会議録全文
 

17 平成十四年六月定例会(平成十四年七月五日質問)

・「宮城県自然エネルギー等・省エネルギー促進条例」提案理由説明
・中小企業支援対策と雇用の安定について(県独自の投資ファンド・マッチング事業・県独自の上乗せ制度・再挑戦しやすい環境づくり・離職者対策の拡充・IT特区)
・環境政策について(自然エネルギー等条例への取り組み・環境目的税の導入・環境サミットへの出席・環境行動計画)
・教育をめぐる諸課題について  
 (児童に対するセクハラ行為・教員評価システム・民間人校長等の登用・ホームスクーリングの支援・高校再編計画と施設整備予算・角田地区の高校再編と校舎整備)

[答弁] 知 事  浅野史郎君      
     教育長  千葉眞弘君  

 


    〔二十一番 秋葉賢也君登壇〕
◆二十一番(秋葉賢也君) ただいま議題となりました発議第五号議案、宮城県自然エネルギー等・省エネルギー促進条例について御説明申し上げます。
 本条例につきましては、平成十三年七月三日に県議会に設置されました自然エネルギー調査特別委員会において精力的な調査を行う中で制定すべきとの機運が高まり、有識者の方々からも数々の貴重な御意見、御提言をいただきながら取りまとめてまいりました。このことは、既に六月二十八日に委員会報告させていただいたところであります。
 資源の枯渇や地球温暖化に代表される環境負荷の問題に直面する今、私たちは限られた資源を大切に使いながら、地球環境の保全に十分な注意を払い、産業経済の活力を維持しつつ、社会の持続的発展を可能にしていかなければなりません。そのためには、大量生産・大量消費のシステムがもたらしてきた大量廃棄の連鎖を断ち、再生可能な循環型社会への変革を強力に推し進める必要があります。風力や太陽光、太陽熱などを利用した自然エネルギーや燃料電池など環境に優しいエネルギーの積極的な活用を図ることは、まさに時代の要請であります。また、その取り組みは、地域からの発想による自発的かつ積極的なものとして、私たち自身が意識を高め、実践するものであり、私たちには、これらの取り組みを通じて、限りある資源と良好な環境を可能な限り将来に引き継いでいく使命があると考えます。未来が私たちを支配しているわけではなく、私たちが未来をつくり出していかなければなりません。日々、私たちが下している決定の結末を背負って暮らすことになる将来の世代に対して、より大きな責任感を示していく必要があります。
 このような認識のもと、地球環境問題の解決に貢献し、持続的な発展を可能とする循環型社会を築き上げるため、私たちができる役割を最大限にみずから果たすことを決意し、ここに宮城県自然エネルギー等・省エネルギー促進条例を制定しようとするものであります。
 この条例は、自然エネルギー等の導入の促進及び省エネルギーの促進について、県、市町村、県民及び事業者の責務を明らかにするとともに、県の行う施策の基本方針、それに基づく基本計画の策定、普及啓発、民間非営利活動団体などへの自発的な活動の支援、関連産業の振興、研究開発の促進、基本計画その他重要事項を調査するための宮城県自然エネルギー等・省エネルギー促進審議会の設置など、県の施策に関する基本的な事項を定めるものとなっております。国の立法化状況をも先取りする地域主導型の先進的な内容になっていると自負いたしておりますとともに、環境への負荷の少ない持続的発展可能な社会の構築と、県民の健康で文化的な生活の確保に必ずや寄与するものであると確信をいたしております。
 また、この際、ここに至るまで、本当に熱心に御討議をいただき、議会人の第一義的な使命である立法者としての役割を全うした自然エネルギー調査特別委員会の各議員はもとより、議会事務局職員を初め御協力をいただいたすべての皆様に対して、心から感謝の念を申し上げさせていただくことをお許しいただきたいと思います。
 ここに、自然エネルギー調査特別委員会を構成した各議員並びに県議会各会派の代表者及び無所属議員の皆様の御賛同のもと、これらの皆様を代表いたしまして、地方自治法第百十二条及び会議規則第十五条の規定に基づきまして、議員提案として今議会に本条例を提出したものであります。
 狭い小川の底にある小石が、やがて大河の流れを決めることになるかもしれません。新緑の葉っぱの一滴の滴が永遠にケヤキの大木の枝ぶりを決めることになるかもしれません。何とぞ、条例の趣旨を御理解いただきまして御賛同を賜りますようにお願い申し上げます。
○議長(佐藤勇君) ただいま議題となっております各号議案についての質疑と、日程第四、一般質問とをあわせて行います。
 質疑、質問は、順序に従いお許しいたします。二十一番秋葉賢也君。
    〔二十一番 秋葉賢也君登壇〕
◆二十一番(秋葉賢也君) 今世紀初めてのワールドカップサッカー大会は、ブラジルの五度目の優勝で閉幕し、世界じゅうに大きな興奮と感動を与えてくれました。この大会のもたらした意義やその成果にははかり知れない大きなものがあったと思います。とりわけ底入れ状況が続いている我が国の景気の動向が、回復基調へと向かう一大契機となることを念じずにはいられません。
 かつて八〇年代には、経済は一流、生活が二流、政治が三流などと、やゆされたものでしたが、今や経済の状態は濁流、生活は亜流、政治は漂流といった観を呈しております。言うまでもなく、我が国の経済は、失業率が高水準で推移し、設備投資が減少傾向にあるなど依然として低迷しており、産業の基盤である中小企業について見ても、昨年度は製造業の生産が一〇%下落し、倒産件数も約一万九千件と、戦後三番目の水準になるなど、その置かれている状況は極めて厳しいものになっております。この苦況にある濁流経済からの脱却のかぎは、中小企業の活性化と雇用の安定にあると言っても過言ではありません。
 そこで、まず初めに、中小企業に対する支援の拡充についてお伺いをいたします。
