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会議録全文
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◆三十六番(秋葉賢也君) ことしは戦後六十年の節目の年に当たります。私は一九六二年生まれの四十二歳ですが、考えてみれば、戦後の私どもの父親世代の努力と踏ん張りのおかげで、経済的な繁栄はもちろんですが、我々の世代ほど平和で豊かな社会の恩恵を一身に享受してきた世代はないのではないかと思います。こうした戦後日本の安定的発展は、人類史的に見ても、極めてまれなケースではないでしょうか。
しかし、今、我が国はかつてない経済の非常事態からなかなか脱却できずにおり、引き続き、次の世代にもこれまでの繁栄を着実にバトンタッチしていけるかどうかという転換点を迎えていると思います。時代が大きく旋回するとき、間髪を入れずに、機会をとらえて大きくかじを切ることが求められております。時代の潮流を正確に見きわめ、可能な限り望ましい方向に向かわせるために、衆知を結集してその糸口を見出していくことが、我々の世代に課せられた使命・役割ではないかと考えております。時代のかじを切る勇気を持って、万難を排しながら、新しい扉を切り開いていく決意であります。
知事は、この戦後六十年間をどのように総括し二〇〇五年の時代を認識されているのか、まずもってお伺いしたいと存じます。
東京大学助教授の佐藤俊樹氏は、戦後の一億総中流社会と呼ばれたシステムはもはや破綻し、階級社会が進展しつつあると指摘しており、この階級社会化こそが、企業や学校などの現場から責任感を失わせ、無力感を生んだ閉塞状況のゆえんだといたしております。戦後の高度成長期には、確かに日本は、戦前に比べて努力すれば何とかなる開かれた社会でした。しかし、近年、その開放性は急速に失われつつあります。社会の一〇%から二〇%を占める最上位の階層では、親と子の地位の継承性が強まっており、地位や所得の再生産とでも言うべき事態が顕在化いたしております。戦前以上に、努力しても仕方がない閉じた社会に、更に、努力をする気になれない社会になりつつあるように私には思えてならないのです。
佐藤助教授は、選抜のシステム、すなわち学歴や地位を得るための競争のシステムが飽和したことによると分析した上で、この行き詰まりを打破するために着手すべき課題と対策として、一つ、ブルーカラー専門職とホワイトカラー専門職の融合、二つ、管理職キャリアの再編、三つ、選抜機会の多元化、四つ、世代を超えた不公平の緩和の四つを挙げており、なるほどひざを打つものがありますが、要するに、努力する者がしっかりと報われるという、機会均等の社会システムづくりを強力に推進していくことが必要だと痛感するわけですが、知事の考え方を伺っておきたいと存じます。
一方、機会の平等やチャレンジしやすい社会を補完するものは、セーフティーネットの確立だと思います。機会の均等で発生する貧富の差を緩和する手段として、また、機会均等を推進する手段として、失敗した場合の保険が有効だという意味で、いろいろな意味合いでセーフティーネットの位置づけが議論されておりますが、知事は、このあり方についてどのようにとらえ、認識されているでしょうか、その具体策とあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
昨日の河北新報には、「トトロの森よりも不思議」、「愛知万博「サツキとメイの家」超狭き門?」という見出しが躍り、万博の目玉パビリオンとして再現されることになった宮崎駿監督の人気アニメ「となりのトトロ」の主人公サツキとメイの家への入場予約券が、早くも入手困難で、プラチナチケット化していることが報じられておりました。今や万博の成功のためにも頼られるコンテンツとなった宮崎アニメの、国民的な人気の高さを雄弁に物語っております。
また、現在公開中の「ハウルの動く城」は、昨年のベネチア映画祭で既にオッゼラ賞を受賞しておりましたが、先月には、宮崎駿監督御自身が、同映画祭で優秀な監督に贈られる栄誉金獅子賞の受賞が決定したと報じられました。日本人としては初めての受賞であり、アニメ映画の監督に贈られるのも初めてのことだそうで、これまでフェデリコ・フェリーニやスタンリー・キューブリックらに贈られているそうであります。「千と千尋の神隠し」でアカデミー賞を受賞したときにもまさる今回の快挙であり、我がことのようにうれしく、そして誇らしく存じます。私も早速祝電を送らせていただきました。
