七億人足らずだった世界の人口は、二十世紀の間におよそ四倍の六十億人を超え、世界のGNPは二十世紀の後半だけで五倍となり、更にエネルギー消費量は八倍になりました。ここに至ってようやく人類は、資源や環境の有限性に危機感を抱きつつありますが、そのための具体的な対応策となるとまだまだ不十分だと言わざるを得ません。これからも持続的発展が可能な社会を我々の次世代にしっかりと引き継ぐためには、これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄の社会システムから脱却し、循環型社会への転換を図っていくことが不可欠であります。
 新世紀、宮城県は、地球規模の課題に対して、地域から積極果敢に先導的に取り組んでいく方針や政策を明示し、環境先進県を目指していくべきです。中央、すなわち国からの指示の範囲内で、あるいは指示を待って対応するというこれまでの受け身の姿勢ではなく、みずからが進んでチャレンジしていこうとする気概を持って宮城発の先駆的なプロジェクトを立ち上げ、実践していく必要があります。「シンクグローバリー、アクトローカリー」とよく言われますが、浅野知事、環境問題への取り組みこそ、グローバルに考え、ローカルに行動していくという視点が大切な分野はないでしょう。知事がさきの選挙で公約された自然エネルギー導入の促進やみやぎ型環境ビジネスの振興など六項目に及ぶ具体的な環境政策は、いずれも重要な課題であり、評価できるものであります。ただし、問題はそれらをどのようにして具体的に実現していくのかということであります。知事の熱意と御決意のほどを伺っておきたいと思います。
 一方、私ども県議会では、自然エネルギー調査特別委員会において、環境問題は地域からの自発的、そして、かつ積極的な取り組みが重要であるという観点から、自然エネルギーの積極的な導入と省エネルギー対策の一層の充実、促進を図るため、有識者からのヒアリングや現地調査を実施するなど、毎月精力的に活動してまいりました。昨年十二月にはその具体的な成果として、(仮称)宮城県自然エネルギー・省エネルギー促進条例の委員長案を取りまとめ、委員間討議や執行部との意見交換を重ねてきました。更に先日開催した特別委員会では、各会派からの意見を踏まえた委員間討議が行われ、委員の皆さんの熱心な取り組みとその高い見識のもとで、おおむね骨子が固まりつつあります。三月に予定している特別委員会では、これまでの委員長案から委員会原案として取りまとめ、インターネットなどを活用して県民からの意見を積極的に聴取するなど、更にブラッシュアップし、充実したものにしていきたいと考えております。
 議員発議条例とはいえ、その運用や執行に当たっては知事部局の所管となることから、これまで関係部局とも特別委員会における意見交換のほか、任意の勉強会を開催するなどして対応してまいりました。この条例案について、改めて関係両部長から、それぞれ御意見を伺っておきたいと思います。また、知事からも率直な御感想など、御見識をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、教育問題についてお伺いをいたします。
 ことしの宮城県医師会の新年会の席上で伺いました東北大学の阿部学長の来賓スピーチはとても興味深いものでした。たしか浅野知事も御出席されていたと思いますけれども、覚えていますでしょうか。阿部学長は、ともにノーベル化学賞を受賞した白川教授と野依教授とは全くタイプが異なる研究者であることに言及した後、二年連続して日本の研究者がノーベル化学賞に輝いたことを偶然と見るかあるいは必然と見るかと、我々に投げかけられました。学長は必然と見ているとし、その理由として、世界の主要な学術誌に発表された論文がその後何回引用されたかという被引用件数を示す米国調査会社のISI−−インスティテュート・フォー・サイエンティフィック・インフォメーションというそうでありますが、このデータを挙げられました。一九九一年から二〇〇〇年までを分野別に見たとき、「化学」の分野における被引用件数では、一位のカリフォルニア大学バークレー校に続いて、第二位が京都大学、第三位を東京大学が占めているなど、日本の研究者の水準の高さと層の厚さを指摘されました。更に、材料科学の分野では東北大学が世界のトップであるというPRもございました。
 後日、阿部学長からこの資料をちょうだいしたところ、なるほど、化学以外の分野でも、例えば東大の研究者の被引用件数の多さは、物理学で世界二位、生物学・生化学で四位を占めるなど、世界のトップレベルの研究機関と肩を並べる数値が示されております。また、個人レベルで見ても被引用件数が多く、世界の注目を集める日本人研究者が少なくないこともわかりました。しかしながら、反面で、コンピューター科学や分子生物学といった比較的新しい研究分野では、トップファイブに顔を出す日本の研究機関は皆無であり、ITやバイオテクノロジーなどで米国に比べ劣勢とされている状況を裏書きしております。また、ノーベル賞の日本人受賞者が少ないことも事実です。ノーベル賞の自然科学部門である物理学賞、化学賞、医学・生理学賞の受賞者は全部で四百七十八人おりますが、そのうち四〇%がアメリカ人、あと一五%くらいずつがイギリス人とドイツ人で、日本人は七人ですから全体の一・五%にすぎません。ノーベル賞はいわば金メダルのようなものであり、銀や銅のメダルはないわけですから、日本にはトップランナーが残念ながら少なかったということでしょうか。
 いずれにいたしましても、ここで重要なことは、ノーベル賞受賞者の数が少ないという事実ではなく、日本はセカンドランナーなどの頑張りを初めとする科学技術力の集積が原動力となって発展してきたという事実であり、これを可能にしてきたのは勤勉で優秀な労働力にほかならなかったという事実であります。