 高度経済成長期の一九六〇年以降、中小企業の開業率は六から七%の高い水準を保ってまいりました。しかしながら、一九八〇年代に入って、開業率では三から四%台へと大幅に低下し、一九八九年には初めて廃業率が開業率を上回るという結果となり、以来、今日まで廃業率の上昇は顕著であります。この事実は極めて重要であります。すなわち、企業の倒産などによる廃業率よりも、新たな企業の設立を示す開業率の方が上回らなければ、いつまでたっても景気はよくならないという重要な指標にもなっているからです。したがって、景気回復のためには、中小企業の新規開業を積極的に促すための施策の拡充が重要になります。現在、開業に際して最大のハードルになっているのが資金の調達であることから、その多様化と円滑化を更に推進する必要があります。例えば、東京都のほか岩手県や新潟県などでは、十億円規模の投資ファンドを創設しておりますが、本県においても独自の投資ファンドを早急に設立すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 更に、県みずからが外部の専門家や有識者の協力を得ながら、企業からのビジネスプランを審査あるいは評価できる体制を構築した上で、有望と見込まれる事業を集約し、投資家向けの説明会を開催するなど、資金や提携先を求める企業側と投資家とを結びつけるいわゆるマッチング事業をもっと積極的に手がけていくことが必要に思われますが、いかがでしょうか。
 中小企業向けの金融の実態は、昨年末の総貸出残高で二百七十二兆円となり、依然として減少傾向にあるなど、厳しい状況にあります。このことは、創業企業に限らず、既存の中小企業にとっても、新規事業への挑戦意欲を減退させており、従来の担保主義から事業内容の評価に伴う融資制度の拡充など、融資メニューの多様化を実現していかなければなりません。
 例えば、平成十二年から導入された中小企業特定社債制度は、中小企業者の資金調達手段の多様化を図るために新設されたものですが、対象先は一部の優良中小企業に限られており、これまでの本県での実績は二十四件、総額二十三億四千万円と低調であります。同様に、従来の担保に依存した融資が限界になってきている中で、昨年からは売掛債権を活用した資金調達の手段として売掛債権担保融資制度が創設されましたが、これまでの利用状況はわずかに三件、総額五千余万円と、全くの不調であります。こうした国の制度をフォローするための上乗せあるいは横出しの制度を県独自に創設すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 ところで、知事は、アメリカでは、一度倒産した経営者の実に四七%が再び経営者として再起を果たしているという事実を御存じでしょうか。それが日本ではたったの一三%にすぎません。まさにアメリカ経済が八〇年代の苦況から再生してきた背景には、中小企業の創業促進策などの充実によって多数の起業家が輩出され、経済活性化の原動力になってきたことが大きな要因としてありました。我が国でも再起を促す環境づくりの必要性は高まっており、再挑戦しやすい環境整備が急がれなくてはなりません。企業の倒産に伴い、個人保証している経営者が破産に追い込まれ、ほぼ全財産を失うことは、実際、再起を期して活動するに当たっての大きな障害となっております。個人保証の緩和と破産法における差し押さえ禁止財産の範囲の拡大などの措置が不可欠であり、県としても機会をとらえてどんどん国に要望していくべきであります。果敢に挑戦した者には再びチャンスを与えるという施策の充実こそが、いわゆるセーフティーネットの中核に据えられるものでなければならないと確信いたしておりますが、知事の御見解をお伺いいたします。
 内閣府が実施している国民生活に関する世論調査によれば、国民の六五・一%が日常生活において悩みや不安を感じている上、今後の生活が悪くなっていくと悲観的に考える人間が増加しており、一九五八年の調査開始以来、最高となっております。また、ことしに入って県が初めて実施した県民満足度調査の結果を見ますと、県民は、雇用にかかわる政策を最も重視していると回答しているにもかかわらず、この雇用政策の満足度が最も低くなっており、不満であるという結果を示しております。今や完全失業率が戦後初めて五%を超えるなど、雇用を取り巻く環境も一段と厳しくなっており、雇用の安定と新たな雇用の創出が最重要の課題の一つになっております。現在講じられている総合雇用経済対策では全く不十分であり、更なる離職者対策の拡充やハローワークの休日開業を含めた機能強化などに努めていくべきと考えますが、いかがでしょうが。
 一方、先月、政府の総合規制改革会議では、地域を限定して規制の撤廃を実施する規制改革特区の設置に向け、新たに特区法などの制定が必要だとする特区構想を固めました。来年の通常国会には関連法案を成立させたい方針のようですが、自治体の間でも、低迷する地域経済の起爆剤として特区への期待が高く、既に多くの自治体から国の制度化をにらんだ独自の構想が発表されております。本県では、IT特区を初め産学官連携による技術・研究開発や先端技術企業、研究所の立地促進を内容とする最先端技術特区のほか、フロンティア農業特区、国際起業家特区などの構想を取りまとめており、その前向きな姿勢を大いに評価したいと思いますが、具体の内容となりますと、税や財政支援の優遇を求めるだけの事項も多くなっており、更に詰めて本格的に検討していく必要があります。すなわち特区構想は、自治体が自発的に立案した規制の緩和や撤廃が対象となっており、税の減免や補助金など従来型の財政措置は用いないということを強調しております。このため、地元経済界や学界との連携を一層深め、衆知を集めて、本県にとって必要かつふさわしい緻密な構想に練り上げていくとともに、その実現に向けた強力な推進体制を構築していくべきと考えます。例えば、産学官協同による、みやぎ特区推進委員会のような組織の立ち上げを図ることを提案申し上げます。先手必勝の対応のいかんによって、自治体間の取り組み成果の明暗を分けると思いますが、今後の取り組み方針を含めて、知事の御見識をお伺いいたします。
 次に、環境政策についてお伺いをいたします。
 持続可能な開発をテーマにブラジルで開催された地球環境サミットから、ことしではやちょうど十年が経過しました。こうした節目の年に、先ほど、自然エネルギー等省エネルギー等促進条例の上程を見たことに深い感慨を覚えますが、大切なのは、むしろこれからの取り組み状況にあります。私たちが判断してきた結末を背負って暮らすことになる将来の世代に対して、大きな責任感を果たしていかなければなりません。条例の施行は十月一日からとしておりますが、知事初め執行部の皆様のチャレンジングな取り組みを心から期待いたしております。