さて、昨年十二月議会において、宮崎駿ジブリワールド構想の県内誘致を提言させていただいてから、各方面でいろいろな反響をいただきました。ぜひうちの町につくってほしいといういわゆるお門違いの要請や、応援しますので最後まで頑張ってくださいという、まるで選挙戦のときにちょうだいするような激励のお便りを初め、それらの多くは賛同の声であり、また、宮崎駿フリークでは秋葉賢也に負けないぞといった自慢比べのような声でもありました。宮崎ファンのすそ野の広さに、改めて驚かされた次第であります。
中でも、本県の気仙沼出身でいらっしゃる尾形英夫氏を御紹介いただいたことは、大変大きな進展の契機となりました。尾形氏は、今日のアニメブームの仕掛け人で、アニメ業界では知らない人がいないというビッグネームであり、我が国で最初のアニメ専門雑誌「アニメージュ」の初代編集長を務めた人でもあります。そして、何といいましても、若き日の宮崎駿氏を見出し、彼を説得し、雑誌「アニメージュ」に「風の谷のナウシカ」を連載させた張本人であります。昨年末には、早速東京でお会いをし、宮崎駿ワールドの秘めた可能性とその実現について熱く、熱く、夢の構想とビジョンを訴えてまいりました。
そのかいあってかどうか、尾形さんの御配慮によりまして、ことし一月十七日には、東京の東小金井にあるあこがれのスタジオジブリを初めて訪問し、プロデューサーの鈴木敏夫氏と約二時間懇談させていただきました。結論を先に申し上げれば、知事と宮崎監督との対談の実現すら、現状では厳しいという結果でしたが、一方では、極めて有意義な御助言も数多くちょうだいしてまいりました。
宮崎作品は、子供向けに制作しているのではなく、あくまでも大人を対象としたエンターテインメントであるということ。また、地域づくりの原点は、宮城県ならではの歴史や文化、素材を生かして、地域に根差したものが大事だという視座。そして、宮崎アニメが世界から評価されている最大の理由は、その内容の本質が極めて日本的なものだからという認識。更には、今現在、宮崎監督が最も関心と興味を持って学んでいるものが、日本の各地方、各地域に古くから伝わる食文化と伝統芸能であることなど、とてもとても示唆に富むお話をいただいてまいりました。この間、宮崎駿監督御本人ともお目にかかることができ、えっという驚きとともに、感動もひとしおでございました。
ことし県が予定しているみやぎ県民文化創造の祭典などの事業において、尾形英夫さんや鈴木敏夫プロデューサーを招聘し、地域づくり、芸術文化、環境問題などをテーマにしたフォーラムなどを開催し、今後とも引き続き信頼関係を構築していくべきと考えておりますが、知事の明快なお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
あわせて、スタジオジブリやジブリ美術館などにある作品群を借り受けて、夢メッセや県美術館などの展示会を企画し、ぜひ実現すべきと要請いたしますが、いかがでしょうか。
そのためにも、知事におかれましては、今後、機会をつくって、ぜひすべての宮崎作品を御鑑賞いただくとともに、三鷹にあるジブリ美術館にも足を運び、体感の中で更に理解を深めていただきたいと期待しておりますが、いかがでしょうか。
銀行から夢の担保価値はゼロだと言われ続け、孤立無援だったウォルト・ディズニーが、最後には、ディズニーランドの開園を果たしたように、私も、決してあきらめることなくジブリワールドへの夢を追い続けていくことを宣言し、次の質問に移ります。
先月、二月十六日、地球温暖化防止のための京都議定書が発効いたしました。二〇一〇年の二酸化炭素排出量は、このままいけば一九九〇年よりも六・四%ふえ、京都議定書の目標を一二・四ポイント上回る見通しが示されております。産業部門が減少しても、民生部門は、ビルや世帯数の増加に伴って急増が見込まれ、運輸の旅客部門も、自動車の大型化や保有台数の伸びが著しいことに起因しております。現状では目標達成が困難だとされるこの国際公約を、県としてどのように実現していくのか、更なる対策の強化が必要に思われますが、いかがでしょうか。