 翻って今日、例えば、簡単な分数計算ができない大学生が増加しているという研究報告書に象徴されているように、とりわけ大学における学力低下問題が顕在化いたしております。そして識者の多くがその根本的な原因として、一九八〇年代以降、文部省のゆとり教育路線の中で進められてきた初等・中等教育課程における教育内容の切り下げにあると断言いたしております。いよいよこの四月からは小中学校において、そのゆとり路線の総仕上げとも言うべき新しい学習指導要領が実施されます。これまでにも切り下げられてきた必修教科の学習内容が更に三割削減され、総授業時間で見ても年間七十時間も減少することになります。小学校では、国語の漢字の書き取りは従来の千六字から八百二十五字に減少し、算数では、三けた同士の掛け算や小数点第二位以下を含む計算、台形の面積を求める公式などが姿を消します。一方、中学校では、英語教科書の英単語数が約千語から九百語に減らされ、このうち必修の英単語は従来の五百七からわずか百へと激減し、数学では球の表面積や体積、三角形の重心などの項目がなくなります。全日本中学校長会というのがあるそうですが、ここがアンケート調査を行いました。全国の中学校長を対象にアンケートを行ったところ、七割の校長が「間違いなく学力は低下する」と回答し、五割が「塾通いの増加」を予想いたしております。
 人間の豊かな個性や創造性は一定の基礎から生み出されてくるもので、空想やわがままとは違います。今回の改訂によって、みずから考える力や生きる力が助長されるとは私には到底考えられません。とりわけ算数や国語の三割削減は、かえって思考の基盤を薄弱なものにしかねないとさえ思っております。私は、時代の変化に応じて必要とされる学習の内容が変わっていくことは当然のことだと思っておりますが、子供たちの学習意欲の低下に対応するために教科内容を削減するのだとすれば、本末転倒も甚だしいと言わざるを得ません。量より質が大切なことは当然ですが、今や世界各国の潮流は、基礎学力の向上を公教育の目標に掲げており、例えば、一九九八年における主要各国の中学校の年間授業時間を比べてみますと、日本は八百七十五時間で、二十六カ国中十八位。十位のアメリカよりも約百時間も少なく、特に国語や数学といった基礎教科では平均を二十五時間程度下回っております。
 さすがに文部科学省もここに来て、遠山大臣みずからが宿題や補習を奨励し、学力向上策を訴える、確かな学力向上のための二〇〇二年アピール「学びのすすめ」なるものを公表し、各方面からの批判にこたえようとしておりますが、実施を目前にして、何を今更という思いが込み上げないわけではありません。そもそも我が国の教育制度は、信じがたいほどに画一的、中央統制的であり、その端的な証拠に、教育問題の質問に対するこれまでの教育長の答弁は、いつも文部科学省の見解と全く同じであります。知事の言う「みやぎらしい教育の確立」の真意が「国の方針に盲従すべきではない」という文脈の中にあるのだとすれば、全くもって同感であります。そしてまた「分権と競争の視点を組み入れたみやぎらしい教育の確立に努める」と表現しておりますが、これもとても重要な着想だと思います。知事の言う「競争」という視点は、具体的に何を想定し、意味しているのか。また、最も力を入れていくべき教育課題についてどのように認識されているのか。更には、新学習指導要領の実施に伴う学力低下の問題をどのように受けとめていらっしゃるのか、知事の率直な御所見をお聞かせください。
 さて、学力低下への懸念に対して、新年度予算では基礎学力向上推進事業として百九十万円が計上されておりますが、文部科学省が力説してきたように、学習指導要領はあくまでも最低基準だというのであれば、その基準を超えた指導をいかにどのようにして実施していこうとしているのか、具体的に示すべきではないでしょうか。大切なのは、教育の現場においてきめ細かな対応が可能な体制になっているのかどうかでありますが、いかがでしょうか。九月議会における私の質問に対する教育長答弁では、習熟度別学習やコース別の学習などを進めるとしておりますが、我が宮城県では、少人数学級でさえいまだ実現されていないというのに、こうしたきめ細かな対応は果たして可能なのかどうなのか。導入の規模などについて詳しくお答えしていただきたいと存じます。
 また、これからは少人数学級の導入を検討したいとしておりますが、特に小学校の低学年レベルではその必要性が高いと思います。具体の実施内容についてお示しください。
 更に、中学校の選択教科などでは補充的な学習を取り入れるよう各学校を指導するとしておりますが、漏れなくすべての学校で実施されることが望ましいわけですが、その見通しはどうなっておりますでしょうか。
 加えて、公立学校と私立学校間の授業時間数には明らかに格差が広がろうといたしております。この問題をどのように受けとめていらっしゃるでしょうか。
 一方、昨年度からこれまで全員参加であった中学校のクラブ活動の時間が必修ではなくなり、任意の部活動に一元化されてきておりますが、果たして現場では円滑に展開されているのかどうかお伺いをいたします。
 教育問題の最後に、県立高校将来構想について何点かお尋ねいたします。
 この県立高校将来構想では、複数の中高一貫校を設置すると明記しております。既に構想が策定される前の平成九年には、中高一貫・連携教育構想検討委員会が設置され、積極的に推進していく必要があるとの結論が示されて以来、もう既に四年が経過をいたしております。全国的に見ても、本県が中高一貫校の設置を表明したのは比較的早い時期でありました。私自身も、これまでしばしばその導入の必要性を訴えてまいりました。現在、その取り組み状況は全く目に見えませんけれども、どうなっておりますでしょうか。構想の終期である今後の八年間における設置計画について、一貫校、併設型、連携型の三タイプに分けて、それぞれ具体的にお示しいただきたいと思います。