 まずは、知事の率直な御決意のほどを伺っておきたいと存じます。
 先月、知事は、平成十五年度予算編成における主要検討課題として、二十一項目に絞って公表されましたが、その六番目に、自然エネルギーの導入促進を取り上げるとともに、平成十五年度国の施策・予算に関する提案事項にも初めて盛り込んでいただいたことは、大変高く評価できるものであります。今後は、やはり循環型社会の構築には欠かせないものとして、計画的かつ優先的に予算措置される必要があります。例えば、本県のISO14001の取り組みによる電力消費の節減費用は、恐らく年間電力消費量の二、三%の節減で、五、六百万円程度になると推定されますが、例えばこうした節減分の費用に関しては必然的に自然エネルギー等の導入費に充てていくような運用を確立するなど、予算面の工夫を図るべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 要するに、重点政策事業として掲げたものに関しては、思い切った予算措置が可能となる制度の確立と配慮が不可欠だと考えます。そして、本来一番望ましいのは、県民の皆様の理解と合意を得る努力を重ねながら、自然エネルギー等の導入促進を含めた環境施策の実施に充当するための目的税を創設することだと確信しておりますが、知事、これを導入すべきではありませんか。
 ところで、地球環境問題に対する世界の取り組みを促進させる一大契機となった十年前のサミットで、各国政府は、環境分野における国際的取り組みの行動計画であるアジェンダ21が採択され、五年目に当たる九七年にはアジェンダ21の一層の実施のための計画が採択されるなどの合意がなされました。しかしながら、この十年間を一言で総括いたしますと、各国、各国際機関、NGOなどの努力により一定の成果は上がったものの、全体として見れば、地球環境の状況は好転するどころか、ますます悪化してきており、私たちは、現在の苦境をもたらした持続不可能なやり方と縁を切れないでおります。
 このような中、いよいよ来月二十六日から九月四日にかけて、南アフリカのヨハネスブルクを舞台にして、リオデジャネイロ以来十年ぶりに世界最大級の首脳レベル会合となる環境サミットが開催されます。会議では、アジェンダ21の実施状況の点検や途上国への支援問題、環境対策の経済影響の問題などが大きなテーマとして議論される予定になっておりますが、首脳レベルの会議が問題解決のための強い政治的推進力を与え、具体的な合意形成に向けて、一歩でも二歩でも前進が見られるよう念願いたしております。また、公式行事のほかにもサイドイベントとして地方自治体セッションなど五つの催しがあり、世界じゅうから地方自治体の代表者やNGO、産業界のリーダーなどが多数集います。
 先々月の末日をもって国連への参加申請はもう締め切りになりましたけれども、何ゆえ宮城県は参加登録しなかったのか、とても残念でなりません。自治体の参加者リストを一べつしただけで、どの自治体が熱心なのか、環境問題に取り組む姿勢の強弱がわかるような気がいたします。私自身は、既に参加登録の承認を得たNGOのブースに出席したいと考えておりますが、知事にもぜひ出席していただき、各国の参加者と意見交換しながら、本県の取り組み状況を世界に発信する責務を果たすとともに、何よりもヨハネスブルク・サミットそのものの意義を体感してきていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、自治体の環境行動計画であるローカル・アジェンダとしての種々のこれまでの計画は、自治体レベルでの取り組みに終始している面が多く、県民や民間企業レベルでの具体的な行動に結びつくケースが少なく、いわゆるかけ声ばかりで実効性に乏しい内容のものが少なくありません。
 例えば東京都では、昨年度、環境確保条例を制定し、大規模事業者に対して、CO2の排出量の把握と公表、その抑制計画の作成の義務づけを定めました。更に、「地球温暖化阻止!東京作戦」では、CO2削減証書市場の創設を打ち出すなど、具体的に踏み込んだものとして注目されますが、本県においても、こうした産業界の協力を得ながら、実効性の期待できる具体的な施策に転換していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 次に、教育をめぐる諸課題について、意欲的に改革していく必要性があるとの問題意識からお伺いをいたします。
 まず初めに、教員のモラルの低下と対応策の強化についてお伺いいたします。
 文部科学省のまとめによれば、わいせつ行為などで免職や停職などの処分を受けた教員がふえ続けており、平成十二年度は全国で百四十一人に上り、毎年、過去最悪を更新しております。その半数が教え子に対する行為となっております。平成十一年度施行された児童買春等禁止法違反で最初に逮捕されたのは、川崎市内の中学校教師でした。二人目の逮捕者も中学校の教師であったのは、社会に大きな衝撃を与えました。その後も同容疑で逮捕される教員が後を絶たない憂慮すべき事態に直面しております。
 専門家の指摘によれば、小中学生の年代の子供は、圧倒的な支配権を持つ教師の行為を疑うことができず、報復などを恐れて、拒否したり、周りに訴えることも難しいと述べており、被害者のプライバシーに配慮して事実を公表しないかわりに、任意に退職するケースも多く、公表されている数字は、氷山の一角にすぎないという指摘もなされております。
 本県でも、平成十二年度、十三年度には、それぞれ二名の教員が免職となっております。今年度も、既に教員の一人が児童へのセクハラ行為によって停職六カ月の処分がなされておりますが、まるで身内をかばうような非常に甘い処分と言わざるを得ません。すなわち、小学校六年生の女子児童二名に対して、星の観察をしようと自宅に泊まらせた上、寝ていた二人のうち一人を深夜に起こして抱きしめた行為のほか、更に別の女子児童に対しても視聴覚室で寝そべった状態で覆いかぶさる行為をするなど、これらは明らかにわいせつ行為に該当するものであり、児童買春等処罰法に違反しているとは言えないまでも、少なくとも刑法や児童福祉法はもちろん、県の青少年保護条例に違反しているのは間違いありません。被害者の将来を考えて保護者からの告訴状の提出が見送られたために刑事罰を免れたケースの典型ではないでしょうか。一体、何を基準として、わいせつ行為ではなくセクハラ行為だという発表をしたのか、その理由を明示していただきたいと思います。更に、百歩譲ってこのケースがわいせつでなくセクハラ行為に該当するのだとしても、事の本質は、そういう問題ではありません。依拠した法令や定義がどうこうという問題ではなく、事実としてどのような行為があったのかであり、この事件の実態を踏まえれば、停職ではなく免職に相当するケースだと考えますが、いかがでしょうか。