現在、環境省が導入に意欲的ないわゆる環境税は、議論が足踏み状態のようですが、昨年十一月に公表された案では、すべての化石燃料と電気の使用に対して、炭素排出量一トン当たり二千四百円を課税し、企業や家庭に広く薄く負担を求め、四千九百億円の税収を見込み、森林の整備や温暖化対策の拡充に充てたいという内容になっております。私は、対策の充実強化の観点から、その財源確保のためにも環境税の導入は不可避のものだと考えておりますが、県レベルにおいても、独自の導入を含めて前向きに検討することが必要だと考えておりますが、知事のお考えをお聞かせ願います。
また、政府は、京都議定書で義務づけられた温室効果ガス削減目標を達成するために、構造改革特区制度を活用するとの方針を示しておりますが、我が県としても、オリジナルなアイデアを立案し、積極果敢に具体化していくべきと考えますが、いかがでしょうか。
さて、議員条例によって成立させた自然エネルギーなど省エネルギー促進条例の施行から三年が経過しようとしておりますが、ようやく、この秋には基本計画の策定が予定されております。具体的な数値目標を盛り込むなど、抽象論に終わらせない明確な内容にすべきだと期待いたしておりますが、策定の進捗状況とあわせてお伺いしておきたいと存じます。
「未来を見る目を失い、現実に先んずるすべを忘れた人間。その行き着く先にあるものは自然の破壊である」、今から四十年前、レイチェル・カーソンがその著書「沈黙の春」の中で、その扉で引用したアルベルト・シュバイツァー博士の言葉であります。私たちは、来るべき未来を正確に予見することは困難ですが、常に未来を見る目を失ってはなりません。将来世代に対する責任を果たすために、未来のあるべき姿を構想し、未来をしっかりと見据えて取り組んでいくことが必要であります。未来とは、与えられるものではなく、我々がみずからの手でつくり出していくものだからであります。
宮城県は、地球規模の課題に対して、地域から積極果敢に、先導的に取り組んでいく方針や政策を明示し、環境先進県を目指していくべきであります。中央、すなわち国からの指示の範囲の中で、あるいは指示を待って対応するという従来の受け身の姿勢から脱却し、みずからが進んでチャレンジしていこうとする気概を持って、宮城発の先進的なプロジェクトを立ち上げ、実践していくことの重要性を指摘し、次に移ります。
私はこれまで、みやぎらしい教育改革を実現していくためには、現在の公教育が、多様な住民・県民ニーズに的確にこたえていないという現状を十分に認識した上で、まず第一に、宮城県として、従来の画一的で統制的な中央主導による運営から脱却していかなければならないということ、第二に、学校における競争原理や成果主義を積極的に導入すべきこと、第三に、子供たちや保護者の選択肢の拡充を図ること、第四に、学校現場への権限の積極的な移譲の推進など、こうした理念や方針を具体化していく取り組みが不可欠であるということを何度も訴えてまいりました。
知事御自身も、自立と分権の基本理念に立って、子供たちが、この宮城県で最善の教育を受けられる環境の整備に努めていくと答弁されてまいりました。しかし、残念ながら、まだまだ実績と具体的な成果が県民には見えてこない現状にあると言わざるを得ません。改めて、知事のおっしゃる「みやぎらしい教育」の理念とその具体的な真髄とは何なのか、お伺いしておきたいと存じます。
具体的に、私は、週五日制の見直しや授業時間数の増加など、国の方針に縛られない独自性を強く具現化していくことが重要だと考えておりますが、その決意と具体策についてもお伺いいたします。
さて、「男を女にし、女を男にすること以外、何事をもなし得る」と喝破したイギリスの法学者ド・ロルムのこの言葉は、議会立法権の万能性を意味するものとして有名であります。今日の議会においても、その監視機能とともに立法機能が重要だと言われるのは、およそ議会制民主主義が法治主義を基盤としているためであります。すなわち、いかなる統治行為も法令に基づいて執行されることが要求されており、民主主義国家における立法は、議会の意思に基づかない限り、なし得ないのであります。