 一方、学校再編の前期計画で示された角田高校と角田女子高校の統合の課題は、その設置場所をめぐって暗礁に乗り上げております。地元の検討会議の結論では、両校舎とも築三十年以上が経過し老朽化が著しいことや、現況ではどちらも手狭であることから、第三の場所に新築した上での開校を求めております。県教委からは、本来目標に据えていたはずの平成十七年度までの統合は困難であるとの見通しが示されておりますが、改めてその方針をお伺いいたします。
 また、財政的に大変だというのであれば、県内で初めて中学校をPFIの導入で建設しようと検討している古川市のように、県も政策責任者としてもっと知恵を絞り、そして衆知を集めて、主導的に課題解決のための方策を提示すべきと思いますが、PFIの活用を含めていかがお考えでしょうか。
 仙南の同地域では、古くから普通科の進学校として、角田高校と白石高校は切磋琢磨してまいりました。ところが、最近では、大学進学を重視している角田地区の中学生が何と白石高校に入学するケースが少なくないと聞いて大変に驚いております。このため再編後の学校のあるべき姿として、もっともっと特色のある魅力的な学校像を構築し、指し示していくことが不可欠だと思います。例えば、県内初となる全県一学区の中高一貫校として検討してみることも、十分魅力的な価値のあるプランだと思いますが、いかがでしょうか。
 ところで、県立高校将来構想で掲げている政策の達成度を毎年検証し、これを公表していくという姿勢が大切だと思います。すなわち、学校評議員制度や生徒による授業評価制度の導入状況、高校間の単位互換制度や社会人講師の登用状況、男女共学化の進捗状況など、着実に実施されてきたのかどうか、最後に伺っておきたいと存じます。
 次に、警察組織体制の拡充と基盤整備についてお伺いいたします。
 平成十三年中に警察に寄せられた相談の受理件数は一万六千三百四十三件で、昨年もまた最高記録を更新いたしました。この数字は平成十一年の三倍、平成十二年から見ても約二倍に達しており、飛躍的に急増していることが一目瞭然でうかがえるわけです。また、昨年一年間に県内で発生した刑法犯の認知件数は四万九千八百八十七件で、十年前と比べてちょうど二倍にふえており、過去最悪を例年更新してきております。一方、刑法犯の検挙率は二〇・一%で、過去最低を記録した平成十二年の一九・二%よりはやや上回ったものの、最近著しく低下してきており、平成十年以降、三割を切るという低水準になっております。とりわけ看過できないのは、殺人や強盗、放火、強姦などの重要犯罪の検挙率が大幅に低下してきていることであります。すなわち、平成十年までは検挙率が九〇%を超える実績が示されておりましたが、翌年には過去最低の六二・二%と三割も大きく落ち込みました。昨年の検挙率は六五・六%で、殺人事件はすべて解決されたものの、例えば、強盗は八十二件中三十二件、強制わいせつは二百十五件中百件が未解決のままになっております。まさに我が国の安全神話が音を立てて崩壊しつつあると言っても過言ではない憂慮すべき状況に直面しております。検挙率が大幅に低下した原因をどのように分析し、また、今後その向上のためにどのような対策を講じていくのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。
 県民の平穏な暮らしを守るためには、検挙率の向上と治安の維持・強化が必要であり、そのためには警察組織体制の拡充と基盤整備が不可欠であります。警察庁も検挙率の低下に危機感を強めており、来年度から三年間で計一万人の警察官を増員し、治安の回復を図ろうといたしております。本県の警察官一人当たりの負担率は、全国的に見ても高い方であり、第六位の高負担となっております。このため本年度は、来年度の退職者の欠員に伴う補充人員に加えて、警察刷新会議からの提言を受けて措置された百三十人の増員分を合わせて、過去最大規模となる二百十五人の警察官が採用されました。新年度には更に四十人の増員が見込まれているところであります。
 増員分は、ストーカー対策や各種相談業務の充実、各署・各交番などへの配置に充てられるわけですが、この契機を一大チャンスとしてとらえ、警察組織の抜本的な見直しを実施することが必要だと思います。「宮城県警察史」によれば、本県では過去、従来の二交代制から三交代制勤務に改善されることに伴い、昭和四十一年度を初年度とする三カ年計画が策定され、交番・駐在所の大規模な統廃合が実施されました。結果として、駐在所などが四十一カ所に及んで統廃合されるという大改革でしたが、検挙率は飛躍的に向上したと記されております。これ以来、本県では抜本的な再編成は実施されておりませんが、犯罪情勢の激変や都市部への人口の急増など、時代の変化に応じて思い切った見直しが必要な時期に来ていると言わざるを得ません。例えば泉警察署の負担率は、県内二十五の警察署の中でも五年以上連続して最も高い負担率で推移いたしております。したがって、警察官一人当たりの対人口比や犯罪発生件数などから見た負担率の適正化を実現することが最重要の課題ではないでしょうか。今年度分の百三十人と新年度分の四十人の増員分について、具体的な配置先と人員をお示しください。また、県警察本部はもとより、県内二十五の警察署間における定員の適正配置、更には県内八十の交番及び二百に及ぶ駐在所の再編を視野に入れた抜本的な警察組織の体制見直しに着手すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 他方、県民にとって最も身近な存在である交番に対する期待は大きく、パトロールを強化してほしいという反面、常時交番にいてほしいという相反する要望が多くなっております。このため警察官OBによる交番相談員を積極的に登用することによって、人件費の抑制を図りながら治安の最前線を強化していくことが重要だと思います。現在、本県の交番相談員はわずかに九名で、地方財政計画目標数の四十人を大きく下回っており、東北で一けたなのは我が県とほかに秋田県のみで、お隣の福島県の三十七人などに比較するまでもなく極めて低調な実態にあります。せめて交付税算定規模まで増強する考えがないのか、その必要性とともに本部長並びに知事にも伺っておきたいと存じます。
