会議録全文
 
1 平成七年六月定例会(平成七年六月三〇日質問)
 
   
・行政改革の具体的推進について(行政改革大綱・サンセット方式)
   ・高等学校教育における福祉実践活動について
   ・環境政策について (環境基本計画・特定フロン・環境基本条例の罰則規定)

    [答弁] 知 事  浅野史郎君   
         教育長  鈴鴨清美君

    午後三時十三分再開
○議長(高橋健輔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑、質問を継続いたします。四番秋葉賢也君。
    〔四番 秋葉賢也君登壇〕

◆四番(秋葉賢也君) 秋葉賢也です。このたびは質問の初めての機会をいただきまして、本当にありがとうございます。二百三十万県民の代表の一人として、御通告に従い順次御質問をさせていただきます。
 初めに、行政改革の具体的な推進について、知事の御所見をお伺いいたします。
 行政改革の必要性ないしは重要性については、今さら力説するまでもありません。国では、昨年末行政改革大綱を策定し、内閣の最重要課題に位置づけて取り組んでいるところであります。本県でも、昨年は宮城県行政改革推進本部が設置され、本年五月には県民の代表者から成る宮城県行政改革推進委員会も設置されました。行財政運営の効率化、開かれた県政の推進、地方分権への対応という三つの視点から、事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化、定員管理及び給与の適正化、行政運営システムの改善、外郭団体の統廃合や市町村への権限移譲といった大きく六つの事項について、県政全般にわたる見直し、検討を行い、本年九月にはおよそ十年ぶりに新たな行政改革大綱の策定が予定されております。
 長引く景気低迷の中で、多くの民間企業においても、必死にリストラに取り組んでいるところであります。コスト感覚にすぐれた効率的な行政を実現するために、経営感覚にすぐれた生産性の高い行政を実現するためにも、何がやれるか、やれないかという判断ではなく、何をやるべきか、やらなければいけないのかという判断基準に立って着手することが肝要であると考えます。そして、多くの県民から県庁のリストラを見習おうと言われるような内容にしていかなければなりません。大綱の策定期限を三カ月後に控え、まず六項目にわたる検討課題、それぞれの具体的な進捗状況についてどうなっているのか、お尋ねをいたします。
 次に、行政改革の長期的な取り組みについてお伺いをいたします。
 地方自治法の第二条では、地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の成果を上げるようにしなければならないと規定いたしております。民間企業では、五年も十年も同じ製品を販売していたのでは、その商品は当然売れなくなりますから、絶えず時代の変化、消費者ニーズを注視し、先取りする努力と競争を行っているのであります。行政改革は、まさに終わりなき改革であり、時代の変化に対応して、新しい県政を創造していくための手段でもあります。毎年度見直しが実施されているのは当然のことでありますが、これまでこのような行政改革大綱の策定は、国の自治事務次官通達を受けて、いわば国の動きに連動する形で追随的に行われてきた側面が強うございます。今回の行政改革大綱は、向こう平成九年度までの三カ年間が実施期間となっておりますが、より主体的な取り組みを内外に明示し、アピールしていくという観点から、平成十年度以降も三カ年度単位で大綱を策定し、その方針と目標を常に明確化していくことが必要だと考えますが、いかがでありましょうか。
 三つ目は、行政改革推進の実務的な手法についてでありますが、私は、いわゆるサンセット方式を随所に取り入れるべきだと考えております。改めて申すまでもなく、現代社会における行財敗の組織や事業運営については、パーキンソンの法則が示すとおり、かつてなく肥大化、専門化、複雑化、多様化いたしてきており、その事業については、直接議会の制約を受けない、今回の不祥事を招いたような開発公社を初めとする各種公社制度の採用と知事の専決処分権の拡大を伴いつつ行政機能は著しく強化されてまいりました。アメリカの州レベルでは、こうした実情を打開するための有効な手法として、広くサンセット法という形で定められております。
 一九七六年コロラド州で制定されて以来、現在五十州中三十五以上の州で既に立法化されてきております。御案内のとおり、サンセット法の理念は、行政機関、事務事業、条例や規則を一定期間をもって自動的に廃止させるというものであります。行政機関などの存続に関しては、従来、廃止あるいは統合するとの決定がない限り、自動的に継続するとされているものを、継続すべきだ、あるいは再設置すベきだとの決定がない限り、自動的に廃止するという考え方に改めたものであります。