議会を文字どおり立法府としてとらえるならば、議会制民主主義における立法過程においては、民意の集約、その政策化と立法化を本来第一義的な担い手、主体者である議員ないし政治家が主導的に担っていくべきものであります。この点、政治家は立法者、すなわちローメーカーでなければならないという文脈において、我が宮城県議会が先進的にこの役割を発揮してきたことを、いささかの自負心とともに、大変誇らしく認識しております。
ところで、こうした法の支配という近代国家の社会原則の中で、我が国では、守ることが不可能な、あるいは守る必要性が乏しい法律をつくる一方、つくった法律を必ずしも守らない状態が常識化するという現象が散見されており、改善していく必要性を痛感いたしております。この点は、つくった法律は必ず守る、守る必要のない法律はつくらないという欧米諸国でのあり方とは極めて対照的であります。
例えば、イギリスでは、一般道路における速度制限は、運転者の生理と自動車の性能を踏まえ、最高で時速五十五マイル(時速八十八キロ)に設定されている一方、スピード違反に対する取り締まりを厳格に実施しており、半ばスピード違反が日常化していると言っても過言ではない我が国とは、極めて対照的であります。
我が国では、ほかにも、障害者雇用率の未達成状況や貨物トラックの過積載、労働基準法に違反したサービス残業の放置、低調な育児休業制度の利用状況など、枚挙にいとまがありません。更に看過できない点は、取り締まり権限を持った行政機関までもが、法の現実との乖離を常識と考え、厳格に、そして公平公正に法を執行するという意欲に乏しいという点であります。知事は、こうした実情をどのように認識し、また、どうあるべきと考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。
本県には、現在三百四十一本の条例があります。このうち罰則のある条例が五十一本で一五%を占めておりますが、過去三年間に罰則が適用された実績は十本の条例で三・三%にすぎず、約九七%の条例は、罰則の適用なしという実態にあります。
また、遵守すべき義務規定などを有するものが二百九十九本ありますが、守られているものが二百三十一本で七七%、どちらかといえば守られているものが五十一本で一七%、どちらかといえば守られていないものが二本となっております。守られているとまでは言い切れない五十一本の条例に関しては、いま一度ゼロベースで見直しを、実態に即して見直しをする作業が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
加えて、どちらかといえば守られていない二本の条例について、その実態と改正への考え方を伺っておきたいと存じます。
だれに対してルールを厳格に適用するかを決めるいわゆる公権力の行使は、行政・官僚権力の源泉でありますが、言うまでもなく公平公正を旨に厳格に適用、運用されなければなりません。執行部として留意している点について、この際、伺っておきたいと存じます。
「さわやか流、県政に挑戦! ワクをやぶるパワーあります!!」をキャッチフレーズに初当選させていただいてから、はや三期十年にわたって名誉ある宮城県議会の議席を得続けることができましたことは、本当に多くの県民の皆さんのお支えがあったればこそであり、深く感謝と御礼を申し上げたいと存じます。この間、浅野知事を初め、志ある執行部の皆さんと県政のあるべき姿について切磋琢磨し、論じ合えたことをーー心から誇りに思います。
私がこの十年間で感じました浅野知事の長所は、何といってもその意欲的な改革の姿勢であります。一方、僣越ながら短所にもあえて言及させていただくならば、他人の意見に謙虚に耳を傾ける姿勢にやや乏しい点ではないかと存じます。御自身ではどのように分析されていらっしゃるかわかりませんが、自分のことを棚に上げて申し上げるわけにもまいりませんので、同様に、知事からも、私自身について率直な御助言をちょうだいできれば幸いであります。
この新世紀も助走から加速へとギアチェンジし、ますます力強く宮城県政が発展・繁栄していくことを念じております。私も、これまでと同様に、たとえ書生論と言われようとも、これからも理想主義の志を、旗を高く高く掲げながら、勇気を持って邁進してまいりたいと思います。