 以上をもって、私の質問を終わりますが、知事初め県職員の皆さん、大変厳しい経済状況が続いておりますが、我々がこの未来というものに主体的に立ち向かっていくことが大切だということを申し上げ、今回の質問を終わりたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。
○議長(佐藤勇君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えをいたします。
 まず一点目、環境政策の促進についてであります。
 私は先般、環境立県を目指して、六つの基本的な考え方をお示ししたところであります。極めて厳しい財政状況の中ではありますが、その実現に向け、県政運営の重点事項の一つとして取り組みを進めてきております。例を挙げますと、自然エネルギー導入の促進については、環境に優しい新エネルギー導入の促進を図るため、新たに風力発電導入可能性調査に取り組むとともに、バイオマスエネルギーの活用促進を図ってまいります。また宮城型環境ビジネスの振興については、新たに宮城リサイクルタウン構想を推進するとともに、アカモクを活用した水質浄化など地域資源を活用した事業に取り組むほか、県内企業による環境関連技術の実用化、事業化を支援する事業を引き続き実施してまいります。循環型社会を構築し、環境問題の解決を図っていくためには、すべての主体が環境に配慮した取り組みを行っていくことが不可欠であります。今後、NPOなどとのパートナーシップを大切にしながら、環境立県の名にふさわしい、地域社会に根差した具体的な取り組みを総合的かつ計画的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、宮城県自然エネルギー・省エネルギー促進条例案についてのお尋ねでございます。これは関係部長からもということでございますが、私からもお答えを申し上げます。
 この件については、県議会の自然エネルギー調査特別委員会で活発に検討が重ねられておりますが、地球環境問題の解決やエネルギー源の多様化の観点から、自然エネルギーの積極的な導入と省エネルギー対策の一層の促進を図るという条例案の示す基本的な方向は望ましいものと考えております。その具体的な施策の推進ということになりますと、自然エネルギーは現状では全般的にコストが高く、その導入について県民の理解を得るためには、普及啓発、コスト低下のための技術開発、公的な支援などが必要であると考えております。また、代表的な自然エネルギーである風力発電は自然条件に左右され、出力が不安定であるといった課題があります。電力事業者のコンセンサスを得ることも重要であろうと考えております。更に、電力事業者に対して一定量の新エネルギーの利用を義務づけることなどを内容とする新しい立法の動きもございます。国の新たなエネルギー政策との整合を図る必要もあろうかと思います。こういったことで、議会の中で検討が更に深められることを期待しつつ、今後の議会での御検討を注目をさせていただきます。
 後ほど、企画部長及び環境生活部長からも御答弁を申し上げます。
 私からは次に、教育問題でございますが、みやぎらしい教育ということについてお尋ねがございました。その中で、中央追随ではない分権の視点と競争の視点が重要であるということでございます。私も、特に分権の視点ということについては、後ほど申し上げます学力低下の観点からも相当気になる部分でありますので、その点は後で申し上げますが、競争の視点ということは、私が申し上げております趣旨は、やはり学校といえども評価がされなければならない、選択の余地もなければならないということがございますが、現在は制度上も、これも必ずしも全部そうでなければならないということではありませんが、学区制があります。義務教育学区制があります。これはいわば、セブン・イレブンはこの地区の方が買いに来る、ローソンはこの地区と、こう決められたコンビニエンスストアが並んでいるところでは競争が働かないで、多分、今のような物すごいコンビニエンスストア同士の競争みたいな状況というのは醸し出されないわけですね。学校も、コンビニエンスストアのそのあれと比較するのがどうかということがありますけれども、いわばお客様が決まっているということのもたらす影響というのは、やはり教育の分野においては問題になり得るものというふうに考えております。教育を受ける側の県民の立場から言いますと、やはりサービスを提供する側である学校に対して、評価というものをどうしていくのか。これは外部評価も含めてですけれども。そして、ある程度の選択をすることができるということになれば、競争ということを促すことになり、ひいては学校間での切磋琢磨、そして本県の教育水準の向上ということになるのではないかというふうに思っております。
 そういう意味では、今後、学校の教育活動については、自己評価のみならず、外部評価というものも必要となってまいりますし、それについてはその評価の内容を、情報を公開をするといったような仕組みづくりも必要だろうというふうに思っております。こういったことを通じて、教育がより県民のサービスニーズに合うような形になるということを期待をしておりまして、そのための仕組みづくりに鋭意取り組んでまいらなければならないと考えております。