 現実に、我が国、我が県におきましても、一部には時限立法のようなものもございますし、もちろん必要に応じては、常に見直されてまいってもおります。とはいえ、基本的には従来の条例、行政機関、事業については、議会などで廃止との決議がない限りは、永久に存続するようになっております。議会は、こうした条例や行政機関を監視する権限を持っているのは事実でありますが、今現在で百六十件を超える県条例のボリューム、そして百五十を超える審議会などの附属機関を初めとする行政機関の複雑さなどは、既に議会から監視が及びにくい分野をつくり出しているのも事実であります。このサンセット法の導入が生み出す廃止の脅威は、必然的に評価を強制するメカニズムを仕組むことになり、不要とされながら、多年にわたって存続している機関や事業を容易に見つけ出すことができるという利点がございます。また同時に、不必要な出費を削減したり、行政組織に対する監視をおざなりではなく、真剣に行うべく、我々議会に課す上でも極めて有効な手法だと考えております。
 前回の昭和六十年策定の大綱では、事務事業の整理合理化などにおいて、部分的にではありますが、サンセット方式の導入がなされております。前回は廃止が三十九件、縮小が三十七件、統合が二十二件、終期設定が二十三件なされ、また同様に、補助金の見直しにおいても、廃止が十一件、縮小が十二件、統廃合が二十件あり、確実な成果を上げられました。このように、サンセット方式が導入された分野では、著しい成果が見られた事実を重く受けとめることが必要であります。
 そうした意味でも、今回の大綱の策定では、最大限可能な限りサンセット方式を導入すべきであります。昨日の知事の御答弁では、補助金や外郭団体の見直しについては、徹底して取り組んでみるが、難しい点も多いという表現にとどまっておりますが、きょうの答弁ではぜひ踏み込んだお考えをお示しください。
 もとより、自治体の事務事業の大部分は、国からの機関委任事務であり、加えて行政の継続性という観点からも、確かに困難に思える面も多くございますが、少なくとも県固有の事務事業の整理合理化については、条例に基づき設置されているものは条例の中に、要綱によって設置されているものは要綱の中に、廃止あるいは見直しの期限を明確に定めていくことが必要だと考えております。近年は、例えば行政機関に準ずる審議会などの設置におきましては、その要綱の附則の中で、失効の年月日が明記されてきておりますが、そして自動的に廃止されるようになってきているものもございますが、今後、要綱において設置するときには、必ず失効年月日を明記していくことを御要望申し上げます。条例による設置のものを含めまして、廃止年月日を明記していくべきだと考えますが、いかがでありましょうか。
 また同様に、現在千を優に超える各種補助金の見直しについても、これも常に見直しされているとはいえ、決して十分なものとは言いがたく、既にナショナルミニマムが充足されてきたという観点からも、その存続期限について、思い切ってもう一度ゼロベースで見直してみてはどうかと思います。すべてにサンセットをかけることによって、補助金の廃止や縮小に伴う受益者ないし受益団体、機関への理解を事前に促すという効果もあると考えますが、いかがなものでありましょうか。そして、今後理想的には、本県においてサンセット法の基本原則や理念、仕組みに関して、全国に先駆けて具体的に条例化できないものかと考えております。
 分権システムのアメリカのように、法による制定は現実的には困難でも、せめてまず要綱化を実現し、行財政改革のための明瞭な指針を確立すべきであると存じますが、知事のお考えをお聞かせください。
 この件の質問の最後に、我が県の総合計画の進捗状況を取りまとめたわかりやすいパンフレットの新規作成をしてはどうかという点についてお伺いをいたします。
 御案内のとおり、総合計画は、平成五年度から平成十七年度までの十三カ年計画であり、三カ年を単位とする実施計画を別途策定し、ローリングしながら進行管理を行ってきております。また、簡潔にまとめた宮城県総合計画のあらましや県政の成果と題した冊子も作成されております。しかしながら、それらの進捗状況をわかりやすく示した冊子は作成されておりません。私は、かねてから、今まで打ち出された計画や政策というものが現在どこまで進行しているのか、どこまで具体化されつつあるのか、そうしたことに絶えず点検と反省を加えながら、その進捗状況を明らかにしていくことが大切だと考えております。もちろんのこと、各部局、各担当者などにおきましては、十分それを踏まえながら汗をお流しいただいていることと存じます。これを更に一歩踏み出して、その進捗度が広く県民にも一目でわかるような、例えば各事業の進捗度を十段階の棒グラフにして評価してみるといった工夫された簡明なパンフレットがつくれないものでありましょうか。夢航路未来号の航海地点をあまねく県民に伝えていくことは、知事の基本姿勢である公平で開かれた県政と符合することでもあると考えますが、いかがでありましょうか。
 次に、第二点目の質問に移ります。
 高等学校教育における福祉実践活動の推進について、教育現場での取り組みをより重視していかなければならないという観点から、お尋ねをいたします。