本当にお世話になりました。ありがとうございました。
○議長(渡辺和喜君) 知事浅野史郎君。
〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えをいたします。
まず、戦後六十年の時代認識についてということでございますが、我々が現在のような物質的な豊かさに恵まれているのは、戦後、我々の先輩たちが、豊かになりたいという一心で懸命な努力を続けてきた結果であり、こうした日本国民の勤勉さとともに、欧米に追いつき、追い越せということを目指した我が国の産業政策のもとで、大量生産、大量消費を可能とする経済システムの構築に成功したことが、大きな要因ではないかと考えております。
現在の時代認識でありますが、現在は、経済的な豊かさという点では一定の水準に達しておりますが、戦後長く続いた制度やシステムの再構築を迫られるなど、我が国が時代の大きな転換期を迎えているということが言えます。そういった中で、雇用形態の変化や年金の問題などに加えて、青少年による凶悪犯罪の発生や教育をめぐる憂慮すべき事態などにより、将来に対する不安や懸念が国民の間に広がっているものと感じております。
機会均等の社会システムづくりの推進についてということでございますが、社会の閉塞感を打破し、活力の維持向上を図るためには、学歴や年功などにとらわれることなく、努力が正当に評価され、たとえ成功できなかったとしても再挑戦できるような社会を実現し、国民の挑戦意欲を高めることが必要であると考えております。そのためには、機会の均等や公正性、透明性が確保されているとともに、その結果に関しての、いわゆるセーフティーネットが用意されていることが重要であると認識をしております。
このセーフティーネットのあり方についてでありますが、例えば、失業手当の給付などのように、単に金銭の給付を行うということにとどまるのではなく、それぞれの地域社会で、就労や地域活動、人間関係の再構築などを通して、社会の一員としてやり直しができるような社会的なセーフティーネットの整備についても考えていく必要があると認識をしております。その具体策でありますが、社会的なセーフティーネットを整備するためには、社会の構成員が、いわば地域の底力を発揮して互いに助け合っていくことを基礎としながら、自治体として、福祉、医療、教育などのサービスを提供するという方法によって、安心を給付するということが重要になると考えております。
大綱二点目、宮崎駿監督のジブリワールドへの夢などについてでございますが、ジブリから学ぶべき点についてということですが、宮崎監督を初めとしたスタジオジブリの映画づくりにかける情熱と努力には、地域づくりや芸術文化の観点からも、学ぶべき点が多いと考えております。
来年度の芸術銀河の予定でございますが、来年度は、オープニングイベント会場に石巻圏域を予定しております。この石巻圏域は、石ノ森萬画館や田代島マンガアイランドなど、漫画やアニメーションによる地域振興に力を入れている地域であります。したがって、対談の企画をしてはどうかという御提案がございましたが、こういった対談の企画は、時宜にかなったものと考えております。企画を練った上で、ぜひ、ジブリの鈴木さん、あるいはみやぎ夢大使になっていただいた尾形さんに対して、信頼関係構築の第一歩として、対談への御出席の依頼をしてみたいと思います。
ジブリ美術館の引っ越し展示についてどうかということでございますが、ジブリ美術館は、お話によると、二〇〇一年の十月開館以来、ほぼ連日予約でいっぱいという状況と聞いております。美術館の所在が東京の三鷹市ということでございまして、鑑賞の機会はどうしても限られてまいります。そこで、県内で鑑賞の機会を設けるということは、意義のあることであると考えております。今後、県とジブリとの信頼関係を前提にして、借用できますよう働きかけてまいりたいと思います。
今後の作品の鑑賞についてでありますが、私も、「となりのトトロ」、「魔女の宅急便」などは拝見させていただき、すばらしい作品だというふうに思っております。なかなか時間がとれないのでございますけれども、時間の許す限り、もっと多くの作品に親しんでいきたいと期待をしております。また、このジブリ美術館にもぜひ行ってみたいと、上京の折など、寄る機会がございましたら、足を運びたいと思います。