 次に、学力低下の懸念、これについて大変国家的な見地からも問題点を御指摘されました。必ずしもノーベル賞を取るためということではございませんが、私も今、議員がおっしゃったような問題点、極めて深刻に考えており、基本的には同じような私も心配をしております。ゆとりとか生きる力、これも大事なことですけれども、それをどうやって学校教育の中で実現していくのか、またそれを客観的に評価する方法があるのかというようなこともございます。これは研究の部分があろうと思いますが、この四月から新しい学習指導要領になります。お話がありましたように、必須の部分が縮減されて選択が広がる。また、総合的な学習という時間が入ってきます。
 これは、今も議員がいろいろお話しになったように、さまざまな議論があります。賛成も反対もです。これは懸念と言ったらいいでしょうか。実は私も、新しい学習指導要領というか、こういう仕組みが変わることによって、本当に宮城県の生徒たちの学力が低下することがないだろうかということを心配している者の一人であります。これは教育長も同じです。その中で、これは実は分権という観点からなんですが、こんなに議論がまだ確定していないことを全国一斉にやるのかということ、これも非常に大きな疑問であります。したがって、これは教育長ともお話をしておりますけれども、このやり方というのは、やはり宮城らしいやり方を、この枠の中であってもやるべき余地があるのではないかというふうに考えております。ゆとりとか生きる力、総合的な学習、これは大変結構なんですが、私がもう一つ心配しているのは、それを本当に実現できる教師がこの宮城県内にどれだけいるかということなんですね。これは現実の問題です。したがって、これはそこであきらめるのではありません。教員個々の意識改革と資質の向上というものがまさに伴っていかなければならないというふうに思っておりまして、その意味で、少人数指導や習熟度別指導、選択教科における補充的な学習や発展的な学習、こういったようなことを総動員しながら、宮城県として今挙げられましたような問題が現実化するということのないように考えていかなければならないと、強く考えております。
 教育問題については、教育長から後ほど答弁がありますし、また、警察組織体制については警察本部長から答弁がございます。
 私からは、以上でございます。
○議長(佐藤勇君) 企画部長遠藤正明君。
    〔企画部長 遠藤正明君登壇〕
◎企画部長(遠藤正明君) 秋葉賢也議員の(仮称)宮城県自然エネルギー・省エネルギー促進条例案についての御質問にお答えをいたします。
 企画部といたしましては、エネルギーの安定供給確保の観点から、環境負荷の少ない、かつ地域に賦存する自然エネルギーの導入促進に努めております。今回の条例の委員長案につきまして、意見、感想、注文ということでございますけれども、自然エネルギーの導入促進、省エネルギーの促進につきまして、本県が目指すべき方向性、施策の基本方針、こういったものに合致しておるというふうに案を考えております。つきましては、今後、理念条例としてこの条例の趣旨に沿って具体的な施策を、国の施策の整合性とも図りながら着実に積み上げていくことが望ましいと考えておりますので、引き続き調査検討を慎重に続けていただきますようにお願いをいたします。
○議長(佐藤勇君) 環境生活部長赤間信彦君。
    〔環境生活部長 赤間信彦君登壇〕
◎環境生活部長(赤間信彦君) 当条例の方向は、今後の方向性としてすばらしいものがあろうというふうに思っております。とりわけ、環境ビジネスを地域に定着させるきっかけになろうと、そういう面が期待されるのではないかと、そんなふうに思います。
 よろしくお願いいたします。
○議長(佐藤勇君) 教育長千葉眞弘君。
    〔教育長 千葉眞弘君登壇〕
◎教育長(千葉眞弘君) 秋葉賢也議員の質問、何点かありましたが、お答え申し上げたいと思いますが、初めに、学習指導要綱の基準を超えた指導をいかに実施するのかということでございますが、学習指導要綱は、御承知のとおり、すべての学校が取り扱わなければならない大綱的な基準を示したものであります。基準を超えて実施する場合には、各学校が児童生徒の実態に応じ教育課程を編成し、習熟度別指導や選択教科での発展的な学習などの場で実施することになります。
 次に、少人数指導における習熟度別学習やコース別学習の導入規模等、具体の実施内容についてでありますが、少人数指導は、小学校においては国語、算数、理科、中学校においては数学、理科、英語などを基本とした教科の指導を、二十人程度の少人数で学習するものであります。集団の分け方については、習熟の程度や課題ごとに分ける方法などがあります。各学校が創意工夫し、主体的に決めることとなっております。教育委員会としては、第七次定数改善に基づきまして、十七年度までに計画的に段階的に実施をするということになっておりますので、最終年度におきましては、すべての小中学校で導入されるということになります。
 次に、選択教科などで補充的な学習をすべての学校で実施することについてのお尋ねでありますが、選択教科では、必修教科や総合的な学習の時間などとの関連を図りながら、生徒の習熟の程度や興味、関心などに応じ、補充的な学習、発展的な学習などをすることになっております。いずれにしても、一定レベルの水準に達しなければ前に進めないことから、個々の習熟度に応じて補充的な学習を積極的に取り入れることが必要と考えております。県教育委員会としても、補充的な学習の実践事例等を掲載した基礎学力向上の手引きを作成、配布することにしております。また学校訪問等で具体に指導していく中で、すべての中学校が学校の実態に応じまして、補充的な学習や発展的な学習などに積極的に取り組むことができるよう推進してまいりたいと考えております。