 私は、一連の福祉政策に加えて、教育機関においてもより一層のアプローチを実施していくべきであると考えております。具体的には、公立、私立の高等学校教育の中に、ボランティアというレベルのものではない、換言しますと、決して任意による参加ではなく、義務的な参加を前提にした、福祉に関する実践的活動の場面を明確に確保できないかと強く願っております。知事並びに教育長のまずは率直な御答弁をお聞かせください。
 ここで、あえて私が高等学校に限定いたします理由は、一つには、高等学校の課程が義務教育ではないため、県独自の裁量を発揮して取り組みやすいという点、二つ目は、実践的活動の中に、福祉施設での見学などにとどまらない、交流や奉仕活動の重視を想定しているからであります。
 また、任意参加ではなく、義務参加にできないものかと願う理由は大きく三つあります。
 一つは、みずからの体験によるものです。私自身も仙台市内の特別養護老人ホームにおいて、お年寄りの食事の補助を中心とした介護や障害者自立ホームへのケータリングサービスなど、微力ながらいろいろとお手伝いをさせていただいてまいりました。若い寮母さんたちが皆、腰に白いコルセットをしながら奮闘されている姿、そこにおける出会い、現場のにおい、雰囲気など、まさに現地現場こそが最良の教科書であり、本当に貴重なことを学ばさせていただきました。このみずからの体験が義務参加にこだわる理由の一番であります。
 二つ目には、高等学校学習指導要領の総則第一款の中に、奉仕にかかわる体験的な学習の指導を適切に行うという理念がございますが、必ずしも実際的には具現化されてはおらず、学校間格差が著しい現状にあるためであります。確かに最近は徐々にボランティア活動などが盛んになりつつあり、その人数、その規模も、従来に比べますと多種多様に飛躍的に増加してまいりましたが、とりわけ進学校と称される学校においては、ほかの同じ普通科の高校と比較いたしますと、その差が歴然でありますから、ぜひ改善が求められなければなりません。
 三つ目には、現実に福祉などの体験的、実践的な学習を行っている学校では、大変大きな成果を上げているという事実であります。中でも、ホームプロジェクトや学校家庭クラブ活動を熱心に行っているところでは特に顕著であります。私は、県のボランティア実践推進モデル事業にも指定されております矢本高等学校の京極教頭先生や亘理高等学校の鈴木校長先生を初め、幾人かの先生に実際のお話をお伺いいたしました。
 例えば、矢本高校などでは、重度精神障害者施設を訪ねて、入居者との交流を図りながら、窓や庭の掃除をしたり、ひとり暮らしの老人を訪問したり、その反対に文化祭などの学校行事に御招持したり、ときにはお年寄りが講師となってお茶会を催したりと、よく練られた多彩な実践ぶりには感心させられました。また、生徒の書いた感想文やお年寄りなどからの御礼状などには、思わずうなるような内容のものが多く、相互啓発の証左を見る思いでもありました。唯一、今後の検討課題があるとすれば、やはりまだまだ校内の参加者が限定的であるということであります。
 また、こうした活動の中核になっております学校家庭クラブの県連盟ヘの加盟校数は、現在わずかに十八校にすぎません。本年四月からの家庭科目の男子必修を機会に、男子校をも含めた加盟校をふやしていくことも必要だと考えますが、いかがでありましょうか。
 知事は、御自身の著書の中で、教育とはその人間の持っている能力を最大限に引き出すプロセスだと述べております。しかし、残念ながら、そのプロセスの中には、卓上の知識のみが余りにも優先されており、いわゆる偏差値教育の弊害からなかなか脱却できずにいるのが実情かと存じます。当たり前のことでありますが、頭がよいということと人格がすぐれているということは全く別の問題であり、我が宮城県の教育方針においては、それらの両立を主眼としつつも、人格にすぐれた人物の輩出が優先されることを念じながら、御決意のほどをお伺いして、この件に関する質問を終わりたいと思います。
 次に、三つ目の質問は、環境政策についてであります。中でも、とりわけ緊急性を要する特定フロンや代替フロンなどの回収、再利用、破壊に関する取り組みについてお尋ねをいたします。
 知事は、フロンによるオゾン層破壊の深刻な被害を言いあらわした「一・二・三ルール」というのを御存じでありましょうか。それはオゾン層が一%破壊されると、有害紫外線は二%ふえ、結果、皮膚ガンの発生率が三%ふえるというものであります。南極のオゾンホールは、日本国土の六十倍の面積に達しており、オゾンホールに近いオーストラリアでは皮膚がんが急増中であります。そのため、スリップ──長そでを着なさい。ラップ──サングラスをかけなさい。スロップ──ローションを塗りなさい。スラップ──帽子をかぶりなさいというようなスローガンの実行が、子供たちから大人まで日常の生活に定着してきております。また、南半球以外の国々においても、アメリカやカナダなどでは、天気予報で紫外線警報を流して、帽子やサングラス、長そでの着用を呼びかけております。デンマークなどでは、更に午前十時から午後三時までの外出禁止令を呼びかけているような状況にあります。