大綱三点目、環境先進県づくりについて、幾つかの御質問にお答えをいたします。
まず、国際公約の実現見通しについてでありますが、国の最近の見通しでは、国レベルでの温室効果ガス六%削減目標に対して、現状での将来見通しは、逆に六%の増加が見込まれております。京都議定書の発効を受けて、近く策定されます京都議定書目標達成計画の中では、新たな対策が具体的に提示されることとなっております。
県では、既に昨年三月、本県独自に脱・二酸化炭素連邦みやぎ推進計画を策定いたしました。平成二十二年における県民一人当たりの温室効果ガス排出量を基準年、一九九〇年でありますが、この基準年レベルから二・四%削減をする目標を掲げて、現在、その目標達成に向けた事業に重点的に取り組んでいるところであります。一人当たりの温室効果ガス排出量が二〇〇〇年時点で一九九〇年の基準年比で二二・八%増加の状態にあった我が県にとっては、この目標の達成は決してたやすいものではありませんが、国際公約の実現に向けて、引き続き、地域からの温暖化対策に力を注いでまいります。
次に、県レベルでの環境税導入についてでありますが、いわゆる環境税については、化石燃料の消費に着目した仕組みを想定していると承知をしております。こういった制度を県独自に導入するということになりますと、県民の負担をいたずらに重くするというおそれがございます。また、更に、消費・生産行為の他県への逃避を招くおそれも高いということでございまして、我が国全体としての温室効果ガス削減に必ずしも有効に機能しない可能性があり、これは慎重に対応すべきものと考えております。
次に、構造改革特区の活用についてでございますが、地球温暖化防止に関連した構造改革特区制度の活用については、仙台市の杜の都新エネルギー創造・活用特区のように、自然エネルギーの活用や地域内でのエネルギー需給の効率化に関連した事業の形で、既に事実上の取り組みが始まっております。
京都議定書目標達成計画の中で、温暖化対策としての特区活用が明確に示されることとなれば、今後の温暖化対策では、一層その活用が進むものと考えております。また、県としての制度の活用はもとより、県内各地でこういった構造改革特区のような規制緩和の手法を活用した温暖化対策への取り組みを、積極的に推進していきたいと考えております。
自然エネルギー等・省エネルギー促進条例に基づく基本計画策定の進捗状況についてでありますが、基本計画の策定に向けて、平成十六年の七月、自然エネルギー等・省エネルギー促進審議会に対して、基本計画の策定について諮問をいたしました。平成十六年度は、計画の構成要素となる省エネルギーに関する将来展望や課題、目標などを整理し、この二月、省エネルギービジョンとして取りまとめたところであります。平成十七年度は、その成果を踏まえて、自然エネルギー等の導入促進にかかわる検討を加え、六月ごろをめどに基本計画の素案を取りまとめ、パブリックコメントを実施したいと考えております。現在策定を進めている基本計画では、自然エネルギーの導入や省エネルギーの促進に向けて、可能な限り具体的数値目標を掲げることにしております。
大綱四点目の教育改革の推進についてでございます。
みやぎらしい教育の具体的理念についてでありますが、みやぎらしい教育は、自立と分権という基本理念に立って、子供たちが、この宮城において最善の教育を受けられるように、学校の評価、情報の公開、競争、そして教育を受ける側の選択、こういったことを通じた環境の整備に取り組んでいくものであります。
具体的には、学校評価のシステム化を進めているほか、すべての県立高校にホームページの開設を義務づけ、その中で評価結果の公表も実施しているところであります。また、宮城県など四県が共同で、地方が主体となった小中学校の統一的な学習状況調査に取り組んでおります。その結果を踏まえて、各県、各学校間の切磋琢磨による教育行政、学校運営、学習指導などの改善、工夫を促進してまいります。
更に、みやぎ教育特区による全国初の高校の学校外での学習単位の認定や学校長の権限を拡大し、特色ある学校づくりを進めるための学校活性化プロポーザル事業の実施、共に学ぶ教育の推進など、他県にはない取り組みを積極的に進めております。このように、学校間の競争や選択の幅の拡大などにより、児童生徒一人一人の能力・適正に応じた自己実現を可能とする教育を推進しているところであります。