 次に、公立学校と私立学校との授業時間数の違いについてのお尋ねでありますが、公立も私立も、学習指導要領に基づいて教育が行われております。その中で私立学校は、それぞれの建学の理念や精神に基づき、独自性を発揮しやすい弾力的な対応ができる余地があります。したがって、公立高校と異なった特徴ある教育を行うことは、ある面ではやむを得ないものと考えております。県教育委員会といたしましては、各公立学校が指導内容や指導方法を創意工夫し、限られた時間の中で密度の濃い充実した授業を展開することにより教育成果を上げ、県民の負託にこたえるよう指導、支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、中学校の部活動についてのお尋ねでございますが、新学習指導要綱の完全実施に向け、試行的に十二年度から、二年前ですが、授業時間内で行うクラブ活動は既に廃止されておりましたが、これまでの経緯を見ますと、放課後等に行う部活動はこれまでと同様に実施されており、大きな支障は生じていないという実態でございます。
 次に、中高一貫教育に関する現在の取り組み状況についてでありますが、県教育委員会といたしましては、これまで実施してきた実践研究授業の成果や他県の先行事例の調査結果などを踏まえまして、中高一貫教育の導入に向けた具体的な検討や調整を進めているところでございます。具体には、連携型については一両年の導入を目標に鋭意取り組んでおり、その概要について近日中に公表できる見込みとなっております。またその他の形態につきましても、学校の特色づくりの一環として主体的に検討を行っている高校がありますが、現在明らかにできる状況には至っておりません。今後、各地域の実情や全県的な配置のあり方を踏まえながら設置形態の選定を行い、早期に設置できるよう計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、角田地区の再編に関する今後の方針についてのお尋ねでございます。
 角田地区におきましては、少子化の進行によりまして、今後も中学校卒業者が著しく減少するものと予想しております。また、今回の一般入試の出願状況を見ましても、両校とも募集定員を大幅に下回る状況となっております。このまま推移いたしますと、両校ともに小規模校化し、地域の拠点校として上級学校への進学等、生徒の進路希望にこたえていくことが難しくなります。できるだけ早く両校の再編整備を実施することが不可欠となっております。このような状況を踏まえまして、県教育委員会といたしましては、両校の既存施設の活用を基本とし、引き続き関係者の御意見を伺いながら、お互いに知恵を出し合い、前期計画の期間内における統合実施に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
 また、建設に当たりまして、PFIの導入をしてはどうかというふうなお話でございましたが、現在県で実施しておりますPFI導入モデル事業調査の結果を見ながら、県全体の方針の中で調査研究を進めてまいりたいと考えております。
 また、角田地区の再編後の学校のあり方についてでありますが、基本課題検討会議におきまして、普通科を基本に大学進学に対応できる学校を目指すべきだということで意見が集約されております。県教育委員会といたしましては、こうした意見を十分に尊重してまいりたいと考えております。
 なお、御提案のありました全県一学区の中高一貫教育校につきましては、貴重な御意見として承っておきます。
 次に、県立学校将来構想に示しました事項の進捗状況についてお答えを申し上げます。
 初めに、学校評議員制度の導入状況についてでありますが、現在、県立高校七十九校中三十六校で導入しております。
 次に、生徒による授業評価制度の導入状況につきましては、六校でございます。
 次に、高校の単位互換制度の導入状況につきましては、貞山高校と図南萩陵高校の生徒が仙台一高の通信制で修得した単位をそれぞれの高校の単位として認定しております。
 次に、社会人講師の登用状況につきましては、県内八十三の高校におきまして、民間人等を社会人講師として登用し、産業界の動向や職業人としての生き方に関する講話等ということで活用を図っております。
 次に、最後になりますが、男女共学化の進捗状況についてでありますが、再編対象校を除くすべての別学校に対しまして、共学化に伴う課題の整理と共学化後の学校の特色づくりにつきましての検討を指示しております。現在、各高校におきまして検討を進めている状況でございます。今後、各学校の主体的な取り組みを基本に、関係者の理解を得ながら共学化が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(佐藤勇君) 警察本部長佐藤正夫君。
    〔警察本部長 佐藤正夫君登壇〕
◎警察本部長(佐藤正夫君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、犯罪の検挙率向上対策等についてであります。
 御指摘のとおり、本県の犯罪情勢は極めて厳しい状況にありまして、特に重要犯罪につきましては、十年前と比較し、強盗が約四倍、強制わいせつが約十一倍とそれぞれ急増するなど、発生に検挙が追いつけない状況にあります。その理由といたしましては、これらの多くが路上において、かつ夜間に発生していることから、捜査体制等が十分でないことに加えまして、被疑者と被害者との間に面識がないことや、盗難自動車等を利用する犯罪が少なくないこと、また強盗につきましては、組織化が顕著で、しかも来日外国人による広域事犯が相次いで発生するなどにより、個々の事件の捜査負担が増大していることなどが挙げられます。また強制わいせつにつきましては、警察の被害者対策の成果によりまして、これまで潜在化していた性犯罪が積極的に被害申告されるようになった等の事情も、急増の一因というふうに考えております。
 そこで、県警察といたしましては、今春の人事異動期におきまして、国際捜査体制の充実強化や夜間にスライドした捜査及び地域警察体制の見直し等を図るとともに、本部執行隊と市内各署との合同による路上犯罪特別対策を推進するなど、検挙向上のための諸対策に取り組むことにしております。また、県民協力確保の観点から、犯罪の発生実態やその防犯策等についても、積極的に県民に情報提供をするとともに、関係機関、団体と連携した犯罪の総量抑制対策にも力を入れてまいりたいと考えております。