 教育長も当然御案内のとおり、文部科学省では、児童生徒に対するセクハラも含めたわいせつ行為などに関しては、原則懲戒免職とするよう指導しております。私どもの提案に対してすぐ文部省の見解を述べる教育長でありますから、こうしたケースにこそ、文部省の見解を適用していただきたいと思います。
 また、東京都教育委員会では、昨年から、わいせつ行為は免職とするなど教員の不祥事に対する処分の基準を明確にするとともに、懲戒免職となった教員の実名、学校名も公表いたしております。本県では、平成十二年に懲戒処分などの公表の基準については定められましたが、わいせつ行為について、東京都のように厳格な処分基準を定め、実名の公表も行うべきと思慮されますが、いかがでしょうか。
 関連して、指導力が著しく不足している、いわゆる不適格教員については、相変わらず二十二名を数えておりますが、教壇に立たせない方針を厳格に確立するとともに、一定期間にわたる研修などによっても回復が見込めない場合には厳正な処分の検討が必要であり、新しく教員評価システムの導入を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
 更に、教育の現場に外部の人材を送り込むことで閉鎖的な体質を活性化させるねらいなどから、民間人校長などの登用を積極的に図る必要があると思いますが、今後の実施方針を具体にお示しいただきたいと思います。
 ところで、不登校の児童生徒は増加傾向にあり、平成十二年度は、小学生で四百二十七名、中学生で二千二百十一名に達しており、引きこもりの子供たちのケアが大きな課題になっております。今年度は重点政策事業として、メンタルクリニック事業などの展開がされるなど、対策の強化が図られたことは評価できるものです。しかしながら、もはや対症療法だけでは限界に来ていると言っても過言ではなく、教育機会の多様化を図る観点から、学校制度のあり方を問い直すことが必要ではないでしょうか。
 以前、私はこの本会議場で、多様な教育機関の受け皿があってしかるべきであるとの信念から、アメリカでふえ続けているチャータースクールと呼ばれる、市民が主導して設置する手づくりの公設民営の学校を日本でも導入すべき時代を迎えているのではないかと問題提示いたしました。今なお、私の考えにいささかの変化もありませんが、今回は新たにホームスクーリングの有用性について言及したいと思います。
 ホームスクーリングとは、文字どおり、学校に通わず、自宅で親が学齢期の子供たちに教えることであり、これもアメリカでは法令に基づいて公に認められており、現在二百三十万人以上いると言われ、毎年二〇%の増加率を示しているようであります。家で子供が親と一緒に時を過ごすことはごく自然なことです。ただし、これを引きこもりとなった子供たちの受け皿としてとらえるのではなく、学校選択肢の一つとして前向きにとらえる視点が大切であり、そもそも親が果たすべき責務を学校教育に依存し過ぎてきたことを反省すべき時期に来ているのかもしれません。今回詳しく紹介する暇はありませんが、国はもちろん、義務教育制度の趣旨にかんがみて、ホームスクールヘの公費助成などは適当ではないとしております。しかし、今後一定の要件を満たしたものについては支援策を講ずる検討がなされてしかるべきではないかと思いますが、知事並びに教育長の率直な御見解をお聞かせください。
 最後に、高校再編に伴う課題についてお尋ねいたします。
 県立高校将来構想の前期計画で示された四つの地区における再編計画に伴う校舎などの学校施設整備の総予算を二十五億円程度に最初から固定して画一的に対応しようとするのは、財政の縛りがあったとはいえ、いかがなものかと思います。それぞれの実情に即したニーズに最大限こたえるために、もっと弾力的な対応を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。
 例えば、角田地区の検討会議においては、委員全員が新しい土地に新しい学校をという結論を見たにもかかわらず、県の財政状況の悪化を理由に、最終的には角田高校の現校舎を活用した統合案となってしまい、残念でなりません。知事は、結果として、地元の意向が全く反映されないという結果に至ったことに関して、その責任をどのように受けとめていらっしゃるでしょうか。
 今後は平成十七年度の開校に向けた整備を着実に実施していかなければなりませんが、角田高校の現校舎は、昭和四十一年の落成から間もなく四十年目を迎えようとしております。本県の学校校舎の整備方針によれば、建築後おおむね四十年をめどに改築する方針になっており、本来であれば、必然的に改築の方針が打ち出されなければなりません。この際、全面的に新築する考えがないのかどうか、改めてお尋ねしておきたいと思います。
 また、今度の九月補正に向けて設計費予算を計上するため、設計概要の内部作業が進展しているようですが、先月両高校から提案された要望書に示されているとおり、最低限でも新たな増築が不可欠となりますが、どの程度採択される見通しなのか、明快にお示しをいただきたいと思います。
 以上、将来を担う子供たちの基本的な人権がしっかりと擁護される、知事の言うみやぎらしい教育の確立であってほしいことを切にお訴えをし、今回の質問を終わります。
○議長(佐藤勇君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えをいたします。
 まず初めに、中小企業支援対策と雇用の安定についてでありますが、その中で、まず、新規開業を促すための投資ファンドの設立についてのお尋ねがございました。