教育に関して、宮城県のオリジナルな取り組みへの決意ということでございますが、自立と分権というみやぎらしい教育の基本理念に立てば、全国的な水準維持のために、国が定める大枠は遵守しながらも、我が県の子供たちの教育にとって必要なことをみずから考え、実行していくことは当然のことと考えております。このため、先ほど申し上げた取り組みに加えて、高校生が大学における高度な教育、研究に触れることができる高校と大学との連携事業を県内のほとんどの大学との間で本格実施するほか、児童生徒の豊かな人間関係や課題解決能力を育成し、不登校などの未然防止を図るみやぎアドベンチャープログラム事業を実施しております。また、新年度からは、県内のすべての中学校一年生が、ボランティア活動や地域づくりを体験する事業を新たに実施するなど、他県にはない取り組みを積極的に進めてまいります。
学校週五日制の見直しということがございましたが、その趣旨や社会全体のシステムとの関係について、十分に見きわめた上で判断していく必要があるものと考えておりますが、授業時間数については、本県のほとんどの学校で、学習指導要領の定める標準的な授業時数を超えて設定しております。更に、放課後や土曜日などの休業日に、教員が、希望する児童生徒に対して、補習や部活動の指導など行っているところであります。
今後とも、県教育委員会との緊密な連携のもとで、我が県の子供たち一人一人を大切にした教育改革に取り組んでまいります。
なお、この御質問については、教育長からもお答えいたします。
大綱五点目、法の支配と公権力の行使についての御質問でございます。
法と現実の乖離についてということでございますが、社会情勢が激しく移り変わる現代社会においては、法が現実の社会と乖離するということが起こり得る、そういった認識を持っております。そういったような法律があるとすれば、これは適切に見直しが行われるべきものと考えております。
一方、法には、抑止力や啓発、誘導といったさまざまな効果もございます。何をもって法が現実と乖離しているというふうに見るのか、この判断は相当に難しいのではないかというふうに考えております。個々の法律が抱える具体的な問題に即して、行政府、立法府それぞれにおける慎重な検証と判断が求められるのではないかと考えております。
守られているとまでは言い切れない条例もあると、こういったことの見直しについてということでございますが、条例には、当然ながら、それぞれ制定当時の社会状況、制定の目的といったものがあるわけでございます。こういったものを踏まえて、現在の運用状況を常に点検していく必要があると考えております。その上で、必要があれば見直しをし、議会にもお諮りすべきものと考えております。
公権力の行使に当たって留意している点についてということでございますが、行政庁の処分、その他公権力の行使については、公平そして公正であることが厳格に求められる、このことは言うまでもございません。また、行政手続法及び行政手続条例の規定に基づいて、許認可などの審査基準や標準処理期間を設定、公表するなど、県民の立場に立った処理の迅速化や負担の軽減に努めるとともに、説明責任を十分に果たすよう留意しているところであります。
私から最後に、私の長所、短所ということでございますが、私としては、こだわりが強いとか、いこじになるとか、ある意味では、他人の意見に容易に従わないということが短所ということになるのでございましょうか。同じことを、信念を容易に曲げないという言い方にすれば、何か長所のようにも聞こえるわけでございますが、どんなものでございましょうか。短所は、自分がそれに気づいた時点で短所でなくなると。まさに気がついていないことこそが短所だとも言われますので、多分、自分で気づいていない私の短所はたくさんあるのかもしれません。
翻って、秋葉議員の長所、短所ということでございますが、これも聞かれたような気がいたします。まず、これも短所ということから申し上げれば、理屈っぽい、しつこい、ということを挙げたくなります。しかし、このことも、見方によれば、堂々たる理論家である、粘り強い信念の持ち主ということになります。