 次に、増員警察官の配置と抜本的な組織の見直し等についてお答えいたします。
 まず、今年度と新年度分を合わせた増員警察官百七十人の配置先と人員についてでありますが、警察庁から、交番機能の強化に五十四人、ストーカー行為の取り締まりや被害者対策、告訴・告発及び苦情処理体制の確保に合わせまして四十二人、交通事件・事故捜査に二十一人、来日外国人犯罪対策に十八人等の配置基準が示されております。県警察といたしましては、この配置基準を参考にして、県内の治安情勢等を踏まえた適正配置に努めてまいります。
 そこで、当面この春の人事異動期におきましては、平成十三年度増員分のうち七十九人が実員化されますので、高負担交番の解消等地域警察体制の強化に二十九人を増員配置するなどによりまして、各署間の負担格差の是正等を図ることとしております。
 なお、議員が先ほど、県下で最も高負担であると御指摘のありました泉警察署につきましても、十数人の増員を予定しております。県警察といたしましては、今後とも増員分を含めた定員の適正配置について、県内各署の事件・事故等の業務負担や本部の応援体制、更には地域の特性等にも十分配意しながら検討を進めてまいります。
 また、御指摘のありました交番・駐在所の統廃合等の抜本的な組織体制の見直しについても、大変重要なことであります。これにつきましても地域住民の要望等を踏まえ、中長期的視点に立って、同様に検討してまいりたいというふうに考えております。
 最後に、交番相談員の拡充についての御質問にお答えいたします。
 交番相談員制度は、空き交番の解消とパトロールの強化を図るため平成六年度から地方財政計画に盛り込まれ、十三年度までに本県は四十人が容認されたところでありますが、議員御指摘のとおり、現在九人の配置にとどまっております。これは地財計画容認人員の約二三%、全国の最下位の数値であることに加えまして、高負担交番や交番設置基準である一当務三人に満たない交番を今なお多く抱える現状から、県警察といたしましては、その拡充の必要性を痛感しているところであります。そこで、平成十四年度当初予算におきましても、交番相談員の増員要求を行ったものの、財政事情等から容認されなかったものであります。今後とも交番相談員の増員確保に努力してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(佐藤勇君) 二十一番秋葉賢也君。
◆二十一番(秋葉賢也君) 御答弁ありがとうございました。再質問させていただきたいと思います。
 知事からは、学力低下への懸念、ほぼ同様の認識が示され、大変危機感を抱いていること、そういった思いがこれから施策に生かされていくことを期待したいと思いますが、教育長に、大きく二つお伺いしたいんですけれども、そうした学力低下への懸念に対して、習熟度別コースがどの規模でどうなるのかという質問に対して、十七年度までには、基本的には学校が主体的にやっていくんだけれども、十七年度までには対応するんだという御答弁がございましたけれども、しかし、この間三年なり四年なりのタイムラグがございます。そういう意味で、例えば知事からは、競争という視点の中で、セブン・イレブンとか、いろんな選択、競争して選択できることが大事だというような認識のお披瀝もあったわけですけれども、公立学校間の中でも、もっと個性豊かなというか、学習指導要領というのは最低の基準にすぎないわけですから、もう少し公立の中での特色を出すような配慮というのが必要じゃないかなというふうに思うんですね。ですから、十七年度まで計画というのはわかりましたけれども、その中でどういう特色を出そうとしているのか、この部分をもう少し明確に答えていただきませんと、ちょっと納得できないなということが一つですね。
 それから、公立学校と私立学校についての、私は大変格差が広がるんじゃないかということを指摘したんですが、教育長の御答弁の中では、やむを得ないということで認識が示されました。確かに私立は独自の教育理念に基づいてやっているので、基本的にはやむを得ないということもわからないわけではないんですが、例えば、教育長、こういう数字御存じでしょうか。中学校ではこの四月から、英語、数学、国語、理科、社会の五教科を合わせて一週間で四十四・八時間ですね。一週間の授業時間。これは県内の同じ私立中学校を調べてみますと、例えば宮城学院中学校は六十四時間です、六十四時間。東北学院中学校が六十七時間、仙台育英の秀光中学校が七十三時間。逐一申し上げませんけれども、公立中学校のおおむね一・五倍から一・六倍ですよ。三十時間も四十時間も違ってくるというね。やっぱりこの辺は、公立の中で最低基準なんだから、あくまでも指導要領は、公立学校の中にも多様な選択肢をふやす観点から広げていく。何年か前からは、昔は自分の住んでいる学区の小学校、中学校しか行けませんでした。いじめとか何か特殊な理由がない限りは転校というのは認められなかったです。わずか三、四年前まで。それが今は特殊な理由がなくたって、自分が住んでいる住居以外の学校が選ばれるわけですから、そういう意味で公立学校の中に多様性を広げていくという努力について、どういう努力をしているのかというのが私の質問の真意なわけですから、そこのところをはっきり答えてもらわないと、全然納得できないですね。
 それから最後に、統合の問題について伺っておきたいと思います。