 県では、中小企業の新規開業の支援策として、財団法人みやぎ産業振興機構において、ビジネスプランのブラッシュアップ、練り直しやマーケティング支援、立ち上げ経費の融資、助成金の交付、こういった支援を実施をしております。しかし、現下の厳しい金融情勢においては、更に有効な支援策としての資金調達策が必要ではないかと考えております。
 県といたしましては、公的ファンド設立の課題について検討を行うため、民間事業者とともに研究会を立ち上げて検討をすることとしております。今後は、そこでの検討内容も踏まえながら、ベンチャー支援のための公的ファンド設立に向けて努力をしてまいります。
 次に、いわゆるマッチング事業についてでありますが、現在、財団法人みやぎ産業振興機構において、プロジェクトマネジャー及びビジネスプロデューサーなどによる実践的な経営指導を行っております。具体的には、この二年間で延べ二百五十社を網羅するビジネスプランの練り直し、ビジネスマッチングの支援及びマーケティング支援に加え、首都圏を拠点とするベンチャーキャピタルとのマッチングなどを行うことによって、新規開業を目指す起業家を支援しております。今後は、提携先や投資家とのネットワークを拡大し、適時適切な情報提供や資金提供など、起業家が抱えるさまざまな課題解決に向けて、物心両面にわたり支援をしてまいります。
 次に、売掛債権担保融資保証制度についてでありますが、現在のように不動産担保に依存して資金調達を行うと、こういった手段を拡充する上では、この売掛債権担保融資保証制度、極めて有効な制度でございます。そういったことで、これについては、官民挙げて取り組む必要があると考えております。
 県といたしましては、これがなかなか普及をしていないということでありますので、その普及のために何が必要なのか、また、その手だてには何が求められているのかということを含めて鋭意検討をしているところであります。
 中小企業特定社債保証制度についてもお尋ねがございましたが、これは中小企業信用保険法等で特定社債発行の条件、それからその枠組みというのが決められております。実際問題といたしましては、そこで決められております条件がかなり厳しいということでございまして、これが企業にとっては高いハードルとなっているという面がございます。したがって、これは条件緩和が必要であろうと考えておりまして、この点国に対して要望をしてまいります。
 次に、アメリカの例との比較において、一度破産した経営者が再挑戦しやすい環境づくりをするべきであるということでございます。
 御指摘がありましたように、アメリカにおいては、独立創業という起業家精神が強い状況です。フェイリア・イズ・ノット・バッド−−失敗は悪いことではないといったような再挑戦の気風がございます。また、制度面においても、創業者を支援するべンチャーキャピタルが多いということも、再起を果たす企業がアメリカにおいては数多く上っている理由になっていると考えられます。
 宮城県においても、こういった気風を醸成することが必要であると考えておりまして、特に、事業所集積が高い都市部を対象にして、起業家特区、これを創設をしたいということで国に要望をしております。この起業家特区の内容でございますが、幾つかございます。差し押さえ禁止動産の拡大、これによって再挑戦を可能にする支援環境を整備するということでございます。法人税の軽減措置、会社設立時の手続の簡素化、最低資本金が一千万円となっておりますが、この要件の緩和、こういったような内容を盛り込んだ起業家特区を創設をしたいというふうに考え、要望をしております。こういった特区制度の創設が先鞭となって、ベンチャーランドみやぎの実現がかなうよう強く願っております。
 次に、雇用政策についてのお尋ねにお答えをいたします。
 離職者対策でありますが、これについては、再就職促進奨励金の対象年齢を四十五歳から四十歳に引き下げ、再就職の促進を図っております。また、県及び市町村で、旧基金事業と比べますと約二倍の規模の緊急地域雇用創出特別基金事業を実施をしておりまして、緊急かつ臨時的な雇用就業機会の創出を図っているところであります。
 なお、ハローワークの機能強化についてでありますが、これについては、宮城県が策定した計画に基づいて、ことしの五月、宮城労働局が地下鉄泉中央駅ビルにしごと情報館をオープンしております。また、ことしの一月からは、ハローワーク仙台のハローワーク情報プラザにおいて、平日の時間延長と毎週土曜日の開庁を実施するなど、求職者の方々の求職活動を幅広く支援しております。
 次に、特区構想の実現に向けた組織の立ち上げについての御提案と今後の取り組み方針でございます。
 本県では、産学官の連携のもとに、昨年の十二月に、みやぎIT戦略を策定いたしました。このみやぎIT戦略の中で、既にIT特区の形成ということを掲げてございます。また、みやぎマルチメディア・コンプレックス構想を推進し、IT関連企業集積促進のためプロジェクトを展開してまいりました。こういった取り組みは、いわば国の構想を先取りするものであると考えております。このIT特区以外にも、最先端技術特区を初めフロンティア農業特区、起業家特区、国際交流特区、リサイクル産業特区、こういったような構想が考えられますので、このような構想が国の制度に盛り込まれるよう、国に対して提案を行ったところでございます。
 この中で、IT特区についてでありますが、これについては、国、仙台市、民間企業、こういったところの実務者による研究会を早速来週立ち上げることにしております。IT特区のあり方やその実現方策を早急にこの中で検討してまいります。
 次に、環境政策について何点かお尋ねがございましたので、お答えをいたします。
 初めに、自然エネルギー等・省エネルギー促進条例への取り組みについてであります。
 地球環境問題の解決に貢献し、持続的な発展を可能とする循環型社会を築き上げるためには、省エネルギーの推進や自然エネルギー等の導入促進を図ることが大変重要なことであると認識をしております。ほんのただいま提出されました条例の施行に当たっては、こういった趣旨を踏まえて、しっかりと取り組んでまいります。
 また、自然エネルギー等の導入促進に向けての計画的、優先的に予算措置すべきであるという御提案がございました。