どうか、今後いかなるお立場になろうとも、この特質を生かして堂々と進んでいかれることを御期待申し上げております。
私からは、以上でございます。
○議長(渡辺和喜君) 教育長白石晃君。
〔教育長 白石 晃君登壇〕
◎教育長(白石晃君) 秋葉賢也議員の御質問にお答え申し上げます。
オリジナルな取り組みの中で、週五日制、あるいは授業時間数増加への取り組みについてはどうかというような御質問がございました。
学校教育法施行規則によりまして、土曜日、日曜日に正規の授業を行うことは認められておりませんけれども、各県立学校の自主的な取り組みとしましては、二十五校で、希望者に土曜課外が実施されるなど、その活用がなされてございます。また、七校時授業の実施などによりまして、標準単位時間を超える授業が、進学者が多い高校を中心に展開されてございます。更に、十九校では長期休業日の短縮が行われてございます。
小中学校に対しましては、今年度から、長期休業中や土曜日に、県立三校を学びの場として提供する地域学習支援センターの設置を行ってございます。来年度は五校に拡大することとしてございます。
更に、県のオリジナルな取り組みについてでございますけれども、県教育委員会としましては、既に、先ほど知事が申し上げましたとおり、みやぎアドベンチャープログラム事業、あるいは学校評価支援システムの試行、新しい職員評価制度の施行、小学校五年生と中学校二年生を対象とした四県共同実施の学習状況調査、それから、小学校英語教育における六県共同でのモデルカリキュラムや教材などの開発などを行っているところでございます。
更に、来年度でありますけれども、全県の中学校一年生が参加して、ボランティア活動や地域活動等に取り組む十三歳の社会へのかけ橋づくり事業を実施するほかに、市町村と連携いたしまして、小中学校を通じた学力向上を図る地域の教育力向上事業などに取り組むこととしてございます。
これからも、市町村等教育委員会や各学校との連携を深めまして、宮城県としての先進的な取り組みを進めてまいりたいというふうに考えてございます。
以上です。
○議長(渡辺和喜君) 警察本部長東川一君。
〔警察本部長 東川 一君登壇〕
◎警察本部長(東川一君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えいたします。
まず、どちらかといえば守られていない日本の条例の実態ということでございますけれども、一つ目は迷惑防止条例。これにつきましては、卑わいな言動等違反で、例年四十ないし五十件を検挙しておりますし、昨年は六十七件で六十五人を検挙したところであります。また、飲食店等に係る不当な勧誘、料金の取り立て等の防止に関する条例違反、いわゆるぼったくり条例の違反については、平成十四年の制定以来、昨年までの三年間では、毎年六から八件の違反を検挙しているところであります。このことが、他の条例違反の検挙件数は少ないわけでありますので、そういう意味から、比較的守られていないということで申し上げているわけであります。
次に、改正の考え方でありますけれども、両条例の改正予定についてでありますけれども、迷惑防止条例につきましては、昭和六十年の制定以来、過去二回にわたり改正をしております。特に、平成十四年には、ワールドカップ開催に伴い、ダフ屋対策等で改正をしているという状況にあります。また、いわゆるぼったくり防止条例につきましては、平成十四年七月に制定して間がなく、現時点におきまして特段の不備もないというふうに考えておりまして、したがいまして、両条例とも、当面、我々としては改正ということを予定には組んでおりません。なお、今後の社会情勢や県内の実態、これを見て、適切に対応してまいりたいと思っております。
次に、公権力の行使に留意している点ということでございますけれども、条例の制定目的を尊重して、県民の権利を不当に侵害しないように、厳正・公平な指導、取り締まりに留意しているところであります。特に、罰則のある条文適用に当たっては、規制内容はもとより、証拠に基づき厳格に判断して、検挙措置に当たっているところであります。
以上です。
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