 フロンが二十キロメートル上空にあるオゾン層に達するまでに、十五年以上の年数がかかると言われております。したがって、現在の事態は十五年以上前に放出されたフロンの影響にすぎませんから、本格的な危機は実はこれからだということが言えます。今やオーストラリアの浜辺で日光浴をしているのは日本人観光客だけだと、やゆされるほど、我が国においてはこの問題の事の重大性に比べて危機感がまだまだ希薄であります。
 こうした中、国でもことし末までの特定フロンの製造全廃の決定や環境基本法の制定を初めとする諸対策を講じてきておりますが、本県におきましては、本年三月に環境基本条例が策定され、平成九年度までには、良好な環境の保全及び創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本計画を策定することになっております。また、本年度事業予算の中に、約四百万円のフロン対策推進事業費が初めて盛り込まれました。その中で、特定フロンの実態調査やフロン回収モデル事業の実施、モニタリング調査研究などが行われることとなっております。やっとようやく動き出してきたという側面が強い本県の取り組み状況ではありますが、まず初めに、環境基本計画の素案の策定に当たり、本年度は環境審議会への諮問や専門委員会での検討が予定されておりますが、その進捗状況についてお尋ねをいたします。
 更に、来年度以降に組まれておりますブロック別のヒアリングや専門委員会、環境審議会での作業について、できればぜひ本年度じゅうに繰り上げ実施できないものかと考えますが、いかがでありましょうか。
 次に、特定フロンの実態調査及びモニタリング調査についてでありますが、本年度じゅうにはこれもやはり終了すべきであると考えておりますが、その現況と、いつごろまでに調査が完了するのか、お伺いをいたします。
 三つ目に、本県内では、既に仙台市を初めとする幾つかの市や町でフロン回収が徐々に実施されつつありますが、県レベルでのフロン回収のマニュアルづくりと行政、事業者、消費者が一致協力して対策に当たる必要性があることから、ぜひ宮城県フロン回収推進委員会あるいは推進会のような総括的な母体を早急に設置すベきであると御提案申し上げますが、それぞれについて知事の御所見をお伺いいたします。
 四つ目は、環境基本条例の改正の必要性についてであります。
 本県の環境基本条例は、環境基本計画の策定や環境白書の作成、環境影響評価の推進などを明確に定めた点においては十分評価されるものと考えておりますが、残念ながら極めて理念的な内容にとどまっており、現行の公害防止条例や自然環境保全条例などと十分な整合性を図りながら、よりこの現況の問題の解決に即応した内容にすべきであったと存じます。
 例えば兵庫県では、まさにこの六月議会において同様の環境条例案が可決される見込みになっておりますが、この中には、全国で初めて罰則規定が盛り込まれております。このことは、従来の公害防止条例や自然環境保全条例などによる罰則規定を単に継承するだけではなく、新たにオゾン層の保護にかかわる義務違反など五項目についての罰則を明記している点において先駆的な内容になっております。
 特に、フロン回収の義務化、罰則、罰金化は先進各国では常識化しており、本県でも日本一の福祉先進県づくりは、イコール日本一の環境保全県づくりでなければならないという観点から、来る九月議会に向けて他条例との整合性をもう一度十分に点検しながら、現行の環境基本条例に新たに第四章として罰則規定を追加し、その実効性を高めるべきだと思いますが、いかがでありましょうか。
 重ねて、その実務的な運用をよりスムーズに、より具体的に実施するために、今後施行規則を別途定める必要があると考えますが、どうお考えでありましょうか。
 五つ目に、宮城県企業振興協会の調査によりますと、特定フロンにかわって現在使用されている代替洗浄剤を調べた結果、環境汚染や人体へも被害を及ぼす有毒な代替物質があることが明らかになっております。代替物質の安全確保や性能向上のために、県はどのような取り組みを行っているのか、お伺いをいたします。
 また、代替化促進のための金融上の措置として、各都道府県のレベルでは四千万円を上限に設備近代化資金貸付制度の利用が可能となっておりますが、この利用状況と各事業者に対して積極的に周知されているのかどうか、お尋ねをいたします。
 最後に、六つ目として、フロンの回収装置及び破壊装置の導入についてお尋ねをいたします。