 県といたしましては、財政状況、厳しい中ではありますが、重要課題の一つであります循環型社会構築を基本とした環境立県の実現に向け、必要な事業の推進に努めてまいります。
 自然エネルギー導入促進を含めた環境施策に充てるための目的税を導入すべきではないかという御質問がございましたが、この目的税については、国を挙げての取り組みが必要であると考えておりまして、現段階で我が県のみで導入をするというのは、なかなかに難しいものと考えております。国の動向もにらんだ上で勉強してまいりたいと考えております。
 次に、来月開催予定のヨハネスブルク・サミット二〇〇二に出席してはどうかという御提案がございました。
 このサミット、お話がございましたように、地球環境問題だけではなくて、人類が直面しているさまざまな問題の解決に向けて、持続可能な未来を構築するための重要な機会であると認識をしております。私の出席予定はございませんが、現地でのさまざまな議論、成果を踏まえ、県として取り組むべき事項について的確に対応してまいりたいと考えております。
 次に、二酸化炭素排出削減に向けた具体的取り組みについてどうかということでございます。
 県としてのこれまでの取り組み状況でございますが、民間レベルでの取り組みを促進するために、平成十二年度、これは全国で初めてになりますが、NGOであります財団法人みやぎ・環境とくらし・ネットワーク、これを宮城県地球温暖化防止活動推進センターに指定いたしました。全国で初めてというのは、NGOをこの活動推進センターに指定したのが初めてということでございます。更に、県民へのエコライフカレンダーの配布、県独自に策定した事業者向け環境配慮行動指針の普及、県みずからのISO14001の認証取得、こういったことなど、環境負荷低減に向けた具体的施策に取り組んでまいりました。
 また、今年度は、京都議定書の批准を踏まえて、新しい地球温暖化対策地域推進計画の策定に着手いたします。今後は、「脱・二酸化炭素連邦みやぎ」の形成に向けて、市町村、事業者、NPOなどの幅広い方々と連携をして、排出量削減のためのモデル的取り組みを行うなど、実効性、波及効果の期待できる施策を積極的に展開してまいります。
 私からは、以上でございます。
○議長(佐藤勇君) 教育長千葉眞弘君。
    〔教育長 千葉眞弘君登壇〕
◎教育長(千葉眞弘君) 秋葉賢也議員の教育改革に関します質問にお答え申し上げます。
 初めに、わいせつ行為ではなくセクハラ行為としたのはなぜかということについてでありますが、最高裁の判例によりますと、わいせつ行為とは、いたずらに性欲を興奮又は刺激せしめ、かつ普通人の正常な性的差恥心を害し、善良な性的道徳観念に反する行為を言うということにされております。青少年保護条例においても同様の趣旨とされております。
 今回の事故に係る事実関係につきましては、教員が所属する市町村教育委員会による保護者等関係者からの事実確認を含めた事故報告の精査はもとより、本人に直接事情を聞き、正確な事実関係の把握に努めてまいりました。その結果、わいせつな行為と認められる性的な言動や意図は確認するに至りませんでした。このことについては、弁護士の見解も伺いながら、わいせつ行為と認定することは困難であり、悪質なセクハラ行為と判断したものであります。
 次に、セクハラ行為だとしても免職に相当する事例ではないかとのことでございますが、処分の程度の決定に当たりましては、その行為の内容はもちろんのこと、過去の類似した処分事例等を総合的に勘案し、処分したものでございます。
 次に、わいせつ行為について厳格な処分基準を定め、実名の公表も行うべきとのお尋ねについてでありますが、教職員による児童生徒へのわいせつ行為につきましては、昨年九月、お話のように、文部科学省から原則として懲戒免職にするなど厳正な運用が要請されているところでございます。県教育委員会としては、既に平成十年度から懲戒免職処分をもってこれらに対応しております。また、平成十二年四月に、懲戒免職処分の公表基準を定めております。その中で、個人情報である氏名については、原則として公表しない扱いとしておりますが、事故の内容が故意又は重大な過失があり、杜会的影響が極めて大きいと判断される場合には公表することとしており、実際に飲酒運転等を行った教員の氏名、学校名を公表しているところでございます。
 わいせつやセクハラ行為など被害者が児童生徒である場合には、加害職員の氏名や学校名を公表することにより、児童生徒が特定されるおそれがあります。教育的配慮や、人権、プライバシー等の保護の観点から、氏名や学校名の公表は望ましくないものと考えております。
 なお、お話のありました東京都教育委員会の例でございますが、被害者等が事件を公表しないよう求めているとき、又は公表により被害者等が特定される可能性があるときは、氏名及び学校名を公表しないことができるというふうな定めをしているところでございます。
 次に、指導力不足教員への対応についてでありますが、平成十二年度より、教員長期特別研修制度を設けまして、この問題の解決に努めているところでございます。現在、教育委員会といたしましては、十名の有識者から成ります新しい教員の人事管理の在り方に関する調査研究会議を設置いたしまして、指導力不足教員の認定基準や認定方法、研修のあり方、評価基準等について調査研究をお願いしているところであります。この結果は、十二月までに取りまとめていただくことになっておりますので、この提言を踏まえて、今後、指導力不足教員の認定、研修、他職種への配置転換等の人事的措置を取り入れました新しい人事管理システムを構築したいと考えております。
 次に、教育現場への学校外の人材登用についてであります。
 教育委員会では、現在、開かれた学校づくりや学校評議員の導入などさまざまな改革に取り組んでおります。この改革を一層推進するためにも、豊富な社会体験や生きた知識・技能を備えた民間の方々に活躍をしていただくことは、極めて大切なことであると考えております。このような考えのもとで、教員採用候補者選考におきましても、昨年度から年齢制限を撤廃いたしました。また、今年度からは、継続して五年以上民間企業に勤めた方々を対象に、社会人選考を実施することとしております。また、授業におきましても、特別講師や運動部活動における指導者などさまざまな場面で民間の方々の御協力、御活躍を得ているところでございます。このような中で、民間人校長の登用についても、選考実施している他県の状況等を調査研究しておるところでございますので、応募資格や選考方法等を煮詰めた上で、できるだけ早く実施できますよう進めてまいりたいと考えております。