 統合の問題に関して、何というんでしょうか、いわば地元の検討会議での結論は出ているわけでありまして、何とか新規設置でお願いできないかという、ボールをいわば県教委に今投げ返しているわけですね。それに対して、県教委がそのボールを受けとめようとしないといいますか、まあ、受けているのかもしれませんけれども、どうやって返そうかなというような今、状態じゃないかなと思うんですね。そういう状況の中で、やっぱり地元での意見、教育長、篤と御案内だと思いますので一々読み上げませんけれども、検討会議の議事録を見ますと、とにかく新規設置だと、これが地元の意向ですよね。これに対していろんな方策を検討して、そして対応していただきたいと、こう思うわけですけれども、その見通しですね。予定どおり十七年度までに行うというさっきお答えなんですが、本当にこのままだと前期計画での実行というのは難しいんじゃないかと思うんですよね。県民の皆さんに対して空手形を切ったようなものですよ。だって、前期計画でやるんだと言って公表したわけじゃないですか。それがやらないという方針転換になりつつあるわけですから、そこのところをもっと明確にしていただきたい。やるという方向で明確にしていただきたいと思います。
 それから最後に、中高一貫校については、普通科の方向でというお話で、貴重な御意見だということがあったんですけれども、地元のアンケート調査を見ますと、この中には中高一貫校という選択肢はないんですよ、これ。進学校の普通科だという結論が出たと言っていますけれども、地元でやったアンケートに、そういう多様な選択肢の中で調査をして出るんならともかく、中高一貫校の選択肢も挙げないで、十分な調査をしたというふうには言えないんじゃないですか。そういう意味で、中高一貫校については、連携校を一両年中にやるとは示されましたけれども、一貫校併設型についてはいつやるか、今の段階で明らかにできないという答弁でしたね。ですから、明らかにできない理由もあるんだとは思いますけれども、角田高校のあるべき姿論についても言及いただきたいと思います。
 以上です。
○議長(佐藤勇君) 教育長千葉眞弘君。
    〔教育長 千葉眞弘君登壇〕
◎教育長(千葉眞弘君) 秋葉議員の再質問にお答えいたします。
 三点、大綱ありましたが、義務教育の関係で、特色ある学校づくりということで、どういうふうに考えるのかということで、公私立の関係も含めてお尋ねがありました。
 義務教育自体は、御承知のとおり設置者は市町村でございますので、市町村の考えに基づいて、今の競争性を生かして十分に対応していただきたいということで我々も話してございます。そういう中で特色のある学校づくりをするために、簡単に言いますと、個に応じた個々の授業とか、それから繰り返し授業ということによって学力等も高めるというふうなことが大きな課題になっておりますから、そういう中で、定数上は五カ年計画で少人数対応は全国で二万二千五百人ということで、宮城県ですとおおむねその五十分の一ぐらいということになりますと、もう四百何人ぐらいということになると思いますが、そのほかに、現在進めております現在の計画のTTの分がございますので、その人数が合わせますと約千人弱ぐらいになると思いますので、そういう人数を使って十七年度までやるということでございますが、本年度も既に実施してございますので、その定数の配置につきましては、それぞれ特色ある学校づくりとか、学校の規模とか、そういう内容によりまして、設置者である市町村の教育委員会とも十分協議しながら対応してございますので、そういう使い方もできるということで御理解をしていただきたいと思います。
 また、公立と私立の時間差のお話が出ましたが、中学校におきましては、特別活動の授業時間というのが、例えば三年生では年間三十五時間から七十時間、それから総合的な選択の科目とか入れますと、二百五、六十時間あると思いますが、その中でそういう科目についても実施できることになっておりますので、その選択科目の中にそういう教科も入れてやれるようなことになっておることから、これも基本的には、地域なり、父兄なり、生徒なり、声を聞きながらその辺の弾力的な運用はできるということで、特色ある学校づくりができるのではないかというふうに考えております。
 それから、第二点の県立高校の再編の問題についてでございますが、先ほど申し上げましたように、再編をしなければならないということについては一致しているわけですから、ただ、その場所につきましては、県の置かれている財政的な状況等も踏まえて、それから他校との再編との関連もあって、我々としては、既存校を利用して何とか再編ができないだろうかということで投げかけておるわけでございますので、今の提案は角田女子高を主にというふうなことでございますので、その辺につきましては、十七年度の前期の姿の中で、我々としてももう少し検討の余地があるということで、今のところは十七年度をあきらめたということではございませんので、更にお互いに協議をして、知恵を出し合いながらやっていきたいということを申し上げた次第でございます。
 それから次に、三番目の中高一貫教育、これに関連いたしまして、アンケート調査で角田地区にそういうやつが選択肢がないのではないかというふうなことでございますが、角田地区に限らず、中高、中等教育になるのか、それから併設になるのかは別に、連携以外の、同じ県立というか、これをどういうふうにやるのかは別にいたしましても、全県一区というのが一応の考えでございますので、その際には、通学の確保の問題とか、それから個々に置かれている地域の状況とか、そういうやつを勘案してやらなきゃわからないわけでございますので、既存の学校がございますから、市町村立学校の、そういうこととの関係も配慮してやらなきゃならないということで、いろんな影響がございますので、そこに限るということじゃなくて、もう少し幅広く検討しなきゃならないということで申し上げた次第でございますので、中高一貫のアンケート自体というのは、再編をするということを目的に限ってアンケートをしたということでございますから、中高一貫教育をするのがいいかどうかということのアンケートとはまた別の問題だということで御理解をしていただければと思います。
 以上でございます。