 お隣の岩手県では、既に一千八百万円の事業費を計上して、フロン回収機の補助事業に乗り出してきております。このフロン回収機の購入費を五十万円を上限に、その二分の一を補助する仕組みになっております。仙台市の四台を初め、塩釜市、石巻市などでも購入いたしてはおりますが、県内他市町村への導入を率先して促進するためにも補助していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 また、回収されたフロンは、再利用される方向ではなく、ぜひとも破壊処理されなければ意味がありません。現在我が国では、唯一千葉県市川市内にある通産省委託の事業施設で破壊処理が試験的に実施されております。昨年までは無料でしたが、ことしからは有料になり、一キログラム当たり五百円で破壊処理されており、仙台市などでも持ち込んで処理を実施しているところであります。破壊装置は、一台百五十万円前後の回収機器とは違い、億単位の高額な装置ではありますが、我が東北地方上空のオゾン層も既に一三%も減少しており、本県が東北の中枢県として、厚さわずか三ミリのオゾン層を守っていくための先導的な役割を積極的に果たしていくためにも、破壊処理機器装置をぜひ購入すべきだと熱望いたしますが、知事いかがでありましょうか。
 以上、大きく三点にわたって質問をさせていただきました。今後の浅野知事のさわやかな県政の隆盛の発展を念じつつ、私の質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。
○議長(高橋健輔君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉賢也議員の御質問にお答えをいたします。
 まず初めに、行政改革の推進でございます。
 御質問では進捗状況ということでございますが、昨年の十一月に県庁内に行政改革推進本部を設置いたしました。その推進本部の下部組織として、各部局の次長クラスによります幹事会、更には各検討項目を調査検討するため、関係課長補佐クラスによる事務事業部会、行政機構部会、行政運営システム部会及び県・市町村行政改善部会の四つの部会を設置いたしまして、策定作業に当たっているところでございます。
 各部会ごとあるいは各項目ごとの進捗状況ということでございますが、これは極めて多岐にわたりますことから、総括的に答弁させていただきたいと思うわけでございますが、各部会では、各検討項目ごとに全庁的な現状の調査を実施いたしまして、その分析を行い、それぞれの課題や問題点の把握をほぼ終了したところでございます。改革のための基本方針や改善方策の検討に入っているというのが現段階の状況でございます。今後は、こういった細部の検討を行うとともに、当面の実施可能な具体策の検討に入りまして、九月を目途に行政改革大綱を策定するということとしております。
 次に、行政改革の長期的な取り組みについてでございます。
 おっしゃいましたように、行政改革はまさに終わりなき改革だろうと思っております。時代の変化に対応した新しい県政を創造していくための手段でもあり、毎年度見直しが実施されるのは当然であるということにつきましても、私も同感でございます。したがって、今後とも行政改革につきましては、そのようなことを念頭に進めてまいりたいと考えております。
 また、主体的な取り組みを内外にアピールするという観点から、平成十年度以降も三カ年度単位で大綱を策定すべきではないかという御提言をいただきましたが、今後の社会経済情勢の状況に応じて、これも柔軟に対応してまいりたいと考えております。
 次に、地方分権の時代を迎えて、御指摘のとおり、経営感覚を持って行政運営に当たることが私たちに求められております。こういったことから、サンセット方式の御提言が幾つかございました。このサンセット方式の導入も有効な手段だというふうに考えております。
 その基本原則に関して、条例化や要綱化を図ってはどうかという御提案でございます。県政が担っている領域というのも多岐にわたっているわけでございます。サンセット方式についても、その中で比較的導入しやすい分野と、そうでないというものがあるわけでございますが、この点、行政運営全般にわたって一律にこの制度を導入するというには、課題が多いのではないかというふうに思っております。その意味で、サンセット方式の条例化や要綱化ということにつきましては、今後十分研究させていただきたいと思います。ただし、行政改革大綱の策定に当たっては、御提案のサンセット方式については、できる限り活用してまいりたいと考えております。
 次に、条例設置の附属機関についてはサンセット方式を導入してはどうかという具体的な御提案をいただきました。条例で設置している附属機関には、法律に基づいてその設置が義務づけられているというものが数多くございます。その意味では、廃止の期限を明記するというのはなかなかに難しいのではないかというふうに考えております。しかし、御指摘のサンセット方式の理念については、今後とも可能な限り、要綱設置の機関については適用してまいりたいというふうに考えております。
 また、補助金について、これはこれまでも一定期間内に目的が達成されるものについては終期──終わりの期限というものを設定をして行ってきております。そういう意味で積極的な見直しを行ってきているところでございます。御指摘のように、一定の成果も上げておるということでございますが、今後とも御提案の趣旨を生かして、更に徹底した見直しを補助金においては行っていきたいと考えております。
 次に、総合計画でございますけれども、その進捗状況を取りまとめたパンフレット類を作成してはどうかという御質問、御提言でございます。