 次に、一定の要件を満たすホームスクーリングについて支援策を講じる検討をしてはどうかということについてでございますが、現在、学校では、不登校や長期の病気欠席の児童生徒に対しまして、各学校の学級担任などが定期的に家庭訪問をするなどして、子供の状況に応じ、プリント学習をさせたり質問に応じるなど、工夫をしながら学習を支援しているところでございます。
 お話のように、一定の要件を満たすホームスクーリングにつきましては、保護者が学校とかかわりながら、学校復帰を目指すことを前提に、どのような支援策をとり得るのか、今後研究を進めてまいりたいと思います。
 次に、高校再編に伴う学校施設整備費予算についてでありますが、財政再建プログラムにおきまして、県立学校の施設整備費の総枠が八十五億円に縮減されました。この中で既存の改築整備等も考慮した場合、十五年、十六年の二カ年で一応の目安として二十五億円程度を見込んだものでありまして、必ずしもこの数字にこだわっているわけではございません。再編校の整備に当たりましては、平成十七年度の開校時におきまして、不足する教室の確保、男女共学に伴うトイレ、更衣室の整備、既存校舎のリニューアルなどを主として行い、実情に即した教育環境の維持に努めてまいりたいと考えております。
 次に、角田地区の高校再編に関し、現校舎を活用することについてのお尋ねでございますが、角田地区につきましては、合わせて五回の検討会議を開催しております。四回目までの会議では、新しい校地、校舎に対する要望がお話のように強く出されました。しかしながら、この春の一般入試におきまして、両校とも募集定員を大幅に下回る出願状況となったことや、昨年十月の財政再建推進プログラムが公表され、財政事情が一段と厳しくなっている状況のもとで、そういう変化のもとで、県教育委員会としては、現有資産の活用について、再編の早期実施の必要性について説明を行いました。それを受けまして、四月に改めて検討会議の開催をお願いいたしました。その結果、第五回の検討会議では、改築時までの間、学校の活力の維持向上を図るためには、角田高校の施設を活用し再編を行うことはやむを得ないということで意見の一致を見ております。また、角田市にも同様の説明を行っており、御理解をいただいているところであります。
 なお、新たな土地に新しい校舎をという地元の要望につきましては、校舎改築時に校地のあり方を改めて検討したいと考えておりますので、その際には、こうした要望への対応も含めて地元の十分な理解を得て進めてまいりたいと考えております。
 次に、角田高校の校舎改築についてでありますが、県立学校の改築は、これまで建築後おおむね四十年を目途に進めてきたところであります。しかしながら、厳しい財政状況のもとで、これまでの方針を変更せざるを得なくなりました。建築後四十年の時点で構造耐力等の調査を実施し、改築時期を検討することにいたしました。角田高校につきましては、四、五年後に調査を実施し、その結果を踏まえ、改築時期を判断したいと考えております。
 また、新たな増築が不可欠ではないかということについてでありますが、現在十二学級規模の校舎となっておりますので、十七年の開校時において不足する九教室につきましては、増築により対応することとしております。
 以上でございます。
○議長(佐藤勇君) 二十一番秋葉賢也君。
    〔二十一番 秋葉賢也君〕
◆二十一番(秋葉賢也君) 御答弁ありがとうございました。答弁漏れもございますので、その答弁漏れについて、それから再質問等させていただきたいと思います。
 まず、答弁漏れについての二カ件ですが、私は、地元の意向が反映されなかった結果について、やはり予算執行責任者として知事の考え方、学校の今再編計画を先頭に立って進められている立場の中で、当初の予定どおり実現しなかったということに関して、知事が抱いていらっしゃる一つの思いというのを率直にお披瀝いただきたいということを申し上げているわけですが、それについての言及がなかったということと、それから、ホームスクーリングについても、いわゆる引きこもり問題というのは、これから一番私は最重要の課題になってくると思うんですね。現に不登校だけは、年々日々増加傾向にあるわけです。ですから、これを安易に引きこもり対策として活用するというのは、私もこれはいかがなものかと思いますけれども、しかし、多様な学校選択の中の一つだという観点から、本県でも検討すべきではないのかということで、知事と教育長に対して伺っておりますので、知事のお考えもこの際お示しをしていただきたいと思います。
 答弁漏れは以上二点ですけれども、次に、再質問させていただきたいと思います。
 まず、中小企業支援対策についてですけれども、投資ファンドの創設については相当前向きな御答弁をいただいたなというふうに評価をしておりますけれども、研究会の立ち上げを予定をしているようですけれども、いつごろ立ち上げて、いつごろまでに結論を出すお考えなのか、お伺いをしたいと思います。これが一点目。
 そして二点目ですけれども、大綱一の(六)の質問の中で、これも特区関連については、宮城県の前向きな取り組み評価をいたしておりますけれども、いわゆる庁内実務者の研究会は立ち上げて、今度も会議をやるという答弁をいただきましたが、私のここでの質問の論旨というのは、そういうのは当然実務者会議というのは必要なわけですけれども、そうではなくて、やはり経済界、そして東北大学を中心とする学界、こういった人たちも統合した推進母体が必要ではないのかという御提案を申し上げておりますので、内部の実務者会議じゃなくて、外に対して、民間も含めた実務者会議を設置したらどうだということを聞いておりますので、改めてちょっと確認をさせていただきたいと思います。