 総合計画の進捗状況をお示しするものといたしましては、毎年度主要な施策の成果に関する説明書をつくっております。「県政の成果」という表題でつくっておりますが、これを公表しておりますが、その内容を今よりももっとわかりやすく、見やすくするということで、毎年我々なりに編集に工夫は凝らしているわけでございます。
 各事業の進捗度を例えば棒グラフで評価してみてはどうかというふうな御提言を今ちょうだいいたしましたが、総合計画に盛り込まれた事業というのは多種にわたっておりまして、その進捗度を測定するのに、事業費などの一律な尺度で評価するというのは若干難しいんではないかというふうに思っております。しかし、計画の進行管理に当たりましては、実績を評価して、反省を次のステップに生かしていくということが基本でございます。その意味で、この過程を県民の皆様にわかりやすくお示しをするということは、大切なことだというふうに認識をいたしております。今後客観的でわかりやすい進捗状況の評価の方法もちょっと検討させていただきたいと思っております。また、公表の仕方についても研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、高等学校教育における福祉に関する生徒の実践活動についてでございます。
 議員御自身の経験を交え、大変説得力のある、内容のある御提言だったというふうに感銘を受けておりますけれども、おっしゃいますとおり、次の時代の福祉社会の担い手となる若い人たち、大いに期待をしているわけでございますが、とりわけ高校生段階でのこういった体験というものは、これはもちろん宮城県での福祉活動の向上に寄与するというだけではなくて、まさに教育そのもの、人間形成そのものということで、その意味でも大きな意義があるというふうに思っております。現実に本県の高等学校教育の中でも幾つか実践がございますが、これについては、教育長から答弁をさせることにいたしたいと思います。
 私からは、次に環境政策についてお答えをいたしたいと思います。
 まず、環境基本計画の進捗状況でございます。
 この環境基本計画は、今年度そして来年度、二カ年度かけて策定をするということにしております。ことしの五月に環境審議会に環境基本計画の策定についてということで諮問をしたところでございます。環境審議会では、計画の目標や施策などについて調査検討するための専門委員会を設置いたしました。七月には第一回目の専門委員会が開催される予定でございます。今後年度内に三回程度開催をすることにしておりますが、その中で、今年度末には中間報告ということを期待をしておるところでございます。
 この環境審議会の作業を繰り上げて実施できないかという御質問をちょうだいいたしました。今日の環境問題は、都市生活型公害、地球環境問題など、複雑多様化してきております。県民の皆様方の十分な御理解、御協力というのがなければ解決できないものではないかと考えております。したがって、環境基本計画を策定するに当たりまして、こういった問題に対して実効性のある計画とするために、可能な限り県民の皆様方の御意見を反映するということが必要だと考えております。実はそのこと自体が環境基本条例の中で規定されているところでございます。したがって、今後の策定スケジュールといたしましては、今年度内に環境基本計画の素案といったものを作成をしたいというふうに思っております。その上で、一回目の県民からのヒアリングを実施して、その中で出てきた意見というものを踏まえて、更に環境審議会などで十分議論をいただくということにしております。更に、来年度は第二次案を作成いたしまして、これに基づいて二回目のヒアリングを行い、県民の皆さんの意見を十分に取り入れたものとしていきたいというふうに考えております。
 次に、特定フロンの実態調査及びモニタリング調査についてでございます。
 まず、実態調査でございますが、県内においては特定フロン含有廃棄物の流通経路を調査して、今後の特定フロン回収の体制づくりに役立てようとするもので、今年度中に調査結果を取りまとめることとしております。また、モニタリング調査でございますが、今年度から大気中の特定フロン濃度の測定を年二回程度、県内二カ所で実施しようとするものであります。その結果については、毎年度明らかにいたしながら、来年度以降も継続的に測定を実施することとしております。
 次に、特定フロン回収マニュアルづくりと回収処理推進組織の設置という御提案がございました。
 特定フロン回収マニュアルについては、特定フロンの大気中への排出を防止し、確実に回収を図ることが必要であると考えられますので、実際に回収を行っている方々の御意見を伺いながら、早急にそのマニュアルの作成を進めることとしております。
 また、回収処理推進組織の設置につきましては、ただいま申し上げました特定フロン含有廃棄物の流通調査の過程で、関連業界の方々の御意見を伺うなどして、早急にこれも対応してまいりたいと考えております。
 次に、環境基本条例に罰則規定を追加して、その実効性を高めるべきという御提案でございます。
 環境基本条例は、県土の良好な環境の保全及び創造のための基本的な理念を定めておるところでございます。また、あわせてその基本理念の実現に向け、県として取り組むべき基本的な施策を明らかにした条例であります。したがって、一般県民あるいは事業者の皆さんに罰則を伴うような義務を負わせるという形ではなくて、県民あるいは事業者の皆さん方の合意のもとに推進するということが、より効果的であるというふうに考えております。
 また、施行規則を別途定める必要があるのではないかという御指摘もございました。環境基本条例の理念及び施策の具体化については、これから策定いたします環境基本計画などによって対応をするということにしておりますので、御理解いただきたいと思います。
 次に、フロンでございますが、フロンの代替物質の安全確保や性能向上についてでございます。
 現在代替物質に対する生産上の規制はございません。代替物質の一部には環境等への影響が懸念されるものがあるというふうに言われております。こういった物質の安全確保については、技術開発や経済面、更には全国的な統一基準の策定というのが必要だろうというふうに思っております。その意味では、宮城県単独でこれに対応するというのは困難ではないか。やはり国レべルでの対策が必要だというふうに考えております。したがって、県といたしましては、機会あるごとに国に対してこういった対策について要望していきたいと考えております。
 次に、設備近代化資金の利用状況と周知についてでございます。
 現在のところ、この利用は一件のみでございます。まだ、普及促進が十分ではないんでないかと我々も懸念をしております。その意味では、市町村又は関係団体と連携をとりながら周知を図ってまいりましたが、今後ともなお一層の普及促進に努めてまいりたいと考えております。
 私からの最後になりますが、市町村などへの特定フロン回収装置導入補助についてでございます。
 今年度は二つの団体に補助することにいたしております。オゾン層の急速な破壊が進行している状況にかんがみまして、今後これは更に充実を図っていかなければならないのではないかというふうに考えております。
 また、特定フロン破壊処理装置、御指摘がありましたように、これは大変高価な装置であるというふうに聞いておりますが、これの導入でございます。特定フロンの破壊技術は、現在我が国では国、大学などの研究機関が中心となって、プラズマ分解法やセメントキルン法などを開発中というふうに伺っております。まだいずれも試作の段階であって、実用レベルには達していないというふうに承知をしております。したがって、本県での破壊処理装置の導入については、今後こういった研究動向の把握に努めてまいりまして、その可能性について調査検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(高橋健輔君) 教育長鈴鴨清美君。
    〔教育長 鈴鴨清美君登壇〕
◎教育長(鈴鴨清美君) 秋葉議員の福祉教育に関する御質問にお答えをいたします。
 初めに、高等学校教育の中に、全生徒の参加を前提に、福祉に関する実践活動の場面を明確に確保できないかという御質問でございますが、県教育委員会といたしましては、高等学校学習指導要領で示されている福祉実践活動については、勤労や福祉にかかわる体験的な学習指導の一環といたしまして、教科の学習や特別活動において、福祉実践活動に取り組むように指導しておるところでございます。
 現在、県立高等学校における勤労や奉仕にかかわる体験的な学習につきましては、すべての学校で実施しておるわけですが、特に、奉仕活動につきましては、七十九校中五十八校が何らかの取り組みを行っております。議員御指摘の矢本高校や亘理高校の活動のほかにも、例えば仙台西高校のように、学校行事として全生徒が年三回、ありのまま舎、萩の里福寿園、西多賀養護学校で奉仕活動や交流活動を行っております。また、志津川高校では、町の福祉政策に協力いたしまして、自主的に生徒が隣接する老人ホームを随時訪問いたしまして、交流会や介護等の奉仕活動の実践を行っております。
 このように、多くの高等学校がさまざまな形態で福祉にかかわる実践活動を行っておりますが、議員御指摘のとおり、必ずしも県内の高校生全員が福祉活動に参加している現状ではございませんので、県教育委員会といたしましては、生徒の自主的活動を大切にしながら、できるだけ全員の生徒が何らかの形でこの種の活動を体験できるよう指導を行ってまいりたいと考えております。
 次に、学校家庭クラブの加盟促進についての御質問でございますが、家庭科の目標は、家庭生活の意義を理解させるとともに、関連する職業に必要な能力と主体的、実践的な態度を育てることと示されております。また、学校家庭クラブは、家庭科の学習の成果をもとにいたしまして、体験的に実践する場として位置づけられております。学校家庭クラブ活動の基本は、創造、勤労、愛情、奉仕の精神を身につけることにあります。