 それから、ヨハネスブルク・サミットには知事の出席予定がないということ、大変残念に思うんですが、例えば公式登録は、レジストレーションもう締め切りになりましたけれども、既に公式登録しているNGOもいろんなブース出しますから、そこに公式参加することの道はまだ残されているわけでありまして、例えば若手を中心とした担当職員を派遣をするということの検討は考えられないのかどうなのか。知事御自身が行けなくても。そのことの考えがあるのかどうか確認をしたいと思います。ほかにもいっぱいありますが、この辺にしたいと思います。
 それと最後に、教育問題についてでございますけれども、非常に私は納得のいっていない答弁ではなかったかな、今回の処分の問題についてでありますけれども。最高裁の判例まで持ち出されましたけれども、いわゆるわいせつ概念をめぐる裁判判例というのはたくさんあるわけでありまして、何を依拠するかという、そういう論争に私は矮小化するつもりはないんです、この問題を。私も反論しようと思えば、同級生の弁護士連中にもいろんな見解出していただいていますので、刑法の百七十六条のわいせつ行為というのは、必ずしも被害者の身体に触れる必要はないわけでありまして、それでわいせつ行為だということで罰せられている例というのはたくさんあるわけです。ですから、どういった事例がどうだという、本当の判断なんです、当事者の。平成八年以降のこうした関連の処分を調べて見ましたら、ほとんどわいせつということで区分されているのに、今回セクハラということになっている。これは初めてなんですね。しかし、いずれにしても、わいせつかセクハラという議論をするつもりはありません。
 事の重大性、小学校六年生の判断力が未熟な児童に対して大きなダメージを与え、しかも刑事罰を免れたという人間に対して停職で済ませるというのは、私はおかしいと思います。少なくとも、この教員が停職解けたときに自主退職するかどうかわかりませんが、もし現場に復帰したときには、教壇に立たせる考えがあるのかどうなのか、これを確認しておきたいと思います。例えば横浜市を初め多くの教育委員会では、仮に免職にならなくて停職になった例の場合は、教壇には復帰させない。こういう教育委員会の判断が多いんですから。六カ月後に復帰してきたときの判断、そのときに考えますということにはなるんでしょうけれども、改めて伺っておきたいと思います。
 そして、被害者の判断にゆだねて実名の公表なんかを検討するべきじゃありませんか、東京都のように。宮城県のやり方は、相変わらず教育委員会が判断ということでゆだねられている形じゃないですか。教育長の答弁にありましたように、確かに被害者の受けたダメージは大きいですから、黙っててくれ、穏便にしてくれというケースが多いんです。ですから、刑事罰課せられる機会も少なくなっている。しかし本人が望めば、社会的制裁を課す観点から、実名の公表もあり得るという規定に変更すべきだと思いますが、いかがですか。
○議長(佐藤勇君) 簡明に願います
◆二十一番(秋葉賢也君) (続)簡明にという議長からの要請がありますので、ここで終わりたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
○議長(佐藤勇君) 知事浅野史郎君。
    〔知事浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉議員からの再質問にお答えをいたします。
 答弁漏れということで、角田高校の統合の問題でございますが、これは教育長からお答えをしたとおりでございますけれども、地元では、統合を機会に新しい場所で真っさらな立派な学校で学びたいというのは、これは要望としては十分にわかります。それは自然な御要望だとは思いますが、私どもそれにおこたえするには、現下の財政状況が大変厳しいということでございまして、御理解を求めてまいりました。その結果、五回目の説明会において、そういった点を十分に御説明した上で御理解をいただいたというふうに認識をしております。
 それから、ホームスクーリングについてでございますが、これは登校拒否の問題に関してのお話がございましたが、お話があったように、引きこもりとして我々が対応していきたいというのは、学校を割ったような青少年の問題でございますので、それとは一応切り離してというのは、そういう意味からも同じように考えております。
 不登校というのを、ともかく学校しかないんだということで、先生も周りも無理やりに勧めるということは、むしろ本人にとっては、大変これが苦しさを倍加させることになって、また別な問題が参ります。したがって、お話があったように、選択肢は広くあるんだというようなことで、ある意味では、子供の気を楽にしてやるということは、私は必要ではないかと思っております。その意味で、決してこちらが主流ではありませんけれども、ホームスクーリングという形で、どうしても登校ができない、しかし勉学意欲はあるという人のための広い選択肢を用意するという意味では有効なものではないかというふうには、私は考えております。
 それから、ベンチャー支援のための公的ファンド設立のための研究会、いつごろを目途に検討するんだ−−年度内を目途に検討をいたします。
 それから、特区についての検討については、庁内だけではなくて、幅広く研究すべきだということ、そのとおりでございまして、IT特区については、実はきょうその発表いたしましたけれども、IT特区の研究会には、広く企業の方々、NTT、KDDI、それから国の機関、仙台市、こういった団体の特に若手の社員、職員という方々のお知恵をかりて、IT特区の研究をしていきたいと思っております。その他の特区の検討については、まだ着手をしておりません。そういう意味で研究会を立ち上げるというところまでは着手をしておりませんが、これも必要に応じということだろうと考えております。
 私からは、以上でございます。
○議長(佐藤勇君) 知事、答弁漏れありますね。若手の人を出すか、出さないかということ。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 大変失礼しました。
 ヨハネスブルクのサミットへの参加、私自身はこれはいろんな関係で無理ですが、だれかかわりにと、これも必要性、意欲というのはございますが、目の前のお金の問題も実は残念ながらございます。そういったことを考えますと、なかなか難しい。−−そんな簡単ではございません。そういったこともよく考えながら対応していかなければならないという状況だということを申し上げたいと思います。