 更に、家庭科の男女必修に伴いまして、学校家庭クラブ活動を通して、男女が協力し合って家庭生活を築いていくことが大切であると強調されております。現在、宮城県高等学校家庭クラブ連盟に加盟している学校は、議員御指摘のとおり十八校でございますが、加盟している各校の活動としては、高齢者に対する福祉活動を中心に顕著な活動が見られるところでございます。
 また、平成六年度から実施されました家庭科男女必修に伴いまして、河南高校を初めとする五校の男子生徒五百十二名が新たに県の家庭クラブ連盟に加盟いたしました。現在、本県では校内に組織されている学校家庭クラブは三十校を数えておりますが、県教育委員会といたしましては、学習指導要領の趣旨を踏まえまして、その拡大を図り、更に県連盟への加盟促進に向けて、積極的に指導してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(高橋健輔君) 四番秋葉賢也君。
◆四番(秋葉賢也君) お二人から誠意ある御答弁をいただきまして、本当にありがとうございました。
 再質問をさせていただきます。
 まず、行政改革の点についてでありますが、知事から本当に前向きのお答えをいただいたわけではございますが、県政の進捗度をあらわすパンフレットについてでありますが、おっしゃるとおり、もちろん広範囲にわたっておりますし、事業内容によっては必ずしも画一化できないものだと思いますが、ターゲットを絞るという形で、まず各論的に策定をされてみてはどうかと思いますが、いかがでありましょうか。お答えをお願いいたします。
 それから、次に環境問題についてでありますが、本当に浅野知事のまさにこれはライフワークにも入ってくるようなテーマであると考えておりましたので、もっと正直前向きな御答弁を期待していたわけでございますが、私が御提案させていただきましたマニュアルづくり、あるいは推進会議づくり、こういったものは兵庫県あるいは神奈川県でも既に設定をされているわけです。
 答弁の中で、早急に早急にというようなお言葉が目立ちますし、そういった事情も私ももちろん十分把握をいたしておりますが、それこそサンセットではありませんが、庁内的にいつまで設置すべきであるといったような要望をなされているのかどうか、また、私はそうすべきであると知事のお立場から考えておりますが、いかがでありますでしょうか。
 また、質問には直接含まれておりませんでしたが、例えば今世界の各国ではいわゆるノーハット、ノープレーと言われますように、帽子をかぶってない子供は遊んじゃだめなんだよということが、ごく一般の家庭では当たり前のことになっているわけであります。本県におきましても、最近では環境教育といったものが大変各学校の課程の中でも行われるようになりました。しかし、オーストラリアの州レベルでは、州知事名でさまざまな帽子、玩具を配布したり、その中には州知事名で、外出するときは帽子をかぶんなきゃだめだよ。夏だからといって、半そででいつまでも外で遊んでちゃだめだよといったわかりやすい知事のメッセージが同封されているのであります。これは、本県知事が直接指導すべきテーマであるかどうか、難しい側面もあろうかと思いますが、しかし、例えば県政だより等の中で、数行で結構ですから、将来の子供たちに対して、そうしたメッセージを一度呼びかけになってはいかがかと思いますが、いかがでありますでしょうか。ほかにも幾つかお伺いさせていただいたことがありますが、それらの点につきまして、知事の御答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(高橋健輔君) 知事浅野史郎君。
    〔知事 浅野史郎君登壇〕
◎知事(浅野史郎君) 秋葉議員からの再質問にお答えをいたします。
 まず、総合計画の進捗状況を示すグラフのようなもの、これも先ほどお答えいたしましたように、できるものからということでございますので、それはなるべくビジュアル化し、わかりやすくということは心がけてまいりたいというふうに思っております。
 二つ目の環境問題に関して幾つかのこれからの宿題というか、それについて早急に早急にということでございますが、これはサンセットの反対で、いつまでということで、いつまでやめるじゃなくて、やるですから、サンライズの方でございましょうか、やらなければならないわけですが、今まさに早急にというのは、できる限り早くということですので、せっかくの御指摘でございますので、秋葉議員の御意見ももう少しお聞きをしながら、前向きに対応していきたいというふうに思っております。
 最後のフロンの、特定フロンによるオゾン層の破壊に伴う環境の問題でございますが、確かにこれは本県のみならず、全国的にも我々国民の間でその大変な状況というものの認識は薄いということはございます。しかし、その情報というか、それについて知らしめるという部分で、県がやるべきこともあろうと思います。県政だよりにてということも御提案ありましたが、これについては、そういったことも踏まえながら、何らかの形で情報の提供というのは心がけてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。